造り手紹介2017 18 イル モラリッザトーレ

お次はイル モラリッザトーレです!
過去にメルマガ用に書いた文章も織り交ぜつつ進めていきます。

獣医のエンリコと薬剤師のアンドレアによって営まれる兼業農家的ワイナリーになりまして、2つの偶然が重なったことが取引をするきっかけとなりました。
その2つの偶然とは…、 2015年の春にカノーニカを訪ねた際、
「ところでヒサト、アンドレアとエンリコっていう2人がやっているワイナリー、イル モラリッザトーレって知ってるかい?ワイン好きが高じて数年前から自分たちでワイン造っている奴らなんだけど、ヒサトも彼らとは絶対どこかのサロンで会っているはず。ついこの前うちに来たんだけど、その時にヒサトがもう少ししたら来るって話をしたら、君に是非ワインを飲んでもらいたいって1本置いていったんだけど、飲んでみるかい?」
その時飲んだのは今回入荷したものとも違う赤ワインだったのですが、梗のニュアンスを若干感じる、濃さよりも軽い飲み心地が特徴の、フランスのナチュラルワインを思わせる素敵なワインでした。

その2週間後、シチリアのフランク コーネリッセンを訪ねたのですが、
「そういえばヒサト、イル モラリッザトーレって知ってる?知らない??ワインが好き過ぎて自分で造り始めたっていう点が境遇的に似ているからか、すっごい俺になついてきてるんだけど、いやほんとにクレイジーな奴らでさ…。でも最近たくさん出てきてる、流行ってるから自然派始めましたなんて奴らとは全然違って本気なんだわ。奴らが造るワインの味わい云々って話を置いておいても、あれはヒサトがやるべきワイナリーだと俺は思う。なぜかって、あいつらの頭(考え)は、ほんと真っ当だから…。」

その年(2015年)の秋にイタリアを再訪した際にワイナリー訪問をしたのですが、即意気投合、取引を開始することに。  もともと食べることと飲むことが大好きで、地元の食文化などにも昔から興味を持っていた2人、たっくさんのワインをテイスティングし、数多くのワイナリーを訪ねるうちにナチュラルワインの世界と出会い、その魅力を伝えるために地元の町でナチュラルワインのサロンを開催したりしていました(そのサロンにフランクやカノーニカらを招待して…)。
地域の伝統文化とナチュラルワインを愛する彼らが、
「あれ、そんな俺たちが飲みたくなるようなこの土地のワインってあったっけ?」という疑問を持ったことも、ある意味自然な流れだったのではないでしょうか。
自分たちが生まれ育った土地とそこで育まれてきた伝統に対する誇り、 その土地が持つ潜在性、豊かな表現力への確信、 地元のブドウ栽培、ワイン生産の現状に対する義憤、 自分たちで栽培、醸造を行うことへの期待感、興奮、 などが原動力となりワイナリーを始めることになったのかと。
2010年から畑を借り始め、アンドレアの自宅倉庫を改修してセラーとし、現在は2.7haの畑でヴェスパイオーラ、フリウラーノ、カベルネソーヴィニョン、メルロー、ピノ ネーロを栽培し、4-5種類のワインを生産。
畑ではトラクターもできるだけ使わないようにし、ほとんどの農作業を手で行い、セラーでも手除梗を行うなど畑同様の理念を貫いています。
エンリコとアンドレア両人ともオッティマーナに参戦します!
今回来日するメンバーの中で最もやんちゃなのが彼らなんじゃないかとオータは踏んでおりまして、何かしでかすのではないかとちょっと戦々恐々しております…。

(造り手について、さらに詳しくは下記リンクよりご確認ください!!※ヴィナイオータのホームページにとびます。)

【新入荷】2016年7月 その3

【新入荷】2017年10月 その4 (Il Moralizzatore、Borgatta)

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