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2023-02-17

造り手紹介 Two Metre Tall /トゥー ミーター トール

造り手:Two Metre Tall /トゥー ミーター トール
人:Ashley Huntington, Jane Huntington / アシュリー ハンティントン、ジェーン ハンティントン
産地(州):豪 タスマニア
ワイン:Cleansing Ale, Derwent Aromatic Spelt Farmhouse Ale, Forth All-Grain Wild Farmhouse Ale, Forester Wild Amber Farmhouse Ale, Huon Wild Farmhouse Cider, Sour Cherry Ale, Sour Pumpkin Ale, Blacksnake, Snakebite, Raspberry Wild Cider, Original Sparkling Mead
所在地:2862 Lyell Hwy, Hayes TAS 7140 オーストラリア | <map
Web:https://2mt.com.au/

アシュリー&ジェーン夫妻の2人だけで原材料の生産から、ファームエールやシードルなどの醸造&販売まで一貫して行っているマイクロブリューワリー。もともと南フランスに住んでいましたが、ブドウ樹を育てワインを造る夢を抱き、オーストラリア タスマニア島南部のダーウェント ヴァレーへ移住し、2004年から農場をスタートしました。豊かなホップ栽培の歴史伝統に触れ、ワインに代わりエールの醸造に情熱を傾けるように。社名のTwo Metre Tallは身長2mにもなるアシュリーの長身にちなんで名付けられました。

穀物、ホップ、果実などプロダクトに使われる原材料はすべて自身の農園で収穫したものかタスマニア島や島の周辺で採れたもの(海産物なども含む)を使用し、ビール&ミードの醸造には、ダーウェント川の水と雨水を溜めたものを炭素濾過したもの(塩素処理もしない)を使用。

培養酵母は、醸造からボトリングまでの期間の短いスタンダードラインのビールにのみ使用しているものの、他のプロダクトはすべて野生酵母による醗酵。酵母以外の添加は一切行わず、すべての醗酵は自然界に遍在するバクテリアたちに任せ、瓶内2次醗酵で炭酸ガスを生成させています。ビールは、ショ糖ではなく未醗酵麦汁をブレンドして2次醗酵を促しているため、ランビックのように長期熟成のポテンシャルも秘めています。

もともと農場の総敷地面積は600haほどの広さがありましたが、2019年後半には52haに狭めてホップやリンゴ、ラズベリーや牛などの必要な土地は確保しつつも、2008年に羊の毛刈り小屋を改装した醸造所でもっと時間を費やすことができるようになりました。

 

<ワインラインナップ>

 


●Cleansing Ale(クレンジング エール)
原材料:麦芽(ペール、クリスタル、サワー)70%、大麦30%、ホップ(エラ、サマー、カスケード、エニグマ)、酵母

2MTのフラッグシップ的ビール。瓶内二次発酵を促す糖分として、ブドウ糖やショ糖、乳糖などではなく、醗酵の始まった麦汁を少量添加。2022年9月ボトリング分以降は、どの工程においても培養酵母を一切添加しない麦汁で醗酵&ボトリングしてリリース。

 

 

 


●Derwent Aromatic Spelt Farmhouse Ale(ダーウェント アロマティック スペルト ファームハウス エール)
原材料:大麦&オーツ麦麦芽、スペルト小麦、ホップ(ウィラメット、エラ、ギャラクシー)、酵母

古代品種である麦芽化されていないスペルト小麦をフィーチャーした「2MT的白ビール」。乳酸菌などを添加することなく、麦汁にナチュラルな乳酸発酵を起こさせた後に酵母添加をしてアルコール醗酵を行わせている。

 

 

 


●Forth All-Grain Wild Farmhouse Ale(フォース オール グレイン ファームハウス エール)
原材料:大麦麦芽、キヌア、ソバ、ライ麦、酵母

ホップを一切使用しておらず、代わりに籾のついたままキヌアを使うことで苦みをもたらしているビール。原料はすべて、フォース川流域で有機栽培を行うダメン家が栽培したもので造る発泡酒。

 

 

 


●Forester Wild Amber Farmhouse Ale(フォレスター ワイルド アンバー ファームハウス エール)
原材料:麦芽、ホップ(プライド オブ リングウッド)、酵母

ダーウェント、ハオン、フォースに続くタスマニアを代表する河川名フォレスターを冠したアンバー エール。タスマニア東北部に流れるフォレスター川の流域で栽培されたホップを使用した、色目の濃いビール。

 

 

 


●Huon Wild Farmhouse Cider(ハオン ファームハウス ドライ サイダー)
原材料:リンゴ(スターマー ピピン)

ヴィクトリア朝(時代)には非常に重宝された古いリンゴの品種であるスターマー ピピンを使用。19世紀後半にタスマニアに持ち込まれ、まとまった量を生産するのは、今やハオン渓谷のグリッグス家のみ。追熟させることで糖度が増すという品種特性を活かし、収穫後に3か月ほどセラーで寝かせたリンゴを圧搾し、約4か月間、皮、種、果肉ごと、酵母添加も行わずに醗酵&初期段階の熟成を行う。圧搾し、液体だけの状態にしたサイダーをさらにステンレスタンクで熟成し、無濾過&酸化防止剤完全無添加でボトリングしたシードル。

2021年9月のボトリング以降、フレッシュなリンゴがある時期にだけボトリングすることにし、瓶内2次醗酵を促すためのブドウ糖やショ糖は使用せず、リンゴの果汁のみを使ったワイルドな瓶内2次醗酵を行っている。

 

 

 


●Sour Cherry Ale(サワー チェリー エール)
原材料:麦芽、ホップ、モレロ チェリー、酵母

ブリューワリーのあるダーウェント渓谷で収穫されたモレロ チェリーを、半年前から樽で自然醗酵させていたファームハウスエールの入る樽に投入(ビール1リットルにチェリー300g以上を使用)、2年後にチェリーの果肉&種を取り除き、液体だけの状態にしてさらに18か月追熟させ、澱が完全に沈むのを待ち、ボトリングしたビール。

 

 

 


●Sour Pumpkin Ale(サワー パンプキン エール)
原材料:大麦&オーツ麦芽、小麦、カボチャ、ホップ(エラ、ヘルガ、ウィラメット)

麦芽&麦と同量のダーウェント渓谷で穫れたカボチャを使用したサワーエール。

糖質さえあれば、どんな材料からでも「普通の」ビールが造れることを証明するというのが、このビールを醸す大きな動機としてあり、誰もが使ったことのないような副原料を使うことや、原料、さまざまな品種のホップや副原料、酵母、バクテリアなどの「組み合わせの妙」にブリューワーのセンスや才覚が問われているような風潮が多少なりとも存在するビール界に対して、「(野生)醗酵の質」の重要性を問うビール。

 

 

 


●Blacksnake(ブラックスネーク)
原材料:モルト(ペール、クリスタル、チョコレート)、ホップ(エラ、カスケード)、酵母、リンゴ

樽熟成で醸造したダークエールに熟成したサイダーをブレンド(総量の35%ほど)し、3か月後にボトリングした2MT的スネークバイト(ビールを同量のサイダーで割ったカクテル)。

 

 

 


●Snakebite(スネークバイト)
原材料:ファームハウスエール、洋梨、リンゴ、麦汁

ファームハウスエール、洋梨のサイダー、リンゴのサイダーをブレンドした2MT的スネークバイト(ビールを同量のサイダーで割ったカクテル)。上記ブラックスネークの3度目のリリースのタイミングで、過去2回のものとブレンド比率を少し変え、名前もスネークバイトと改めリリースした。

 

 

 


●Raspberry Wild Cider(ラズベリー ワイルドサイダー)
原材料:ラズベリー、リンゴ

リンゴを使用した樽熟成サイダーに、近隣の農場で収穫され、冷凍保存しておいたピュレ状のラズベリーを投入し、そのまま約18か月の醗酵&熟成を樽で行い、ラズベリーの果肉や種を取り除き、醗酵が始まったばかりのリンゴジュースを添加してボトリング。使用したラズベリーは、プロダクトに酸や複雑さ、深みを付与することを念頭に置いて、色が濃くて甘い夏の一番生りのものではなく、より繊細な香りと偉大な酸に特徴のある秋収穫の二番生りのものを使用したシードル。

 

 

 


●Original Sparkling Mead(オリジナル スパークリング ミード)
原材料:蜂蜜(百花蜜)

敷地内に巣箱を設置し、ミツバチに自生するさまざまな植物の花の蜜を集めてもらい、百花蜜を無殺菌のままの状態で醸造したもの。ハチミツをダーウェント川の水に溶かし、野生酵母のみで醗酵。約3年の熟成の後、若干量のハチミツを添加し、無濾過で、酸化防止剤も完全無添加でボトリング。添加したハチミツの糖分を利用して2次醗酵を促したミード。

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