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2017-08-02

【新入荷】2017年8月 その1

皆さんお待ちかね、ロレンツォ コリーノ博士率いるカーゼ コリーニのワインが季節外れも甚だしいタイミングで届きました!!カーゼコリーニのワインが本当にたくさんの人にとって特別なものなのだという話を聞くことが最近よくあります。もちろん僕にとっても特別すぎるワインですし、博士から教えてもらったこと、気付かせてもらったことの多さたるや…。ですが、先ほどのパオロの話と同様にロレンツォのワインを唯一無二たらしめているのは、決して彼が何かを主体的に“足した”ことによるものではなく、自然が放つメッセージに注意深く耳を傾け、それに添い遂げるようなブドウ栽培&ワイン醸造を心がけたことによるものなのではないでしょうか。ロレンツォは会話の中で“調和”という言葉を頻繁に使います。調和の取れたブドウ畑を実現するためには、マクロな視点でだと、ブドウ畑の周りに森やブッシュ(茂み)、そして他の作物を栽培している畑、牧草地なども程よく点在していること、ミクロな視点でだとブドウ畑の中の植物の多様性、それらに集まる様々な昆虫類(益虫、害虫どちらも…)、そして豊かな微生物環境が重要だとロレンツォは言います。

森はその土地にするあらゆる動物(微生物も)にとっての住処となり

ブドウ樹の周りのブッシュは、昆虫などを捕食する小鳥類に住処ないし逃げ場所に

農薬に頼らない農業の実践は、動植物微生物全ての生き物のため

草を刈り過ぎないのは、そこに自生する植物の多様性を維持するため、そしてあらゆる動物には訪れる場所を提供するため

トラクターなどの重量のある農業機械を畑に入れないのは、土壌を潰さないことでそこに住む微生物たちにとって居心地の良い環境を維持するため(マクロな視点としては、石油化学エネルギーにできるだけ頼らないことで環境負荷を減らす、ないし限りある自然エネルギーの元本をできるだけ切り崩さないため)…

そして調和の取れたブドウ畑では、ご長寿ブドウ樹もますますご健勝のこととなり、健全で深みのあるブドウを生らせ、それらに自然のサイクルを全うさせた段階で収穫し(ロレンツォは種の完熟するタイミングをブドウの完熟と捉えています)、酵母にとって活動しやすい環境を整えた醸造を行い…ざっくり言っちゃうとほんとそれだけなんです。自然界のあらゆる生き物にとっての都合、ブドウの生き物としての都合、そして酵母の都合…彼らの御用聞きを真面目にやっちゃったら、あんなワインが出来ちゃうようなんです。
入荷したワインですが以下の通りとなります。

ヴィノット(ヴィナイオータ?)2011-2012-2013:2006年以前は捨てていたプレスワインを僕のゴリ押しでボトリングをすることにしたワインで、今回入荷(再入荷)したのは2011,12,13のブレンド。絞ったワインは、澱(微生物混じりの…)が多くなる→熟成中に還元しやすくなる→樽の移し替えをして酸素に触れさせてあげる必要が→酸化防止剤を一切使用しないので酸化のリスクも上がる…という理由でロレンツォは廃棄し、フリーランで出てきたワインのみをボトリングしていたのですが、別の機会で健全なブドウであればあるほど不思議なことに澱が少なくなるという事も言っていたので、だったらちょっと絞ったら?提案しまして…。全量をマグナムにボトリング、日本でしか飲めないワインです!
アキッレ2013:アキッレと彼らが呼ぶ区画で獲れたバルベーラ&ネッビオーロのワイン。
アキッレ2011/12:品質面での目的があったというよりは、大樽を満たすという大人の事情(笑)により2011と2012のアキッレをブレンドしてしまいます。

(注 : 裏ラベルには2012/13と記載されていますが、2011/2012のブレンドです!)

チェンティン2013:アキッレで獲れたネッビオーロをほぼ単一で醸造、色素&酸という天然の酸化防止剤を添加すべく、熟成過程でバルラを少量混ぜたワイン。僕の知る限り、ネッビオーロ100%でボトリングされたのは2005だけかと。

※カーゼコリーニの弊社在庫は全て完売致しました。8/1時点

シチリアはエトナのラ カラブレッタからは、グリッロで造る白カラカラ ビアンコ2016、現当主のお父さんマッシモがロゼしか飲めない奥さんのためにネレッロで造ることにしたロザート2016、前ヴィンテージはマグナムのみの入荷でしたネレッロのクリュもののリトルA2015(フェウド ディ メッツォ地区)が届いています。

どうぞよろしくお願いいたします!!!!

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