今回は来日を果たせなかった教授こと、ロレンツォ コリーノも僕たちあてに手紙を書いてくれました!!
こちらも転載させていただいて、先を急ごうと思います(爆)。
あ、ちなみにですが、ロレンツォと僕が知り合って16‐17年と書いてありますが、まだ8-9年です(笑)。ですが、初めて会ってからというもの、イタリアに行くたびに訪ねていますので、いろいろエピソードがあるからそう思っちゃったのかも…。
では行きま~す!
ヴィナイオータ
私には、初めて会った時のだと思うのだけれど、少なくとも16~17年前に遡る、君にまつわるひとつの記憶がある。
その次に再会した君はにこにこして、冗談好きで、とても活動的だった。
それから少なくとも4~5年は、君は毎年春と、何度かは収穫期にも私に会いに来ていた。
どれだけ語り合って、どれだけの人たちが君と一緒に来てくれたことか。
それに、よく憶えているよ、ある日、アキッレの葡萄畑で君が私に日本のインポーターになりたいと提案してくれ、そして実際にそうなったことを。
君は本当に注意深く、常により傍まで近付こうと試みながら、私がどんな風に栽培しているかを理解しようとし続けて…、君の質問は尽きることがなかった。
そして私のことを「プロフェッソーレ」と呼んで、この呼び名を時と共に一層頻繁に使い始め、遂には日本中に広めてしまった。
そうする間に君は、毎年度のワインの味わいの変幻自在な表情を「作る」のは環境条件なのだということをすっかり理解してしまい…、ぱっとしない出来や何らかの誤り、あまりうまくいかなかった試みなどにも満足するよう、私を勇気づけてくれた。
そればかりか、私に…ヴィナイオータ(ヴィノット)を、全ての畑からの収穫を圧搾したワインを作るよう頼み、そして君が勝つことになった。
君はまだ知らないかも知れないけれど、人というものは思いのほか早く、音もなく往ってしまうものなんだ。
だから君は、味わいや感動に向かって若い人たちを刺激しながら走り続ける方がいいし、それだけではなく、君と私とを互いに似た者同士にしている、あれらの大切な価値観の追求に向かっても、やはり、そうしていく方がいい。
グイードをヴィナイオッティマーナに迎えてくれた君たちのもてなしは素晴らしいものだった。
これは、君と私がこれまでに歩みを共にしてきた時間や、これからも長い道のりを共にしていきたいという願いの徴でもある。
君に私からの長い抱擁を贈るから、それをどうかヴィナイオッティマーナ2015を作り上げた全ての人たちに伝えておくれ!
ロレンツォ・コリーノ(カーゼ・コリーニ)
2008年春バルラにて、左からエツィオ チェッルーティ、ジャンニ カノーニカ、僕、ロレンツォ!!
ジャンニの、この畑に関する感動ぶりは一生忘れないと思います!!!!!