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2019-09-03

ヴィナイオータ かわら版 ~石橋編 その参~

石橋の“飲んでもらいたい”ワイン紹介!

プリ 2016 (Il Cavallino)

皆様こんにちは。
10月から実施される、消費税増税ならびに軽減税率適用に伴うシステム変更対応にてんやわんやのシステム開発部(仮)・石橋です。システム変更に伴い、納品書の仕様も9月出荷分から変更になる予定です。変更直後はご不便をおかけしまうことがあるかもしれませんが、より良い仕組みを目指して取り組んでいく所存です。ご理解のほど、何卒よろしくお願いいたします。

さて、8月も終わりに近づき、学生は夏休みの宿題に追われている頃でしょうか。

夏休みといえば、特に中学生~高校生ぐらいの頃、夏休み明け初日にクラスメイトと対面した際、ある女子(男子)の雰囲気が休み前と変わっていてドキっとした経験はありませんか?(女性の方すいません、今回は完全に男子目線で書かせていただきます)

ロングをばっさりショートにした、メガネをコンタクトに変えた、という分かりやすい変化もあれば、”あれ?なんか垢抜けたな”という、違いはよくわからないけどなんだか雰囲気が変わっていて、それまではなんとも思っていなかったのにそれ以降なにかと意識するようになってしまう、そんなこと皆さんにもありませんでしたでしょうか?

最近飲んだワインに、こんな体験と重なるようなワインがあったのです。

≪石橋の飲んでもらいたいワイン紹介≫
銘柄:Pri 2016 / プリ 2016
造り手:Il Cavallino / イル カヴァッリーノ
地域:伊ヴェネト州
ブドウ:ガルガーネガ (2016はSO2無添加)
希望小売価格(税抜):3,000円

お父さんがラ ビアンカーラのアンジョリーノとバンドを組んでいたという、ネクストジェネレーション・サウロ率いるイル カヴァッリーノ。お陰様でグランセルヴァはご愛顧いただいており、2015年ヴィンテージもいつの間にか完売していました。ただ、グランセルヴァ以外のワインは弊社倉庫から旅立つ本数を見ると、まだまだ飲まれる機会が少ないのかな、というのが正直なところです。実際、グランセルヴァしか飲んだことがない、という方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。

今回ご紹介する「プリ」は、彼らの畑の中でも一番条件の良い丘陵地にある古樹のガルガーネガのうち、厳選したブドウで造られるワイン。2015年まではラ ビアンカーラのセラーを間借りしていましたが、2016年からは新しく完成した彼ら自身のセラーで造られています。その2016年ヴィンテージが届いたのは、昨年2018年12月のこと。到着直後に試飲したのですが、そのときは正直まったくピンとこなかったんです。。

以前も書いたことがありますが、ワインを扱う仕事をしていて常々感じるのが、”一度悪い印象を持たれたワインが、再びその人に飲まれる可能性はかなり低い”ということ。こんなことを書いていながらも、自分がその例に漏れることのない瞬間というのはあり、少なくともこのとき飲んだプリは、その範疇に入るものだったと思います。

それから数か月が経ち、プリを再び開けて飲む機会がありました。そして、まず香りを嗅いで”あれ?”と思ったのです。

話は飛びますが、かの「美味しんぼ」の作中で、”ワインと豆腐には旅させちゃいけない”という山岡さんのセリフがあります。実体験として、真っ当に長期保管されたワインにはこの言葉は当てはまらないと思っていますが、届きたての、特に若いヴィンテージのワインには、このセリフが当てはまるケースもあると感じています。

届きたてから全開なワインもあるので、”旅をしたから閉じている”というのは言い過ぎにせよ、少なくてもこのプリは当時、”旅させちゃいけない”状態だったんじゃないのかなと。

話は戻って、数か月経って口にしたプリは、香りからすでに色気たっぷり。素っ気なく閉じていた姿はどこへやら、太陽を思わせるフルーツを強く感じる味わいはまさに、夏休み明けにあの女子と久しぶりに会ったときの感覚だったのです。

リリース直後に飲んで以来口にしていない、という方には間違いなく驚いていただけると思いますし、初めて飲む方には、閉じていた姿が想像できないぐらいの佇まいがあると思います。ワインには”時間”が必要ということを顕著に再認識させてくれる、素晴らしいワインです。

ちなみに、この”プリ”というワインのネーミングは造り手サウロの愛娘プリシラちゃんにちなんだもの。もし彼女と会う機会があったらドキッとしてしまうかもしれません。

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