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2017-09-05

スタッフ佐藤の造り手訪問記 その11 シルク

優しい笑顔のヨスコ シルク

オスラーヴィア滞在中に3日間お世話になっていたらラディコン家に別れを告げ、次の訪問先はコルモンズにあるシルクへ。
昨年12月に取り扱いを始めた、真っ当なワインビネガーの生産者です。
輸入前、最初に太田から話を聞いた時、「お酢を造り始めるのに当たって、ブドウを買い求めた先がヨスコグラヴナーだった」と聞いてびっくり!グラヴナーのリボッラから造られるビネガーって…と興味津々でした。
そしてそのお味は、、サイコー!自分が今まで知っていたワインビネガーとは全く違う、一振りで味を決めることができる存在感のあるお酢。
生産者であるヨスコ・シルク(グラヴナーと同じ名前!!)がどんな人なのか、すごく会ってみたかったのです。
すごく素敵な宿泊施設も兼ね備えたレストランを経営するヨスコ。どんなにバリバリやり手な人なんだろうと思っていたのですが、実際に会ったヨスコは、ホントに人懐っこい笑顔の優しい紳士で、私の”バリバリ”したイメージ(笑)とは違いました。
まずは宿泊施設を少し見せてもらったのですが、どのお部屋もすごく素敵!!一番新しい部屋は『鳥の巣』という名前で、ライトも無いとか!各々のお部屋に独自のコンセプトと創意工夫があり、すごく新鮮。ヨスコの豊富なアイデアとそれを実行できるパワーに驚かずにはいられませんでした。

点在する宿泊施設の一つで、『納屋』という名前の部屋。なんと併設されているのは、、

馬用の運動場(!?)
馬を連れて泊まりに来られるとか、日本では信じられませんよね(笑)

元来お酢は、のどの渇きを癒すためや、食品の保存性を高めるため、水を安全に飲むため等に使用され、人間の食生活の中ですごく重要な存在だった。それが、粗悪なお酢の流通により、ここ150年位の間にお酢の立ち位置が変わってしまった。とヨスコは言います。
1970年代にオリーヴオイルの世界で、80年代にはグラッパの世界でも『クオリティー』の概念が広がった事を挙げ、次は自分たちがお酢の世界を変えられるのではないか。と話してくれました。
イタリアは世界最大のワインビネガーの生産地でありながら、真っ当なお酢を造っているのは15軒程度の造り手しかなく、お酢だけでは生活できないのが現状とのこと。
我々消費者が、真っ当な商品を選び、継続して買い続けることで、世界を変える手助けになりたいと、ヨスコの話を聞いて強く思いました。
(※そんなヨスコ・シルクのお酢は、7月に2回目の引き取りをしまして、絶賛販売中です!
私佐藤のおススメは100mlのスプレータイプ!揚げ物やフリッタータにシュッとひと吹きで、過剰な油分も中和され、ワンランク上の味わいになりますよ!)

ヨスコが育てているリボッラの畑。良いお酢を作るには、畑での仕事が重要と言い切る。

自然豊かな森の中に、レストラン、宿泊施設、お酢の醸造所がある。

この中にある、

このゼラチンの様なものが『お酢の母(種酢)』

1年モノのお酢(左)と3年モノのお酢(右)
1年モノは香りも強くタンニンも多くまだ尖ってるのに対し、3年モノは味も香りも柔らかい。

レストランのスペシャリテの一つ、お酢のシャーベット。絶品!!

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