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2014-01-11

【新入荷】2014年1月 その1 (Case Corini,Bressan,Ezio Cerruti)


日頃より格別のご愛顧をいただきありがとうございます。
明けましておめでとうございます!
旧年中は大変お世話になりました。
お陰様で充実した一年を過ごすことができました。
やるべきことを強く認識し、信じる方向により強く踏み出すようになり、自分へのハードルをより高く設定するようになって約2年経ちますが、手応えのようなものを若干感じれるようになったような気もしますし、まだまだ課題だらけのような気もして(実際その通りなんですけど)…。よりプレッシャーのかかる人生を選んだ、とも言い換えられるかもしれないのですが、すでに偉大というレベルの達しているにもかかわらず、貪欲さと謙虚さを失わずに未だに進化を続けるうちの造り手たちのおかげで、僕自身のモティベーションも収まるどころか、より高いものを自然に求めるようになっているような気がします。というわけですので、今年も去年以上に気合を入れていきたいと思いますので、お付き合いの程よろしくお願いいたします!!!
新年早々ですが、新入荷のご案内です!!内容的にもかなり強烈です。
1月2月という色々な意味で寒い時期を乗り切るのには最適なワインたちかと(笑)!! 博士こと、ロレンツォ コリーノのカーゼコリーニからワインが届きました!!
極少量ですが、バルラ07,08、アキッレ07が再入荷、バルラ06は600本再入荷しています。加えて新ヴィンテージもいろいろ入ってきています。それまではフリーランで出るワインしかボトリングしてこなかったロレンツォ、僕の説得(??)によって生まれたのがヴィノットで、今回は10年が届いています。そしてロレンツォも大満足のヴィンテージ、09のブリッコ、アキッレ、バルラに、チェンティン(ネッビオーロ)は09と10が同時に入荷しています!!!ブリッコ09、アキッレ09、チェンティン09&10はそれぞれ216本ずつの入荷、バルラ06&09とヴィノットはそこそこな本数が入荷しているのですが、最近の博士人気を鑑みて、これらのワインも限定とさせていただきます。
絶対に売れ残らないと思いますので、本当に気を付けてくださいね!!

これは!という造り手に出会わない限り、新しい造り手はやらない!と宣言して2年、ドメーヌ ド ミロワールに引き続き、またしても現れましたぁ!!!!今回のいきさつもなかなかにヴィナイオータらしいです。
昨春イタリアに行った際、非常にタイトなスケジュールの関係上、フリウリには2日半で6生産者を周る鬼スケジュールになっていたのですが、訪問先の1つである、お節介焼かせたらフリウリでも有数のダーリオ プリンチッチが、 「ヒサト、訪ねてもらいたい造り手がいるんだけど…。ブレッサンてやつなんだけど、ワインは文句なしに美味しいからさ。とにかくヒサトと知り合いになりたいって言っていて…。ほんと、訪ねてくれるだけでいいんだ。」 と、半ば強引に訪問することに。
もともとFacebook上では友達だったこともあり、そのいかつい風体、歯に衣着せぬ発言等は知っていたので、それ相応の覚悟をして行ったつもりだったのですが…想像以上の男でした。
アーミー(もしくは狩猟)系の服装に身を包み、常に咥えタバコ、自然に対する敬意に欠ける農業&醸造を行う近代醸造界に対しての苦言を呈する際は、センテンス間にイタリア語界に存在するありとあらゆるスラングが織り交ぜられ…まさに怒れる熊のような男でした…。
最近では、政治的な発言をしたつもりが人種差別的な発言と捉えられてFBで大炎上したりと、トラブルには事欠きません。ここ日本では、発言が過激だと言われている僕がドン引きするくらいですから、その凄さは容易に想像いただけるかと。 こう書くと、どえらいファンキーなワインを造るように思われるかもしれませんが、会話の流れから、こんなことも言っていました。
「俺にとっての最大の敵は、もはや(ありとあらゆるテクノロジーを駆使する)大手などではなく、むしろ“自然派”を語り、俺からしたら受け入れがたい醸造学的欠陥を持ったワインを、消費者に“ナチュラルに造られたワインだから”と言い訳しながらワインを売っている、“エセ自然派生産者”なのかもしれない。」

この彼の発言の通り、彼のワインは、あくまでもナチュラルな手段を用いて造られているのですが、醸造する過程での数々の“しない”にも科学的根拠、熟慮が払われている事が容易に想像のつく、全く破綻のない端正なものばかりでした(まるで彼の奥さんのように…美女と野獣を地で行くコンビです)。
訪問の最中、僕的には受け入れ難い、幾つかの発言にはきつい反論をし、激論を繰り広げたにもかかわらず、僕の帰国を見計らうかのようなタイミングですぐにメールをくれ、
「(新しい造り手との取引にそれほど積極的でないという)事情があることを聞いた上でも、君にうちのワインを扱ってもらいたいという気持ちを隠すことはとてもできない。とはいえ、仮に答えがNoだったとしても、友達として、フリウリに来た時には是非訪ねに来てもらいたい!」
ワインも素晴らしくて、ここまで期待してもらえるのなら、やらない理由はない!ということで、9アイテムを少量ずつ入れてみました。ヴィナイオータのラインナップに存在しない、ピニョーロ、スキオペッティーノ、ヴェルドゥッツオ(甘口ではありません!)、モスカートローザで造るロゼワイン、ローザアンティーコ、この地域の伝統的なセパージュ、リボッラ&フリウラーノ&マルヴァジーアで造られるカラット などなど、どれも本当に素晴らしいワインです。
初回ということもあり、それぞれ120-180本ほどの入荷となりますので、すぐなくなってしまう可能性もあるかと。是非是非お試しくださいね!!
ワイナリーの説明文なのですが、彼らのサイトに日本語のページがありまして、そりゃもう徹頭徹尾彼らの理念、想いが書き綴られていますので、ここでは割愛させていただきます。
是非一度ご覧になってみてください!
http://www.bressanwines.com/indexgiapo.html


今やイタリアを代表する甘口ワインの造り手といっても過言ではないエツィオ チェッルーティからは、最初で最後のワインが届いています!!
初めて彼の家を訪ねた時、リビングの棚に飾られていた1本の空き瓶はシュレールのゲヴェルツのセレクション グラン ノーブル1989だったことから話題はシュレールのワイン、そして彼がリースリングというブドウに魅了されているという話に展開していったのを記憶しています。
とある日、自身ワインを造るエツィオの友達が、
「エツィオ、ちょっとだけ畑にスペースがあるんだけど、なんかお遊びで植えたいブドウあるかい?」 「そんな、もちろんリースンリングでしょ!」と即答のエツィオ、ある程度の収量が見込めた2010年はエツィオが醸造することに。
何をしたかと言いますと…当然Sol!!
モスカート同様に、天日干ししてのパッシートに。酸に特徴のあるリースリングの個性を生かすため、モスカートよりも干し具合を軽く仕上げ、フレッシュさを残すためにボトリングも若干早めます。残念ながら、その後リースリングの樹は病害にあい、ほぼ全滅…ですので、この2010年はエツィオが手掛ける最初で最後のソル リースリング パッシートとなります。滅茶苦茶美味しいです!

文:太田久人
100 nouvo14.01.11

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