【新入荷】2021年2月その1(Cantina Giardino, San Bartolo, Borgatta, Luigi Tecce, Il Colle, Le Boncie, Longariva)
2021年もすでに18分の1ほど終わっておりますので、かなり遅ればせにはなりますが…皆さま、明けましておめでとうございます! 本年もスタッフ一同、泥臭く&熱苦しくワイン&造り手の事をお伝えしていきたいと考えておりますので、変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします!
最近のオータはといいますと、だだ商店だだ食堂の薪を運んだり、切干大根を作ったりと用務員的な任務も担っているのですが、良い気分転換にもなる上に新たな気付きや発想が生まれることもしばしば…。ここ10年ほどは、時間という名の濁流に飲み込まれまくった人生だった気がするのですが、オータも今年で齢50を迎えるわけですし、流れの緩やかな時間を増やし、考えを整理することにも取り組んでいきたいと思う今日この頃。でもきっと、その夢は今年も叶わないんだろうなぁ…(笑)。
なんにせよ、混沌とした時代なだけに、しっかりと目標を見据えて、地に足を付けて生きていきたいと心に誓うオータなのでした!
今年も年初から起爆力のあるワインが続々と入荷する予定ですので、心の準備だけはしておいてくださいね!! では2021年お初の新入荷案内です!!
生産量の割にワインの種類が多すぎる上に、最近では意味の分からない容量(まだ紹介できていませんが、15リットル瓶なども…ひええ)のボトルなどもあり、インポーター泣かせも甚だしいカンパーニアのカンティーナ ジャルディーノ(以下カンジャル)からは、欠品していた微発泡性ワイン2種と、23&24番目のプロダクトがっ(ひえええええええ)!
カンジャルにとっては、高樹齢の区画で獲れたグレーコの供給元でもあるオリンピアお婆ちゃんへのオマージュ的なワイン、ビアンコ フリッザンテ メトド オリンピア(オリンピア メソッド)の2019年が540本、圧搾したアリアニコのモストだけで造るロザート フリッザンテ2019年は270本届いています。どちらも早々に終売することが予想されますのでお気を付けくださいね。
23番目のプロダクト、フラ2019年はファランギーナで造るワイン。以前からファランギーナを醸してみたいと考えていたアントニオ、トッレクーゾという町の郊外、標高500mのところに畑を持つ有機農業を実践する農家からブドウを継続的に分けてもらえるようになったそう。4日ほどのマセレーション、栗樽で10カ月熟成させた後のボトリング。長女の名を冠したワイン(ソフィア)はあるのに、長男の名を冠したワインがない! ということで、フラ(ンチェスコ)との事…。600本入荷。
24番目のプロダクトは、かなりエグイです!むか~しむかし、ヴィナイオータがベルギーから2生産者(ジラルダン&ドリーフォンテイネン)のビールを輸入していたことをご存知の方は、かなりのヴィナイオータ通。「うちらが、ワインの世界で理想とするような醸造方法と、同様のコンセプトで造られるビールがあるんだよ。」と、フランク コーネリッセンから紹介されたのがきっかけでした。ブリュッセル郊外のパヨッテンラント地域でのみ造られている、人為的な酵母添加を行わずに、ありとあらゆる微生物がバトルロワイアル状態で醗酵を行う自然醗酵ビール、ランビックを初めて飲んだ時の衝撃たるや…。今でこそ完全に市民権を勝ち得た感のあるサワーエールと呼ばれるカテゴリーのビールですが、ヴィナイオータが取り扱っていた当時は元祖サワーエールとでも言うべきランビックの認知度は本当に低く、弊社が輸入したビールも実に低調な売れ行きでした…。
約20年の時が経ち、ナチュラル ワインがワイン市場の中でも定位置を確保できるようになったのとほぼ時を同じくして、ランビックへの需要が高まったのは偶然ではないとオータは考えています。通常のビールと比べ膨大な時間をかけて造られるため、造り手的にも大量生産など実現できるわけもないですし、ランビックの生産地域&生産者数が非常に限られていることもあり、圧倒的な需要に対して供給が全く応えることができていないというのが、今現在のランビック界の状況なのではとオータは推察しています…。
余談はさておき、ビールとワインという垣根を越え、ナチュラルな醸造を信条とする造り手同士の交流が生まれることは歴史的必然だったのでしょう。人一倍ならぬ、人5億倍くらいの好奇心の持ち主のカンジャルがランビックの生産地を訪れ、カンティヨン醸造所の4代目当主ジャン ヴァン ロワと親交を深めるようになり、協同企画ランビックの製造が始まります。ワインを熟成させていた樽でしたり、ヴィナッチャだったり、澱だったりをジャンのもとに送りつけ、何仕込みかの実験を経てようやくリリースされたのが、今回入荷したドロゴーネ ランビックでっす!
2019年ヴィンテージのドロゴーネの醗酵が終わり、圧搾し樽へと移した後に残ったヴィナッチャ(ブドウの搾りかす)と澱をカンティヨンに持ち込みます。ジャンは、ヴィナッチャと澱を別々の樽へと入れ、そこに3年物のランビックを加えて熟成させ、とあるタイミングでブレンド、残糖分のある若いランビックを加えてボトリング、瓶内でナチュラルな二次醗酵を促したのが今回のドロゴーネ ランビックになります。ジャンという人は、第六感で諸々の仕事をこなす人のようで、いつどういったタイミングでヴィナッチャを取り除いたのか、ブレンドの時期、添加した若いランビックの割合等はカンジャルの人たちも知らないそう(笑)。
ジャン自身、今までにワインの澱やモストを使ってランビックを仕込んだことはあったのですが、ヴィナッチャを使ったのはカンジャルとのプロジェクトが初めてということで、カンジャル曰くヴィナッチャを使ったことで、アリアーニコの個性がしっかりと反映した本当にスペシャルなランビックになっているとの事。240本のみの入荷となりますので、限定とさせていただきます!
努力する天才、パオロ ヴォドピーヴェッツの助言もあってか、初ヴィンテージから恐ろしいテンションのワインを世に出してきたリーパリ島のサン バルトロからは、イーゾラ ビアンカの2018年が届いています。ワインは一切試飲できていませんが、良く考えると、収穫前のブドウは食べていました(笑)。2018年は、ブドウの生育期間中に雨が多かった年で、そのせいかブドウの味も非常に繊細だったと記憶しています。ワインの味わいがどんなものか全く見当もつきませんが、420本と入荷本数も少ないので、限定とさせていただきます(笑)。
80過ぎても現役バリバリ元気溌剌、エミーリオ&ルイーザ夫妻のボルガッタが造るドルチェット、ラ ミッラ2014年が終売しましたので、2015年をリリースします。2014年とはうって変わり、2015年は太陽に恵まれた年。一度飲んでいただければ、2014年との厳然たる差(良し悪しの話ではありません)に誰もが気が付けると思うのですが、2015年のワインが持つ味わいは、他の太陽に恵まれた年のワインとも少し違う気がしています。何と表現して良いのか分からないのですが、一般的にドルチェットというブドウは、味わいの濃淡に関わらず凝集集中していく(内向き)タイプの味わいなのに対し、今回の2015年はバルベーラのような拡散していく(外向き)感じがあるような…。なんにせよ、ちょっと不思議ちゃんなドルチェットです。言わずもがなですが、ちゃんとすっごい美味しいです!
唯我独尊的オーラを放っている点ではタウラージ屈指の造り手、ルイージ テッチェのサティリコン2015年が終売したので、2016年をリリースします。なかなかに暴れん坊だった2015年と比べると、2016年は落ち着きがあり、味わい的にもすでに調和が取れている気がします。
タウラージ ポリフェーモ2012年も、堅牢なタンニンを備えるも非常に妖艶な味わいでとってもステキです!大ブレークを果たしたアルコール度数16%の微発泡性ワイン(発泡は想定外でしたが…)、オルフェオ2017ですが、次回は2月下旬~3月頃の再出荷開始を予定しておりますので、楽しみにしていてくださいね!
良心的な価格でハイクオリティなブルネッロを世に送り出してくれるイル コッレのブルネッロ2013年が終売間近という事で、2014年をリリースすることにします。2014年は、太陽に全くもって恵まれなかったヴィンテージですが、良い造り手に“悪い年”など存在しない事を体感していただける、素晴らしいワインです。是非!
レ ボンチエのレ トラーメ2015年も在庫が僅少になりました(お急ぎください!)ので、2016年をリリースします。2015年同様に、ジョヴァンナのワインとは思えないほどに外向的な味わいがあります。2015年が分かり易く肉感的なのに対して、2016年はセクシーでありつつも、お色気をムンムンふりまく感じではない…とでも言えば良いでしょうか…。不謹慎と言われかねないので、女優さんで例えたい気持ちをグッと抑えるオータ(笑)。
ヴィナイオータ創業以降、ずっと定番ワインとして取り扱っている、トレンティーノのロンガリーヴァが造る“赤タマネギ色”のワイン、グラミネ ピノ グリージョ2017年が終売しましたので、2018年をリリースします! こちらも是非いいいい!
*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。
文:太田久人
245 249 258 279 nuovo21.2.03
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