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2012-02-02

【新入荷】2012年2月その1(Francesco Brezza、La Castellada、Valter Mlecnik、Pacina、Monastero di Vitorchiano、La Calabretta)


日頃より格別のご愛顧をいただきありがとうございます。
1月は入荷がありませんでしたが、2月は寒さを吹き飛ばせそうな強烈なワインが目白押しです!!!!!!
造り手からの期待感(悲壮感?)の込められたオファーに応える為、そして圧倒的なコストパフォーマンスを実現するために、ヴィナイオータ的企業努力をしてみました。ヴィナイオータ的企業努力、それはとりもなおさず身の丈に合わない量を買うということで…。今回の新入荷にはそんなワインがいくつかありますので、どうかお見逃しなく!!
11月に来日しました、フリウリのラ カステッラーダからは2005年ヴィンテージの白が2種類入荷しましています。2005年は雨がちな年だったということもあり、厳しい選果を余儀なくされた結果、生産量もとても少ないものとなりました。通常は4‐5種類の白を造るカステッラーダですが、この年はピノ グリージョ(前回入荷、完売)、リボッラ ジャッラと残りの全てのブドウ(シャルドネ、ソーヴィニョン、フリウラーノ)でビアンコ デッラ カステッラーダのみが生産されました。2005年という年は、フリウリというゾーンにとって恵まれなかった年と強く認識されてしまったせいか、常連のお客からのキャンセルも相次いだそうです。そのためにワイナリーに結構な本数が残ってしまったのですが、その全量(なかなかな量です…)を引き取るという条件で安く出してもらうことになり、加えて為替レートも味方してくれまして、価格を通常のヴィンテージのものより3割下げることができました!
2001年以降、確実に飲み心地が増した彼らのワインですが、それでも本来の凄味を垣間見るためには若干時間が必要…、04ですとリボッラは今絶好調ですが、ビアンコ、ソーヴィニョン、フリウラーノはもう少々時間が必要な気が…ですが!!!今回の05はもう既に全開バリバリです!!!!
雨がちな年と言っても果実味に欠ける訳でもありませんし、逆に良い意味でワインに軽快さを与えているように思います。今最高に美味しいワインです!いかに例年の彼らのブドウが濃いのかということも感じていただけるかと!!
ヴァルテル ムレチニックレブーラ05は、ラ カステッラーダの05以上にその年の天候的特徴を如実に反映したワインかもしれません。同じ05でも彼のシャルドネには“薄い”という印象が全く感じられないのですが、レブーラは、ボトリング直後は本当に“うすーい”ワインでした。友人であり、歯に衣着せぬ発言させたら天下一品のダーリオ プリンチッチは、「俺はお前の普段のレブーラが好きだから言うけど、これはレブーラのラベルで売るべきワインじゃないよ。デクラスしたことが分かり易いように、別の名前で売ったほうがいい。」と言い、ヴァルテル本人もどういう形で売るべきか考えつつ、時間が解決してくれることを祈りつつ、リリースを先延ばしにしていました。彼の家を訪ねる度に開けていたのですが、ボトリングしてから3年以上が経った去年くらいからようやく表情が出始め、ようやくリリースさせることになりました!
去年ダーリオにも一緒に飲んでもらったのですが、ここまで美味しくなるとは、あのボトリング直後の状態からはとても想像できなかったとびっくりしていました。前述のダーリオが言ったことに対して、僕はどう思うかとヴァルテルに聞かれ、「レブーラ100%なんだし、レブーラと書いて売るべきじゃないかな。自然から賜ったブドウをあるがままに、できるだけ手を加えずに醸す、というのが自然なワインの造り方だとして、結果ヴィンテージのネガティヴな影響が強く反映してしまったワインがあることさえも自然、だよね?ヴィンテージによって様々な表情を見せるというのがこの手のワインの面白いというか、素晴らしいところなわけだし…。でもってワインとして別に悪いものなわけじゃないし。ただ普段のヴァルテルのレブーラのレベルに達していないというのは事実だから、ちょっと値段を下げるなりして、お客さんにちゃんと理由を説明しながら売ればいいじゃない?」と僕が言ったせいかは分かりませんがその通りになりました…。
これまた内容を考えたら恐ろしく安美味しいワインです!
長らく切らしておりましたラ カラブレッタエトナロッソが2ヴィンテージ、樹齢100年を超えるブドウから造られるノンナ コンチェッタの09と最初で最後の試みと彼らが言うワインも入荷してきました。大樽で熟成させていたエトナロッソ03を樽の移し替えのタイミングで900リットルほど取り出し、バリック4樽へと移し、そこでさらに4‐5年熟成させた後に全てマグナムボトルにボトリングされたものでして、後々リリースされることになるエトナロッソ03と混同しないように、IGT Siciliaでリリースされたワインとなります。
ほんまもんのビオディナミスト、ブレッツァからは、ヴィナイオータを代表する旨安ワインのヴィーノ ロッソの2リットル瓶ビアンコ、フレイザ、バルベーラなどが入荷しています。
2010年は2009年ほどの濃さ、果実味はありませんが、エレガントで可愛らしい、今飲んで楽しい!というワインとなっています。
そしてイベント用に仕入れたワインの残ったものを販売し始めたと思ったら、一瞬で終わってしまったパーチナキャンティ07イル セコンド09とシラーで造るラ マレーナ07が正式に入荷しました!! そしてそしてモナステーロ ディ ヴィトルキアーノからは、08の在庫が底を突きかけている絶妙なタイミングでコエノビウムの09が入荷です!

文:太田久人
70 nuovo12.02.02

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