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2023-11-22

【新入荷】2023年9月その4(Il Colle,Cantina Giardino,Cristiano Guttarolo,Francesco Brezza,De Bartoli)

「締め切りも翌日に迫っているし、そろそろメルマガでも書き始めちゃおっかなぁ。」などと思い始めたとある日の昼下がり、だだ商店だと勘違いしてオータ自宅に入ってこようとする女性2人組が…。「だだ商店ですよね?でしたら、隣の建物ですよ。」と声をかけると、「じゃあここがオータさんのご自宅なんですね…。」と一人納得する女性その1。あれ?この女性、オータのこと知ってる??聞けば、ヴィナイオッティマーナ ピリオド8に来日した造り手と一緒に行った京都のとあるワインバー(開業前からコツコツとワインを買い溜めていたことがうかがえる、本当に素晴らしい品揃えのお店でした!)のスタッフの方で、東京在住のお姉さんを連れてつくばまで遊びに来てくれたそう。それならばと、会社とだだ商店を一通り案内し、ワインを選んであげたりしていたら、結局一緒に飲むことに…。

話の流れでお姉さんに職業を尋ねたところ、某カード会社にお勤めとの返答が。「ご存じですか?」と聞いてくるので、「ご存じもなにも、使わせていただいてます!それこそつい先日、僕のカードが不正利用された疑いがあるという事で連絡もらったんですよ。ま~、その時対応してくれた方の感じの良かったことと言ったら!!親身になってくれているのが、電話からでもありありと伝わってきて…。まさに神対応でした!」というと、「あ…それ私(が対応した案件)かもしれません…。確かイタリアで不正利用されたんですよね?」とお姉さん…。オータ史上ぶっちぎりNo.1のネガティブ案件電話対応係が目の前にっ!お姉さんの可愛らしくもしっかりした、そして端々に配慮がちりばめられた話しぶりに、本来ならほっこりするはずの心がざわついていたのは、「あれ?この感じ、最近体験したような気が…。」と思っていたからなんだなぁと後になって気が付きました。

ともあれ、東京でタクシーを拾った際、運転手さんから「つくば(まで)ですか?」と言われた時と同じくらいビックリしました(笑)。

彼女がやっているような仕事や電話でのクレーム対応などは、ただでさえネガティブオーラが充満する上に、コミュニケーション手段が音声だけに限定されているため、精神的にも非常に負荷のかかる仕事なのだとオータは想像します。別に自分が悪いわけではないのに、お客さんから問い詰められることもあるでしょうから、心がささくれ立って普通な気もするのですが、そういった状況下でもお客様に対する思いやりを強く持ち続けようとする彼女の姿勢に、オータはいたく感動してしまいました。

プロフェッショナルである上で、技術や経験も大事ですが、仕事への誇り、敬意、献身、情熱などをより強く持とうとする意識こそが最も大切なんだよなぁという思いを新たにしました。そういった意味では、彼女は彼女のジャンルにおいて、イチロー級の超一流のプロということになるのかと!そういう人に出会うと、自分ももっと頑張ろうと気になるものですね!

本当は、前回メルマガで触れていたトゥー ミーター トールのサイダー話を書こうと思っていたのですが、訳が簡単ではない&文章が長くなることが予想されたのと、↑のようなホットなネタができたので、また次回に先伸ばすことにしました。

というわけで、新入荷案内9月その4&10月その1行きます!!今回もてんこ盛りです!

 

【イル コッレ】

モンタルチーノのイル コッレから、ロッソ ディ モンタルチーノ2019が再入荷、そしてロッソ2020ブルネッロ2017が新たに届きました!蔵出し価格の値上がりと為替の状況の両方を弊社価格に反映させてしまうと、2割強の値上げをしなければいけなかったのですが、今回はグッと我慢した値付けとなっております!

肉感的なロッソ19、均整の取れたロッソ20、そして酷暑の影響で穏やか酸を持つワインに仕上がったからなのか、もうすでにいい感じで熟成しているブルネッロ2017…どれも違った魅力を備えたワインとなっています!

 

 

【カンティーナ ジャルディーノ】


カンティーナジャルディーノからは、新商品(!!)を含む14アイテムが一挙入荷です!“一挙”と書いてはみたものの、14アイテムが全ラインナップの半分にも満たないという事実に驚くやら呆れるやら…(笑)。各アイテムの詳細は下記の通りとなります。

ヴィーノ ビアンコ2022(S2022B)1500ml:ファランギーナ、フィアーノ、コーダ ディ ヴォルペ、グレーコで造るワイン。約4日の醸し醗酵、栗製大樽で7か月熟成。

ヴィーノ ビアンコ アンフォラ2022(A2022B)1500ml:土ではなく、砂岩を細かく砕いたもので焼成した、陶器よりも磁器に近い質感のアンフォラで醗酵&熟成を施したワイン。セパージュは毎年変わるのですが、2022はフィアーノ、コーダ ディ ヴォルペ、グレーコに加え、ファランギーナも入っていると思われます!約5日のマセレーション。

 

 

 

コントローラ ビアンコ2022(L.ORA22B)ロザート2022(L.ORA22S) 1000ml:アントニオ&ダニエラの愛息フランチェスコ(小学校高学年くらいだった気が…つまり全然未成年!)が造るワインで、コントローラは南イタリアの言葉でシエスタ(午後の長い休息)を指す言葉。1リットル入りのスイングストッパー付きの透明ビンにボトリングされていて、午後のアンニュイな時間帯に気兼ねなくちびちびと飲むワイン…そんな光景をフランチェスコはイメージしたのではないでしょうか。ビアンコはフィアーノとコーダ ディ ヴォルペを使用、4日間のマセレーション、ステンレスタンクでの醗酵&熟成。ロザートは、アリアーニコを主体に、チリエジョーロ、サンジョヴェーゼ、ティントーレ、バルベーラ、モンテプルチアーノ、トレッビアーノを24時間マセレーションした後に圧搾、ダミジャーナ(大瓶)で醗酵&熟成したワイン。

 

グルグル2022(G2022):完熟はしているが、糖分が十分に上がり切らなかったブドウがあるヴィンテージのみ造られる、グルグル(ゴクゴク)ワイン。2022ヴィンテージはグレーコ100%で、ダニエラ的にはすごく面白いものができたと考えているようです!

フラ2021:姉ソフィアの名前を冠したワインは、ちゃんと彼女の生まれ年からあるのに、弟フランチェスコの名前のワインを造り忘れちゃっていたという事実にアントニオ&ダニエラは、このファランギーナというブドウを初めて仕込んだ2019年に気が付いたのだとオータは推測しております(笑)。約4日の醸し醗酵、栗樽熟成。グレーコ、フィアーノ、コーダ ディ ヴォルペにファランギーナ…彼らが単一品種で醸す白ブドウ品種の中で、フレッシュで味わいも軽く、万全の飲み頃になるのがどの品種よりも早いのがこのファランギーナだと考えているようです。

パスキ2021:標高450mに位置する、パテルノーポリとモンテマラーノにある区画の、樹齢70年超のコーダ ディ ヴォルペを4日醸し醗酵し、栗製の大樽と野生のナシ製の樽で熟成させたワイン。

タララ2021:グレーコ ディ トゥーフォとワインの名前にもなっている村、トゥーフォの北東部にあるサンタ パオリーナ村の標高650m(トゥーフォよりも高い)にある区画のグレーコで造るワイン。同じグレーコで造るアダムと比べると、アダムは横への広がりに特徴があるのに対し、タララは縦に伸びる印象が。

ガイア2021:フィアーノ ディ アヴェッリーノの生産地域の中でも、ブドウ(=フィアーノ)栽培の歴史のある村、ラピオとカンディダの標高450‐500mにある区画の、樹齢90年超のフィアーノを4日間の醸し醗酵の後、栗製の樽と桑製の樽で熟成。フィアーノで造るもうひとつのワイン、トゥトゥには桜製の樽が使用されています。アダムとタララは、使われているブドウの生産地域自体が異なるのですが、ガイアとトゥトゥは同じ畑で獲れたブドウを使用しており、差は使用される樽の材質だけになります!

 

 

 

ヴォルペ ローザ2021:果皮がピンク色を呈したコーダ ディ ヴォルペ ロッサで造るロゼワイン。1~2日間のマセレーションの後に磁器製のアンフォラとコンクリートタンクで醗酵&熟成。

キャンツァーノロッソ2020:モンテマラーノにある、キャンツァーノという区画のアリアニコで造るワイン。カッペッロ ソンメルソと呼ばれる、果帽上部にスノコのようなものを置き、果皮が浮き上がってこないようにする手法で約1か月醸した後に、テラコッタ製のアンフォラで熟成。カッペッロ ソンメルソを採用することで、リモンタージュの回数を軽減し、その結果としてタンニンの抽出を最小限にとどめ、従来のものとは異なる柔らかな質感のアリアニコを造ることを志向したのかと。

ヌーデ2013:モンテマラーノにある区画の、樹齢100年超のアリアニコで造るワイン。約2か月の醸し醗酵、6年の樽熟成、そしてボトリング後も3年以上寝かせてからリリースされる、とて~も贅沢なワイン。

 

ビシウィ2022(bsw22):Birra(ビール)+Sidro(シードル)+Wine(ワイン)でBiSiWi…。前回入荷したものは、カンジャルのあるアリアーノ イルピーノのブリュワリーのビールを使用していましたが、今回はベネヴェントにあるランビック的ビールを造るマエストリ デル サンニオの、樽で野生醗酵させていた1&3年もののビールに、シウィ2022に使用したフィアーノ、コーダ ディ ヴォルペ、そしてリンゴの搾りかすを数か月浸漬したのちにボトリングしたビールとなっています。150本入荷!

ドロゴーネ ランビック(DR23):ランビックの盟主カンティヨンが手掛けるプロダクト。3年物のランビックに2022年ヴィンテージのドロゴーネのヴィナッチャを加え(1リットルのランビックに対し、300gのヴィナッチャ!)数か月間浸漬し、圧搾後に(瓶内2次醗酵を促すための糖分添加の目的で)若いランビックをブレンドしボトリング。600本入荷!

 

 

【クリスティアーノ グッタローロ】


プーリア州のクリスティアーノ グッタローロからは2022ヴィンテージのワインが色々届いたのですが、今回は3ワインをリリースさせていただきます!内容は下記の通りとなります。

ビアンコ2022(AmphoraXXⅡ):ヴェルデーカ(90%)は、収穫後にダイレクトプレスしモストだけで醗酵させ、シャルドネ(10%)は7日間の全房での醸し醗酵を行い、アルコール醗酵が終わった段階で両者をブレンドし、磁器製のアンフォラで熟成。

ヴィオレ2022:プリミティーヴォで造るロゼワイン。24時間のスキンコンタクトの後、テラコッタ製のアンフォラで醗酵させ、数か月後に澱引きと酸素との接触を減らすために磁器製のアンフォラへと移し熟成。

シラ2022:ススマニエッロで造る、色調の明るい軽い赤ワイン。3日間の醸し醗酵の後にステンレスタンクで醗酵&熟成。ススマニエッロ2017(残り90本!)との対比は非常に面白いと思います!

 

 

【フランチェスコ ブレッツァ】


ほんまもんのビオディナミスト、フランチェスコ ブレッツァヴィーノ ロッソ バッグイン ボックス2020が終売しまして、すでに2021に切り替わっております!

フレイザ2021とバルベーラ スーペリオーレ2020も在庫が少なくなってきております!

 

 

【デ バルトリ】

オータ認定ワイン世界遺産、デ バルトリマルサーラ スーペリオーレ リゼルヴァ1987は、取引を再開した12年前からずっと取り扱いのあった商品だったのですが、泣いても笑ってもこれが最終入荷となる48本をリリースします!

デ バルトリとしても、このワインに関しては8年位現行として売ってきたのではないでしょうか…(つまり、ヴィナイオータがこの最終在庫を仕入れたのは4年前…)。以前書いたと思いますが、パンテッレリーア島のセラーにはいまだ樽で熟成中のブックラム1999があったりと、普通のワイナリーでは考えられないことがデ バルトリでは普通に起きたりします…。

この最終在庫を買った際なのですが、蔵出し価格も2割以上上がったこともあり、弊社価格も2割ほど高くなっております。とはいえ、酒精強化をしたのが1987年で、ベースのワインは若いヴェッキオサンペーリ…。つまり、平均熟成年数的にも40年超のワインがこの価格で飲めるというのは、ほぼ奇跡と言えるのかもしれません…。

近々、非酸化熟成シリーズの新ヴィンテージや皆さんお待ちかねのヴェッキオサンペーリ、そしてデ バルトリのNewプロジェクトワインが届く予定ですので、こちらも楽しみにしていてくださいね!

 

*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。

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