“美の起源”について
突然ですが、皆さんは美という概念、観念の起源について考えた事がありますか?
概念とか観念の起源などと書くと難しく聞こえるかも知れませんが、要は「ヒトが初めて美しいと思っちゃった対象って?そもそも“美”ってなんなの??」という事。
同じヒトが感じたことなわけですから、答えは概ね想像できるところにあるはず。オータは、“美”とはヒトの力、理解、想像、予想を遥かに超えた圧倒的な存在に対して抱いた畏怖の念を端緒にしていると考えています。そしてその“圧倒的な存在”とは、我々に大いなる恵みも、甚大な災いをももたらす“自然”であることは言うまでもない事かと。
ミクロそしてマクロ、そのどちらの世界においても自然が見せる表情は実に様々。
繊細なものもあれば暴力的なまでに力強いものも、淡い色もあればヴィヴィッドな色も、悠久もあれば刹那も、精緻の極みとも言える幾何学的な模様もあれば捉えどころのない“ゆらぎ”のあるものも…。
“美”とはつまり、自然界の中にあるありとあらゆる事象が、その場所その瞬間にしか表現し得ない「唯一無二性」を表す概念として生まれたものであり、「~は、~より美しい」というような、「優位性」を示すものではないとオータは考えます。
僕達が美という言葉を使う時、対象によっては若々しさやエネルギーに満ち溢れていること、“(美しく)整っている”ことなどが重要視されるケースがあるような気がしますが、それは「春と夏は美しいけど、冬はちょっと…。」と言っているようなものですよね?
生あるものは、誕生と死を繰り返しながらその種を持続するわけで、その全ての瞬間にその時にしかない美しさがあるのではないでしょうか?
音楽、絵画などありとあらゆる芸術も、ヒトという種の能力の限界に挑戦するようなスポーツも、自然に対するオマージュとして生まれたとオータは想像しています。美しい音楽、美しい絵画に美しいプレー、それらに我々が抱く感情は、やはり畏怖の念に近いものがあるとオータは思うのです。
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