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2019-05-10

ヴィナイオータ かわら版 ~石橋編 その弐~

石橋の飲んでもらいたいワイン(造り手)紹介!

造り手:Natalino del Prete ナタリーノ デル プレーテ
地域:伊プーリア州
初回入荷時の記事はこちら

最近は倉庫業務を外れ、事務所業務をメインにしている石橋です。早いもので入社5年目になりました。最近は一人でイベントに行かせてもらう機会も増え、皆様から刺激をいただいております。ここ数ヶ月は新人や若手、そして岸本がかわら版を書いてくれていたので、久しぶりの登場です。どうぞよろしくお願いいたします。

ナタリーノ デル プレーテ、前職はヴィナイオータ以外のワインも扱う酒販店で働いていた私にとっては思い出深い造り手であります。

産地を問わずあらゆるテクノロジーを用い、味わいを狙って造られたように思われるワインは少なくとも私にとっては、どれも似たような風味・雰囲気で、ごく僅かな違いしか(その僅かな違いがことさら大袈裟に強調されることもありますが)感じられないものが多かったのですが、その中でもプーリアのワインに対しては「安くて濃くて単調」という凝り固まったイメージがありました。

特に海から近い平野部であるマンドゥーリア近郊のワインは焼けたようなニュアンスといいますか、ジャムのような煮詰まった果実味に加え残糖を感じるものが多く、アフターまで一本調子で飲み切るのに苦労することが多かったように思います。

そんなプーリアのワインに対して決して良い印象を持っていたわけでない私ですが、ナタリーノ デル プレーテがヴィナイオータに移籍する前に扱っていたインポーターさんの試飲会に行った際、大量生産のバルクワインの産地というイメージが強い地域において、自ら植えた樹齢70年以上の古樹があり、施肥も行わず下草は生えっぱなし、、、という造り手に関する説明を見たときに、異様でありとても新鮮に映ったのを今でも覚えています。

ワインを口に含んだとき、さらに新鮮だったのが瑞々しさすら感じさせる味わい。薄いのではなく瑞々しいんです。果実味は豊かに感じさせながらも余韻はすっきりと流れてくれる。造り手の説明文を読んだときに感じた異様さと、酷暑の地においてもブドウが焼けていないことを思わせる味わいとが、頭の中で線で繋がったような感覚でした。

そんなナタリーノ デル プレーテがヴィナイオータに移籍する、と聞いたときには胸が躍ったのですが、昨年10月の入荷以降、僕らが思ったほど動いておりません。。ひとえにこれもヴィナイオータの力不足ではあるのですが、この機会に一人でも多くの方に彼らのワインを飲んで(そしてリピートして!)いただければ幸いです。

今飲んでいただくなら1年長く熟成している2016年のワインを、、、ということで

●トッレノーヴァ2016 
ブドウ:ネグロアマーロ 80%、マルヴァジア ネーラ 20%
希望小売価格 2,300円(税別)
最も樹齢の若い区画のブドウを使用。他の二つと比べるとライトでドリンカブル。ゴクゴクいけます。

●イル ピオニエーレ2016
ブドウ:ネグロアマーロ 80%、マルヴァジア ネーラ 20%
希望小売価格 2,600円(税別)
樹齢20~40年の畑で獲れたブドウを使用。20%入っているマルヴァジーア ネーラが絶妙に出ています。香りは甘やかで果実味も詰まっていますが、あくまで軽やか。

●アン2016(在庫少。無くなり次第、2017に切り替わります)
ブドウ:樹齢80年超のネグロアマーロ
希望小売価格 2,700円(税別)
まだ少し閉じているのか、開けたては還元香があるのですが、騙されたと思って抜栓から3日置いてみてください。艶っぽさと複雑さが出てきます。

そして、これは実際に飲み比べてここまで違うかと私も驚きましたし、皆様にも驚いていただきたいので、、

●ナタリー2017
希望小売価格 2,700円(税別)
●プリミティーヴォ ラミエ デッレ ヴィーニェ2017(クリスティアーノ グッタローロ)
希望小売価格 3,100円(税別)
(どちらもブドウ:プリミティーヴォ)

ワイナリーの直線距離はおよそ80kmほどなのですが、上でも少し触れた通り、海岸部で標高の低いマンドゥーリア(粘土質)と、バジリカータ寄りの台地(標高350~400mほど)であるジョイア デル コッレ(カルソに似た石灰岩)では、こうも違うか!というぐらいテロワールの違いを感じとることができると思います。

各ワイナリーの位置(マップ内 赤いポインタがナタリーノ、緑のポインタがグッタローロ) →

※航空写真モード(PCだと左下の写真のアイコンをクリック)にしてズームしていただけると、地形の違いをなんとなくイメージしていただけるかと思います。

Cristiano Guttarolo

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