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2020-10-23

【新入荷】2020年10月その2(Cantina Giardino, Luigi Tecce, Natalino del Prete, Bressan)

アントニオ&ダニエラ率いるカンティーナ ジャルディーノ(以下カンジャル)からは、2018年ヴィンテージの白を中心としたワインが入荷です!詳細はリスト部分をご参照いただくとして、ここでは彼らの22番目(!!)のワインのご紹介を。

ワイン名をプリモアプリーレ(4月1日)といいまして、ロヴェッロ ビアンコという品種で造ったワインです。ロヴェッロ ビアンコは、グレーコ モーショ(ブヨブヨした、ないし、シワシワなグレーコ、とでも訳せば良いのでしょうか…)とも呼ばれ、21世紀に入ってから行われたDNA鑑定で、グレーコとはなんのゆかりもないことが証明されたそう(笑)。“シワシワな…”という名の通り、果実内に蓄えられる水分量と果皮の成長スピードに大きな隔たりがあるため、完熟する頃にはシワシワな見た目になるそうです。ロナルドという名のタウラージの造り手がいるのですが、今回のロヴェッロ ビアンコは、彼らから分けてもらったものを使用しています。その果皮の特性もあり、収穫のタイミングは一瞬しかないそうなのですが、その時期に限ってロナルド家のプレス機が故障…。今回、ロヴェッロ ビアンコでワインを造るのは諦めたとしても、生っているブドウをそのまま放置するのも、農家としては非常に心苦しい。とはいえ、ロヴェッロ ビアンコなどというけったいなブドウを引き取ってくれる奇特な造り手なんてどこにいるだろう…。と考えた時に、真っ先にカンジャルの事を思い出したそう(笑)。

4月1日という名前は、エイプリルフールに因んでおりまして、今回のロヴェッロ ビアンコのように、最初にして最後の醸造となりそうなブドウ品種でワインを造った際に使う名前としたようです。

そして、ヌーデ2008年が終売しましたので、昨年到着していた2009年をリリースします!2009年ヴィンテージから、別の畑のアリアーニコを使うようになったため、ラベルのデザインも一新しております。2007年、2008年と力強いヴィンテージが続きましたが、2009年はアリアーニコとは思えないほどに柔らかいタンニンと圧倒的な飲み心地を備えた、非常にエレガントなワインとなっております。こちらも是非!

さらに、マグナムでリリースするカジュアルラインの白、ヴィーノ ビアンコの2019年ヴィンテージも届いております。ロゼ、赤、アンフォラの白&ロゼ&赤共々よろしくお願いします!

一部少量入荷のワインに関しましては、早期完売が予想されますので、お買い逃しなきよう!

同じくカンパーニア州ルイージ テッチェからも新しいワインが入荷です!

ここでいきなりカンジャルの話に戻ります(笑)。一昔前までは、カンジャルと言えば、「揮発酸? ほら、うちセラーで何もしてないから、結構高めかもね。で、それが何か?」といったオーラを放つ、まあまあファンキーなワインを世に出していましたが、ここ最近はエクスキューズが一切必要のないワインになっている…とオータは思っているのですが、2017年は、極端な天候(酷暑)に酵母も苦しめられたのか、2015年や2016年など過去の直近ヴィンテージよりは、総じて揮発酸がやや高めのワインができてしまいます。

ルイージのブドウもご多分に漏れず、そんな天候の影響を受け、完全主義者の彼には受け入れがたいレベルの揮発酸が全てのワインで生成されてしまいました。当初は、全量廃棄(ないしお酢屋さんに売る)ことを検討していたのですが、「酵母の数が少ない、ないし、活力に欠けた酵母というのも2017年というヴィンテージの特徴なのでは?ポリフェーモやサティリコンという名前を付けて売りたくない気持ちは分かるから、違う名前、違う価格帯でリリースさせたら?」という悪魔(オータと読みます)のささやきにそそのかされ…(笑)。結局、全てのワインをブレンドしボトリング、オルフェオ(オルフェウス)という名前でリリースすることに。

ワインが届く頃、分析表をもらってない事に気が付いたので、ルイージに連絡してみたところ、「ほんと俺の心情をありのまま伝えるけど、今更だけどボトリングしたことを凄い後悔しているよ。」などとショッキングな事が書いてあったので、ボトルの中で揮発酸が更に増えたのか??と戦々恐々としつつ、届いたボトルを試飲してみたところ…、めっちゃ美味しい! そしてすっごいしっかり発泡している! 揮発酸が増えた痕跡は一切なく、瓶内でアルコール2次醗酵が起こったため、高い揮発酸に対抗するだけのボディを持つに至り…。アルコール度数16%弱の微発泡性ワインって凄くないですか(笑)?

2000円台ウルトラ前半という価格からは考えられない内容があると思います。ボトリングさせちゃった責任を取って、どんなに時間がかかったとしても全量(怖すぎて、まだトータルで何本あるのかルイージに聞けてません…)を引き取ることになると思いますので、どうかルイージとヴィナイオータに皆さんの清き1ケースを!

プーリア州のナタリーノ デル プレーテからも新しいワインが2つ届きました!

ナタリーノにとっての2019年ヴィンテージは、2018年に続き、厳しいものとなりました。2018年は収穫直前の雨とその直後の暑さで、ブドウがはぜてしまい、畑に近づくだけでお酢っぽい香りが…。2019年は、防除が必須な時期に雨が多かったにもかかわらず、銅の使用量を減らすためにボルドー液の散布回数を減らしたら、大半の葉っぱが落ちてしまい…。ナタリーノも参加しているアンジョリーノが主宰を務める生産者グループ、ヴィン ナトゥールの集まりで、銅の使用量を年間2kg未満にしようと決まったから、それに従うことにしたそう…。

「アンジョリーノの友人として、彼や他の造り手たちと一緒に決めたルールに従えたことを誇りに思う。」とナタリーノ。約束は守ったかもしれないけど、ブドウ樹は明らかに苦しんでいる…。その事を問いただすと、天候に恵まれた年でも、ほぼ海抜ゼロメートルのナタリーノの畑では2kg未満に使用量をとどめるのは難しいと言うではありませんか!「ナタリーノ、もしもアンジョリーノの事を本当に友達だと思っているのなら、ナタリーノの土地の事情をアンジョリーノにも分かってもらうように努力しないと! 土地や造り手によって様々な状況があるわけだから、数字でルールを策定するのは、難しいよって散々アンジョリーノには言ってきたんだけどな…。今度会った時に言っとくよ!」とオータ。そしてこの文章を書いている今この瞬間、ヴィン ナトゥールのレギュレーションを再度確認したのですが、銅の使用量は3kg未満/年となっていました(笑)。

葉っぱの量が少なかったため、十分な光合成が行えず、結果としてワインは総じて低アルコール度数に…。その中でも最も度数の上がらなかったワインを1リットルに詰め、クオティディアーノ(日常の、毎日の、の意)という名前でリリースすることに。ナタリーノ名義にはなっていますが、愛娘ミーナからのこのご時世を生きる我々へ向けたメッセージカードも付いています!

もう1つは、ネグロアマーロで造ったロゼ、イル プローディゴ! 光合成不足により熟し切ることのなかったブドウの特性を逆利用すべく、ロゼに仕立てたとオータは踏んでおります…。どちらもザックザクな飲み心地です!

価格を考えたら、飛ぶように売れていない事がおかしくさえ思えてくる、トッレノーヴァ2016年、ピオニエーレ2016年、アン2017年、ナタリー2017年、ジョリー2017年、ディ ソルソ アンティーコ2017年もよろしくお願いします!

心優しき怒れる熊(なんのこっちゃ)、フルヴィオ ブレッサン率いるブレッサンからも新ヴィンテージを2種類リリースします。

まずはエゴ!2012年が終売しましたので、2013年をリリースします。濃度はあるのに、酸もしっかりしていて、サイコーです! 240本程度の少量入荷となっておりますので、早々に売り切れてしまうかも?(すでに2014年も入荷しているので、そうあって欲しいと願うオータのエゴがついつい表に出てしまったようです…。)

そしてもう1つはN°3(ヌーメロ トレ)2004年(!!)。とある日、フルヴィオから電話がかかってきまして、「これから、約16年トノーで熟成させたN°3をボトリングするんだけどよ、4~50本はブレッサン家のプライベートセラーに、残りはジャパンに送ろうかと思ってんだけど、どうだ?」とフルヴィオ。“日本でしか飲めない”や“世界でヴィナイオータでしか扱っていない”という言葉にめっぽう弱いオータ、当然のことながらふたつ返事でOKします。

こんなスペシャルオファーに続けて彼は、「ジャパンの兄弟よ、値段のことは心配すんな。プレゼント価格にしとくから。でもヒサト、1つ言っておくぞ。俺はお前に安く売るけど、お前は買った値段からバカ正直に算出した売値で売るだなんてことはせず、しっかり利益をのっけて、ちゃんと儲けるんだぞ。」などと言うではありませんか! 後日、ワインがセラーを旅立った後に、奥さんイェレーナが送ってくれたインヴォイスで値段を知ったわけですが、確かに安い…。彼の通常キュヴェ(?)の赤よりも2割弱くらい割高な程度でした。

正直に告白しますと、当初はバカ正直に価格設定するつもりでした。ですが、港から1箱だけ引き取ったものがあると知り、試飲がてら夕飯時に開けてみたところ、あまりの美味しさにビックリ。普段のオータは、夕食時にグラス半杯にも満たない量のワインを4-5種類飲む程度なのですが、このワインは飲んでも飲んでも更に杯を重ねたくなる…。奥様からも「ダダがこんなに1つのワインを飲むなんて珍しいね。」と言われたほど。圧倒的な濃度、強さ、深みがあるのに、なんの負荷もなくスルスルと身体に浸透していく感覚は本当にヤバいです。

というわけで、フルヴィオのアドヴァイスに従い、悪びれず利益をしっかりいただくことにしました(笑)。現時点でヴィナイオータが現行として扱っている全ての赤ワインの中でも、突出した徳の高さ(達観ぶり?解脱ぶり?)があるワインかと。600本の入荷です!

他の赤ワインも複数ヴィンテージが届いている状態でして、ヴィナイオータのセラー&財政状況を逼迫させる要因となっております…。これからの季節に、熟し切ったアダルトな香り漂うブレッサンの赤は最高です!是非とも!

価格高騰が止まらないランゲにあって、カノーニカと共に良心的な価格を堅持してくれている、カシーナ ロッカリーニのバルバレスコ2014年が終売しましたので、2015年をリリースします。2014年とはうって変わって、2015年は素晴らしい天候に恵まれた年。果実味豊かで外向的、今飲んでも十分に楽しめますし、将来も期待大!なワインです。

*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。

文:太田久人
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