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2017-09-30

【新入荷】2017年9月 その4

千歳-札幌-函館-青森を巡る、人と会い、大いに語らい、大いに食べ、大いに飲む旅を終え、帰りの新幹線の中で書き始めております。旅の間、複数名の方から当メルマガ(ブログ)の熱苦しい拙文から勇気や元気をもらっているという言葉をいただきました。当然の事ながら、このメルマガ(ブログ)は新着ワインを紹介し販売するという商目的のために存在しているわけですが、それ以外の何かを込めようと日々悩み考え続けていますので、そう言っていただけるととても嬉しかったりします。

ですが…面と向かって言われちゃうと、ハードルを上げられた気分になり、非常にプレッシャーがかかりますので、どうか控え目でお願いします(笑)。ワインであれ音楽であれ、ヒトの手を介して生まれるあらゆるプロダクトには、その造り手の感情、情念、精神、良心、魂などといった可視化も計量化もできないものが多かれ少なかれ宿っていて、それらが色濃く反映した時にプロダクトは熱を帯び、その熱が人の心を動かすのだと僕は信じています。言い換えるのなら、感動を生み出すためには、技術的に破綻がなくて、美しさ(美味しさ)を備えているだけでは不十分…ということになるのかと。僕自身書く技術がないということは自覚していますし、某友人ライターのお墨付き(笑)でもありますので、下手であることを恐れず、熱を込める事だけは忘れずに前に進んでいきたいと思います!!

怒涛の入荷、年内いっぱいは続くことになりそうですし、もしかしたら年明けも、そしてその後も…。ヴィナイオッティマーナのツアー中は全く書き進められないことが予想されますので、書き貯めも始めたいところです…。そんなこんなですから、立ち止まるわけにはいきません!それでは9月第4弾の新入荷案内行きま~す!

みんな大好き、マッサ ヴェッキアのワインが届きましたぁ!!彼らにとっての2017ヴィンテージは、夏のような3月、その後の氷点下のなか吹いた強風、酷暑にして全く雨の降らない夏と気まぐれな天候に振り回されまして、最終的には例年の4割程度の収量となるのでは?との事でした…悲しすぎる…。今回届いたワインですが、下記の通りとなります。

バトーネ2015:自家用ワイン用にと、0.5haの高樹齢のブドウが植わる区画を借りることにします。その畑には、サンジョヴェーゼを筆頭にコロリーノ、マルヴァジーアネーラ、トレッビアーノ、マルヴァジーア、ヴェルメンティーノや地元ではフランチェーゼと呼ばれるカベルネに似た品種など様々な品種が混植していて、伝統的にはそれらを全て一緒に醸造していたそう。そんな伝統に則り、ブドウを破砕はしますが除梗することなく、全てのブドウを一緒に醗酵させたワインがこのバトーネになります。危険すぎる飲み心地です。僕たちの日頃のマッサ ヴェッキア愛に敬意を払ってくれまして、生産量の半量を分けてもらいました。

ベラーチェ:太陽に恵まれなかった2014年のメルロー&カベルネ&少量のサンジョヴェーゼに、酒躯を上げる目的で2013のサンジョヴェーゼをブレンドしたワイン。

ラ クエルチョーラ2012:クエルチョーラと呼ばれる区画に植わるサンジョヴェーゼとアリカンテで造られるワイン。2012年は、激しい乾燥に見舞われた年で、ブドウにもある種のナーバスさを感じるヴィンテージでした。2012年のクエルチョーラは、醗酵がなかなか終わらず通常2年のところ約4年の樽熟成を経てボトリングされました。とてつもないエネルギーを内包したワインですので、当分の間抜栓を控えることをお勧めします。間違いなく彼らの2012ヴィンテージを代表するワインです。

パッシータ 2013:パッシート(天日干ししたアレアーティコで造るワイン)ならぬ、パッシータ…。マルヴァジーアを陰干しし、ヴィンサント樽で一切補てんをすることなく3年半熟成させたワインになります。マルヴァジーアというアロマティックなブドウをヴェルメンティーノとブレンドするのは、色々な条件が重なった時とフランチェスカは考えていて、2013年はヴェルメンティーノに対してマルヴァジーアの割合が高くなりすぎると判断したのと、マルヴァジーアというブドウの新たな可能性を模索すべくヴィンサント風に仕込むことにします。再び造られることのないワインである可能性が高く、市場の混乱を避けるため、全生産量を分けてもらいました!


Grappa(グラッパ)2015:2015年ヴィンテージのヴィナッチャを蒸留酒界のスーパーマエストロ、カポヴィッラが蒸留したグラッパ。

精神的成長著しい上に、彼女もできて心身ともに充実しまくっているダヴィデ スピッラレからは、2015ヴィンテージの最終在庫が届きました!久しぶりに陰干ししたガルガーネガで造る甘口の泡、ドルチェ ラクレイが少量ですが入荷しています。瞬殺必至ですのでくれぐれもお買い逃しなきよう!オッティマーナにも来日しま~す!!

ラツィオのラ ヴィショラからは2015ヴィンテージのワインが入荷です。当主ピエロの愛娘エリーザが、ピエロとの2ショット写真を“♯パパ♯大好き”などどハッシュタグ付きでアップしているのを見たのですが、我が娘(遊月)がエリーザのような歳になった時には絶対こんなことしてくれないんだろうなぁと想像して少し寂しい気分になりました(笑)。前回は2014年という天候に恵まれなかったヴィンテージということもあり、モノによっては数十本しか入荷しませんでしたが、今回はまとまった本数が!と言っても、赤で一番多いのでも270本の入荷ですが…(笑)。4種類の赤をざっくりと大別するなら、買いブドウのヴィチナーレ、エレガンスのヴィニャーリ、強さ&深みのモッツァッタ、ヴィニャーリとモッツァッタの良いとこ取りなユ クアルトといったところでしょうか。

パッセリーナで造る白、ドンナローザは720本届いていますので当分切らすことはないと思います。どのワインも2015という年の個性を反映し、あっけら楽しいワインです。

銘醸地と言われる場所では、見渡す限りブドウ畑という光景自体全く不思議ではないのですが、極端なモノカルチャーは微生物叢の調和を乱し、病害虫蔓延のリスクが高まるとカーゼコリーニのロレンツォは力説します。イタリアを代表する銘醸地のひとつであるバルバレスコにあって、周りを森に囲まれた素晴らしい環境の中に畑を持つ、カシーナ ロッカリーニバルバレスコ2012が終売しましたので、2013をリリースします!

2012は表情を見せるまでに少々時間が必要なワインでしたが、2013はリリース直後から分かり易く美味しい!ブドウが何のストレスも感じずに健やかに育った年なのでしょうか…。是非ともお試しください!そしてバルバレスコ13と一緒に入荷してきていたバルバレスコ リゼルヴァ2011もリリースします!!ロッカリーニのワインで僕が飲んできた中では、最もテンション高く尊大なワインと言えるのかと…。お値段的にもそれなりにしますが、買わないと後悔しますよ!

どうぞよろしくお願いいたします!!

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