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2019-10-08

ヴィナイオータ かわら版 ~水野編 その四~

水野の“飲んでもらいたい”ワイン紹介!

前回、Donna Rosa 2015を紹介しました、水野です。

今回紹介するのは『La Calabretta:Contrada dei Centenari 2016 (コントラーダ デイ チェンテナーリ)』です。

皆さま、カラブレッタはエチケットこそ地味ですが、素晴らしいワインを造っているんです!今回のかわら版でそれをもっと知って頂きたいと思っております。

シチリア東部に位置するエトナ山で、4世代に渡りワインを造り続けているカラブレッタ家。フィロキセラの被害を受けなかったネレッロ マスカレーゼの平均樹齢は70~80年で、創業当時から農薬や化学肥料を一切使用せずに栽培を続けています。
http://www.calabretta.net/ →日本語のサイトもございますので、是非ご覧になってみてください)

今回ご紹介する『Contrada dei Centenari 2016』はカラブレッタ家により、バリック1樽分のみ生産されるワイン。エトナ山の麓、標高780m、ソリッキアータ村のフランク コーネリッセン(以下フランク)自宅裏にある0.1haほどの区画。そこにある樹齢100年を超えたネレッロで造られています。

弊社代表の太田が、以前にこのワインを、「他のカラブレッタのワインよりもフランクのワインに通じる雰囲気があり、果実味の質などに代表される、ブドウやヴィンテージ(の気象条件)由来の個性よりも、より“火山”を髣髴とさせるテロワールに直結した味わいが非常に特徴的」と紹介しております。

1年ほど前、『Contrada dei Centenari 2016』の入荷以前に、つくばのとあるレストランにてフランクのモンジベッロ2(現ムンジェベル)を頂く機会がありました。リリース当初はかなりファンキーなワインだったとのことでしたが、口にすると、そのことがとても信じられないような優しさで、体に染み渡るような感覚に、深く感動したのを覚えています。

そして、2019年最初に入ってきた『Contrada dei Centenari 2016』
色は澄んだ赤。液体の縁は淡く、微かなオレンジ。グラスいっぱいに広がる様々な花の香り、顔を寄せると甘く、どこか懐かしさを感じます。口に含むと赤い果実を感じる味わいから、じんわりと余韻は長く、どこまでも綺麗な印象です。

ワイン歴は浅いとはいえ、ヴィナイオータに入社してからはありがたいことに様々なワインを頂く機会に恵まれており、リリース直後のワインだけでなく、熟成を経たワインも飲んできました。

そんな中、2016年という若いヴィンテージにも関わらず、果実味と酸を持ちながら、熟成を経た落ち着きに似た『まとまり』を感じさせるこのワインは、今まで出会ったどのワインとも異なる、直感的に「凄い!!」と思わせる力がありました。

入荷直後の試飲ではモンジベッロ2の雰囲気に似ていると感じましたが、半年近く経った今、感じるのは、中身、液体から伝わってくる表情はやはりフランクとは違うということです。初期のフランクのワインが他者を寄せ付けない、近寄りがたい孤高の雰囲気を持つとしたら、カラブレッタはその逆、外見は近寄りがたく見えても、実は優しく、寄り添ってくれる雰囲気を持つワインです。

元々の生産量が少ないこともあり、現時点での在庫も多くないのですが、、、是非今回のかわら版期間中に1度お試し下さい!

<<水野の飲んでもらいたいワイン紹介>>
銘柄:コントラーダ デイ チェンティナーリ 2016
造り手:ラ カラブレッタ
地域:伊シチリア州
ブドウ:ネレッロ マスカレーゼ、ネレッロ カップッチョ
希望小売価格:9,000円(税抜)

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