【新入荷】2020年3月その2(Frank Cornelissen、Testalonga)
初ヴィンテージから約20年が経ち、もはや鬼才やアナーキストなどと呼ぶべき存在などではなく、エトナの造り手にとってはある種の指針的存在にまでなった感のあるフランク コーネリッセンからも大量入荷です!合計で6000本以上になりますので、大量といってもウソはないと思うのですが、今回は入荷した16アイテムの中から5アイテムのみをご紹介させていただきまして、残りのワインは4月上旬港着予定の別便で届くワインと併せてご紹介させていただきます!5アイテムの内容は下記の通りとなります。
ムンジェベル ビアンコ2017:グレカニコとカッリカンテで造られる白。近年では皮ごとの醸し醗酵の期間は4日程度にとどめ、低温下での醗酵を実践。360本入荷。
ススカール ロザート2018:マルヴァジーア、モスカデッラ、カタラットにごく少量のネレッロマスカレーゼを加え、10日ほど皮ごとの醸し醗酵を行ったロゼワイン。1800本入荷。
2018年ヴィンテージは非常に雨がちで、収穫されたブドウもストラクチャーに欠けるものであったため、酸化や揮発酸の上昇などを危惧し、フランクは全ワインに酸化防止剤を少量使うことに…。2001年に醸造を始めてから、18ヴィンテージ目にして初めて…です!インポーター宛のとあるメールの結びにフランクはこんなことを書いていました。
「最終的に我々は、宗教やドグマといったものに従っているのではなく、我々のヴィジョンや哲学をもってアルティザン ワインを造っているだけなのです。」
2018年のワインに酸化防止剤を使用したことはオータも英断だったと思っていますが、宗教やドグマみたいなものに突き動かされていた時代のフランクのワインも、オータ的には忘れがたく…。最近飲んだところだと、マグマ3とかコンタディーノ1などはとてもステキでした!
ススカール ロッソ2017:2003年から2016年ヴィンテージまでコンタディーノを名乗っていたワインが、2017年からススカール ロッソという名前になりました。ネレッロ マスカレーゼを主体に、ネレッロカップッチョ、アリカンテ、ミネッラ ネーラ&ビアンカを混醸。今回は1200本のみの入荷ですが、次回再入荷予定ありです!
ムンジェベル ロッソ2017:複数区画で獲れたネレッロ マスカレーゼを区画ごとに醸造、ボトリング前にブレンドしたワイン。600本入荷
マグマ ロッソ2016:標高910mにある区画、バルバベッキの樹齢100年超のネレッロ マスカレーゼで造るワイン。180本入荷
リグーリア州の端っこ、フランスとの国境近くにある可愛らしい町、ドルチェアックアのワイナリー、テスタロンガからは2018年ヴィンテージのワインが入荷です。収穫直前の時期の降雨とその後の気温上昇により、ヨーロッパでは“スズキ”と呼ばれるオウトウショウジョウバエが大量発生、収量が激減してしまいます。2018年の10月に彼らを訪ねたのですが、畑に近づくとお酢のような臭いが漂いだし、スズキに食い荒らされたブドウは収穫されることなく畑で放置され…。1年の苦労が最後の最後のタイミングで水泡に帰すのを見るのは、なんともいたたまれない気分にさせられます…。そんなヴィンテージではありますが、選りすぐりのブドウで仕込まれていますので、お味はサイコーです!ヴェルメンティーノで造るビアンコが108本、ロッセーゼが270本のみの入荷となります。
ブログ掲載時には完売しているアイテムもございます。ご了承ください。
文:太田久人
249 250 nuovo20.03.27