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2023-05-26

ヴィナイオッティマーナ2022【造り手セミナー】 ラ ビアンカーラ

①セミナー動画 (質問コーナー|04:57~)

ヴィナイオッティマーナ2022 P3 DAY2に行われたセミナーの様子です。今回来日したのはヴェネトのラ ビアンカーラより、当主アンジョリーノ、妻のローザマリーア、四男のトンマーゾです。
彼らは北イタリア、ヴェネト州のソアーヴェに程近いガンベッラーラでワインを造っています。

②造り手紹介 (0:35~)

ラ ビアンカーラの造り手紹介、詳しくはこちらから。

③造り手への質問と回答

Q1.ワイン造りの仕事に憧れたきっかけは何ですか?(03:10~)

A1.僕の父親がお酒を大好きな人だった為、アルコールに対して凄く悪いイメージをずっと持っていたし、あ酒に吞まれてしまうタイプの人間も毛嫌いしていました。その影響もあり、ワインを造るのであれば、ただ酔うためだけのものではない、文化を体現したものを造りたいと考えていました。
また、前述したネガティブな感情(アルコールに対してのイメージやお酒に呑まれてしまうタイプの人間に抱く感情)が自身の原動力になっているのは間違いないと考えています。

Q2.20ヘクタールもの畑を家族だけで作業するのは大変ではないですか?家族の中で役割分担があるのであれば教えてください。(07:32~)

A2. いつも4人の息子が手伝ってくれています。
基本的にはチームで仕事をするようにしていて、全員で1つのことに集中して臨むことが多いです。
例外的にトラクター仕事は四男のトンマーゾ、事務仕事は次男のアレッサンドロがメインで行っています。

Q3.今日が人生最後の日だとしたら、みんなと乾杯に選ぶワイン、自分でじっくり飲みたいワインは何ですか?(11:45~)

A3. 普段一人でワインを飲むことが無いので、誰かと分かち合うワインということだと、思いつくのはヨスコ グラヴナーのワインですが、今までそんなことを考えたことも無かったので、これから真剣に考えていこうと思います。

Q4.太田と初めて会った時、どう感じたか(13:50~)

A4. その日は妻と喧嘩していて、とても機嫌が悪かったので、正直あまり覚えていないんです。
ただ、その後通ってくれるようになってからのことはよく覚えていて、来る度に太田が持参していたワインリストのラインナップが良くなっていたことは特に良く覚えています。

Q5.ワインを造っている際に一番嬉しかったことと辛かったことは何ですか?(17:50~)

A5. ワイン造りに限らず、痛みと喜びは連続して起こるものだと考えています。なので、特別嬉しかった / 楽しかったことはありませんが、目標にたどり着くためにトライ&エラーを繰り返して、無事目標にたどり着いた時には喜びを感じることがあります。
昔、14000Lのサッサイアを廃棄しなければいけなかったことがあり、とても辛かったですが、それは自身の知恵が足りなかった為に生じたミスでした。しかし、そんなことがあっても自分を受け入れて、支えてくれる妻がいたことはとても幸運なことだと考えています。
特に1990年代の始めは自分自身もワインに関する時代の潮流に逆行していたので、世間の逆風をすごく感じていました。その中で身内からも非難を受けたことがあり、自分自身も疑心暗鬼になりました。
今はその時代を超えて、色々なことが順調になってきています。

Q6.ヴィナイオータとは23年の付き合いになりますが、ヴィナイオータやオータ、ワインマーケットなど、何か変化はありますか?(25:45~)

A6. みなさんの支持のおかげで大きく変わっています。一方で今以上に頑張らなければというプレッシャーも強く感じています。
私はこれまで、いつも人の評価や賞賛に足る自身であるかと常に自問自答して、追い詰めてきました。
ラ ビアンカーラを日本で評価していただいていることはとてもありがたい一方で、頑張らなければという気持ちを一層強くしてくれています。

④まとめ

抱いていたイメージ通り、とても繊細で神経質な方でした。自身を常に戒め、より良くしていくために何ができるかを考え続ける姿勢は、さながら芸術家やアスリートのようなストイックさです。緊張感のあるセミナーでしたが、彼の人となりに触れられた、とても意味のあるものになったように思います。(担当:水野)

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