【新入荷】2021年12月その2(La Biancara,Davide Spillare,Il Cavallino,Camillo Donati,La Collina,Sanguineto,L’Acino)
コンポスト作りに使うための落ち葉(1年分なので大量です!)を集めながら、「落ち葉拾いみたいなことに、こんなに前のめりに取り組む日が来るとはねぇ…。きっと天国のロレンツォなら、こちらの意図なんか一瞬で理解しちゃうんだろうな。またヒサトが楽しそうなこと始めたぞ!って思ってくれてるといいなぁ…」などと妄想してしまったオータです。
アスファルトの上にあったら、ただのゴミとして扱われてしまう落ち葉も、大地に還せば新たな命や恵みをもたらす原動力となるだけでなく、炭素固定(詳しくはネットで調べてみてください!)にも一役買うことに。産業革命以降に劇的に進んだ大気中の二酸化炭素濃度の上昇(炭素固定の逆の現象)が、遅霜や酷暑、集中豪雨など、近年頻発している極端な気象イベントや、野菜などの作物の栄養価を下げる要因になっているらしいという事を知った時、なんでもワインに結び付けたがるオータはこのように考えてしまいました。
「我々が(二酸化)炭素の排出を少しでも減らそうと心掛けることが、極端な気象イベントの頻度を減らすことにつながり、その結果としてより安定した収量や、より味わい深いブドウを賜れるようになるのでは??」
日本でいち個人が炭素固定を推進したら、イタリアやフランスでブドウの収量や品質が上がるだなんて、バタフライエフェクト的な話ではありますが、頓珍漢な考えではない気がしますし、やらないよりはやった方が遥かに良いってことだけは分かっていますので、その一助になりそうな活動(竹炭作り等)をガンガン進めていきたいと考えております!
なんのこっちゃな挨拶文ですが、見逃しがたいワインがたっくさん届いていますので、新入荷案内いかせていただきます!
まずはラ ビアンカーラ!!!マシエリ2019年の最終在庫(酸化防止剤添加Ver.だと思われます…)と、オータの発案で生まれたノーマルVer.よりも長い樽熟成を施したサッサイア スペシャル エディション2019年(酸化防止剤無添加)、そしてこれまたオータがワインのコンセプトデザイナーにして、名付け親、そしてラベルデザインのアイデアまで出しちゃったワイン、レストが満を持しての入荷です!
マシエリとサッサイア スペシャル エディションは、両ワインとも750mlとマグナムがそれぞれ2400&300本届いています。禁酒令発動時はゆっくりだった両ワインの動きですが、10月以降はかつての勢いを取り戻しております。限定とはしませんが、瞬殺すると思われますので、お気を付けくださいね!
そしてレスト!このワインの誕生秘話をどこから始めたものか…。2012年ヴィンテージから一部のワインをNewセラーで、2013年からは全量をNewセラーで仕込むことにしたアンジョリーノ、“より良く”や“もっとナチュラルな”などといった、前に進むためのモチベーションを生み出すことに関しては天才的な男なのですが、今現在とは違ったヴィジョンを持っていたかもしれない過去の自分(の仕事)に対しては極めて無頓着(時に否定的)なところがあり、旧セラー(彼らのラベルに描かれているやつです!)には樽に入ったまま置き去りにされたワインがちらほらあると確信していたオータ。
2015年に訪問した際に、「アンジョリーノ、そういえばさ、タイバーネ2006年とかレチョート(リゼルヴァ)2003年とかさ、ボトリングしてないってことは、まだ古いセラーにあるんでしょ?だったら、ちょっと飲みに行こうぜ!」と提案し、旧セラーに残っていた全ての樽のワインの試飲をしてみたところ、完璧な状態のワインもあれば揮発酸が恐ろしく高くなってしまったワインなどもあり…。オータが記憶しているところだと、
タイバーネ2006年 樽(1):完璧!もうずううううううっと飲んでいたいワイン
タイバーネ2006年 樽(2):恐ろしい量の揮発酸があり、ワインよりもお酢に近い…
Cから始まる、公式的(法律的?)には“植えていない”ことになっている、フランスの某生産地を代表する白品種の2012年:滅茶苦茶美味しいいいい!「今すぐボトリングして!」というワインの叫びが僕には聞こえてきました。
レチョート03年 樽(1)&(2):大樽で熟成させていたワインを2007年3月にボトリングしたのがノーマルVer.のレチョート03。その際に全量をボトリングせずに、一部のレチョートを2バリックへと移したのが、樽(1)&(2)。熟成中も、ワインの補填等も一切することなく、8年間完全放置されていたわけですが、えげつなく美味しくて、それはもうレチョート史上最高傑作のリゼルヴァ1999年に匹敵する味わいでした。
これ以外にもいろいろあったのですが、僕もメモせずにただ飲むだけでしたし、ブレンドするときにメモくらいしてるのかなと思い、今回のレストにブレンドしたワインの詳細を質問したところ、「ピーコもあった気がするし、レチョート2000年と2004年もあったような気が…。ほんとゴメンね。またしても、うちらイタリア人が混乱ばかりを生み出す国民性を証明することになっちゃったね…。」と次男アレッサンドロ…。つ、ま、り、正確には何が何%入っているのかが不明なワインという事に…。(上記のタイバーネ 樽(2)以外のワインがブレンドされていることだけは確かです!)
で、話は元に戻ります。一通り飲み終わった後にガレージ的な場所へと移動し、別の問題児的なワインを試飲します。そこには、アンジョリーノがボトリングを躊躇している2003年ヴィンテージ以降のヴィン サント(レチョートとの違いは、夏場に暑くなるような場所で酸化的な熟成を施すところ。ビアンカーラとしては、2002年ヴィンテージのみが世に出ています!)が4~5ヴィンテージ分くらいあったと記憶しています。どれも美味しいは美味しいのですが、アンジョリーノが期待していたような高アルコール度数に達することなく、多量の残糖がある状態で酵母が活動を休止してしまっており…。
そこでオータは、残糖があるヴィンサントと樽(2)のタイバーネ2006年のような揮発酸が高くなるという問題を抱えてしまったワインをブレンドすることで、補完し合うようなワインにしてみたら?と提案したのですが、アンジョリーノがやったことはといえば、オータが単体でボトリングしてもらいたかった品質的に全く問題のないワインを混ぜこぜにしてボトリングするという…(涙)。タイバーネ2006年やレチョートリゼルヴァ2003年は、歴史に名を残すワインだったのに…(悔)。
なんにせよ、2015年夏にボトリングしたわけですが、甘口のワインと辛口(ないしほぼ辛口)のワインをブレンドしたため、当然のことながら薄甘口ななんとも中途半端な味わい(でも全然美味しかったです!)になってしまいましたし、酸化防止剤も一切添加しなかったので、微細な醗酵がボトル内で始まってしまい、どういったタイミングでリリースすべきかを決めあぐねる事態に…。で更に5年ほど放置することになるわけですが、この5年で味わい的には劇的な成長を見せ、どんどんキレみたいなものが生まれてきたかと思えば、今度は大量の澱がボトルの底に溜まり始め…。
澱は除去したいけど、ワインはこれ以上酸化させたくないとアンジョリーノは考えていたのですが、「平均しても10年弱樽に入っていたワインだよ??ネガティブに酸化するならとっくにしてるでしょ。ていうか、むしろ10年で培った抗酸化力を信じてあげないと!」と励ましまして、結局2020年4月に全てのボトルを開け、アンジョリーノ奥さんローザマリーアのブショネチェックを経た(笑)後にタンクにワインを戻し、澱を沈めてから再度ボトリングしたのが今回届いたレストになります。
レストはイタリア語で“残り”という意味の言葉なのですがREcioto miSTO(レチョート ミスト…ミックス レチョートの意)を短縮してRESTO…。今やサイコ~な飲み心地のワインです!ラベルもなかなか素敵だと思いますのでチェックしてみてくださいね!
命名した責任を取り(笑)、全量(1200~1400本程度だったような…)が日本に入ってくる予定で、今回は576本が届いています。是非是非お試しください!余談ですが、お酢化していたタイバーネ2006年廃棄、2003年以降のヴィンサントはまだ樽の中です…。
今やラ ビアンカーラの立派なライバルにまで成長した、ダヴィデ スピッラレのビアンコ クレスタン2019年の750ml&マグナムと、2019年&2018年ヴィンテージのビアンコ ルーゴリも届いています!750mlが1800本、マグナムが240本届いているクレスタンも持って1~2か月程度、それぞれ720本&960本と少量(?)入荷のルーゴリ2019年&2018年は瞬殺必至です!
アンジョリーノの5番弟子、サウロ マウレのイル カヴァッリーノからは、微発泡性のズガス2019年とズガス ロゼ2020年が入荷です!未試飲なのでノーコメント(笑)。とはいえ、微発泡性ワインに商品ヴァリエーションが少ない現況を考えると、サクサク動くことが予想されます!
そしてMr.微発泡にしてMr.発泡しない微発泡(笑)のカミッロ ドナーティからは、欠品していたワインが入荷です!マルヴァジーアとランブルスコに関しては、危うく買い逃すところだった2019年ヴィンテージがごく少量と2020年がある程度の本数の入荷で、それ以外のワインは2020年のみの入荷です。カミッロによりますと、全て無事に発泡しているとの事(笑)。逆に、マルヴァジーア フリッザンテ ドルチェに関しては、予定していた以上に瓶内2次醗酵が進んでしまい、アルコール度数は8%近く、ガス圧も6気圧と微発泡ではなくスパークリングワインレベルにまで達してしまいました!!!自然ってすごい!こちらも是非!!
そしてこちらも長らく欠品しておりました、レッジョ エミーリアにあるスーパー協同組合、ラ コッリーナのシャルマー方式で造るランブルスコ、クアレージモ2019(L.6/21)(ラベルにヴィンテージ表記はありません!)と、絶品裏ごしトマト、パッサータ ディ ポモドーロが600本ほど届いています!パッサータは、今年ではなく去年に仕込んだものになりまして、今年に仕込んだものはこれから仕入れる予定です!待ってくださっている方も多いようで、一瞬でなくなってしまうかもしれないので、お買い逃がしなきよう!
モンテプルチャーノのワイルドなお姉さまたち、ドーラ&パトリーツィアのサングイネートからは、ロッソ ディ モンテプルチャーノ2019年と樹齢の若いサンジョヴェーゼで造るロゼ、ロザート2020年が入荷、そしてノービレ リゼルヴァ2015年が再入荷です!リゼルヴァとロッソの在庫は潤沢ですが、ロザートは660本のみの入荷ですので、早々に終わってしまうかもしれません!
ほぼ赤ワインな色調なのにロゼ的な軽い飲み心地を備える、カラーブリアのラーチノのロゼ、アーソル2019年も終売間近という事で、既着の2020年をリリースします!たっくさんありますので、たっくさんお使いいただけると、年末のお餅が買えるかも(笑)。是非!!
*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。
文:太田久人
301 nuovo21.12.14
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