ゴールがようやく見えてきました!!
次はダニエーレ ポルティナーリです!
2007年にアンジョリーノに使い古しのバリックをひと樽借りてメルローを仕込んだことから彼のワイナリー人生が始まりましたので、今年で11ヴィンテージ目になるのですね。
まさに光陰矢の如し…。
2011年までは大半のブドウを売却し、一部のブドウだけを自ら醸していたのですが、2012年以降は全ブドウを自家醸造することに。
乾燥によりブドウの収量が低かった2012年は生産量も少なかったため、次ヴィンテージがリリースされるまでに全量を売り切ることができたのだと思います。
ですが、ブドウ樹が生産態勢に入ったことで生産量が増えたタイ ロッソ2013や“2014年問題”(こちらを参照ください)の子供の1人であるナンニ2014(メルロー&カベルネのワイン)は1年で売り切ることが出来ず、残っていたものを弊社が全て買い取りました。
その際にダニエーレが謝恩価格にしてくれたため、弊社的にも1割ほど価格を下げる事ができ、現在も絶賛販売中なわけですが、まー注目度の低い事と言ったら(涙)。
タイロッソ2013は、ブドウ&土地&ヴィンテージの個性を絶妙な落としどころで表現している小さなグランヴァンだと僕は思っていますし、ナンニ2014も例年よりはアルコール度数的には2%近く低いワインとはなっていますが(とここまで書いたところで、このワインの美徳をどう表現するかを推敲すべく、実際にボトルを開け試飲してみたところ…)…、薄っ(笑&涙)!!!
師匠であるアンジョリーノのロッソ マシエリ2014も薄かったですが、ダニエーレの土地がより粘土質土壌のせいか水(雨)の影響が強く出ているのかも…。
ですが、彼が造りたいものがナチュラルワインである限り、ダニエーレがこのワインの味わいを濃くすることはできなかったわけですよね??加えて、できてしまったワインが造り手のもとに長らく残ってしまう事ほど悲しい事ってないと思うのです。
何回か書いている事なのですが、ヴィナイオータは取り扱う造り手を本気で“継続的に買い支えたい”と考えています。
文字にしてしまうと実にそっけないですが、これを実現するのは本当に大変な事なんです…。
ただでさえ、自然という実に気まぐれな存在相手に“安定”とか“予想予定通り”などとは無縁の状態で仕事をしている造り手たちに僕が提供できる唯一の“安心”って、この“買い支え”だけなのだと思うのです。
ヒトって多少の安心があるからこそ、新たな困難に立ち向かえるのではないでしょうか。
ここ最近、世界のありとあらゆる場所の造り手たちが、よりナチュラルなワインを志向するようになっていまして、(そういった造り手の数の)増加ぶりには目を見張るものがありますし、それ自体は僕からしても非常に喜ばしい事なのですが、同時に 「果たして、その急激な増加を受け止められる(=全て買い支えられる)ほど、(しっかりとした消費の伴った)需要もちゃんと増えているのだろうか??」なんてことも考えてしまいます…。
答えは恐らくNoなんです。現状では、ナチュラルワインのマーケット自体の伸びは微増程度で、全ての供給元を満足させるほどの量は消費されておらず、ナチュラルワイン同士が少ないパイを奪い合っているという状況なのかと…。
その状況を解決するための具体案があるわけではないのですが、まずは僕にとってはある意味家族のような存在である、ヴィナイオータ取り扱いの造り手たちだけでもこの不安から早々に脱却させられるよう、日々頭を悩ませております…。
ナンニ2014に関しては、例年よりもアルコール度数も価格も1割減なわけですから、1回に飲む量を1割増しにしていただく…というのはいかがなものでしょうか(笑)????
(さらに詳しくはこちらもご覧ください!)
造り手からのオッティマーナ感想文 ダニエーレ ポルティナーリ