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2019-09-11

【新入荷】2019年9月 その2(Arianna Occhipinti、Cantina del Barone、Cantine dell’Angelo、Sabadi)

シチリアのアリアンナ オッキピンティからは、SP68ビアンコ&ロッソの2018ヴィンテージと、ワイナリー入口に植わる柑橘から作ったオレンジとマンダリンのマーマレードが入荷です。

SP68ビアンコですが、2700本と例年よりも多い本数を分けてもらったのですが、すぐ売り切れることが予想されます…。お気を付けください!

マーマレードは、アリアンナの友人シェフとレシピを改良したそうで、さらにステキな味わいになったそう(どう改良したのかは、今回の訪問で聞いてきます…)。マンダリンのほうですが、ラベル表記上はマルメッラータ(マーマレード)となっているらしいのですが、実際には皮や果肉を取り除いたジェル状のもののようです。アリアンナ曰く、スプーンですくってそのまま食べても良し、パンなどに塗っても良しとのこと…。

ネーロダーヴォラで造るシッカーニョの2014年が終売しましたので、2015年をリリースします。例年よりも軽やかな印象です!

イル カンチェッリーレのクラウディオから紹介された2生産者との取引も開始しまして、その造り手のワインも届いております。

まずはカンティーナ デル バローネ!1990年代に、代々農業を営んでいたサルノ家がアヴェッリーノ郊外のチェジナーリにナポリの貴族(バローネ=男爵)から土地を購入し、ブドウとヘーゼルナッツの栽培とワイン醸造を始めます。現在は息子ルイージを中心にして運営。畑は火山性土壌で、栽培するブドウは伝統品種であるフィアーノのみ。ブドウは収穫後、除梗せずにソフトプレスを施し、2時間ほどの果皮浸漬と梗からタンニン抽出を行う。ステンレスタンクで醗酵させ、澱引きすることなく8~12ヶ月の熟成の後にごく少量の酸化防止剤を添加しボトリング。生産するワインは2種類で、

○パオーネ2018:パオーネは、方言でクジャクを意味し、男爵家がクジャクをたくさん飼っていたことにちなんだ名前のワインで、彼らにとってのスタンダードラインのフィアーノ。

○パルティチェッラ928 2018:“928番区画”とでも訳せば良いのでしょうか…。彼らが928番と呼ぶ区画のフィアーノで造ったワインで、2001年にブドウ樹を植え替えることにした際、もともとその場所で採用されていた畝の向きから90度変えることにしたそう。従来の向きは、その区画の形や斜面の向き、そして作業効率などを総合して決めていたのに対して、作業効率を捨ててでも全てのブドウ樹に一定の日照時間を供給することを目的に畝の向きを変えることにします。その結果、ブドウの熟度も樹ごとのばらつきがなくなり、より高品質のブドウが獲れるようになり、それまでパオーネに混ぜていたブドウを2009年から単一で醸造することに…。

お次はアンジェロ ムートによって営まれる、カンティーネ デッランジェロ(ディ アンジェロ)!グレーコのみを栽培し、2種類のワインを造っています。1860年代から120年もの間稼働していた硫黄採掘所だった場所の真上に畑がありますので、畑の土壌を手に取って匂いを嗅げば、分かり易く硫黄の香りがします(当たり前ですよね…)。

鉱山、採掘所を意味するミニエーレは、道路を挟んで元採掘所と接している区画のグレーコで造るワイン。そしてトッレファヴァーレは、ミニエーレの区画からえげつない斜度の坂道を上った、標高600mの急斜面にある1ha弱の区画の名前。1700年代からグレーコが植えられていたことが文書としても残っているそうです。区画の一部には、伝統的な仕立てであるラッジエラ アヴェリッネーゼの高樹齢のブドウ樹も…。

カンティーナ デル バローネのルイージがエノロゴを担当しているので、醸造方法はルイージのワインと変わりありません(笑)。

どちらの造り手のワインも、カンティーナ ジャルディーノのワインとは色々な面で好対照なので、比べて飲むのも面白いかもしれませんね。

憎たらしいほどに多方面に渡ってセンスの良い男、シモーネ サバイーニ率いるサバディからは、マードレ(~の素)シリーズの新作、ベルガモット マードレが届きました!オータはまだ試せていないのですが、想像するにマードレ シリーズの中でもっとも大人向けな味わいなのでは…。リモナータ、アランチャータ共々よろしくお願いします!

*ブログ掲載時には完売している場合もございます。ご了承ください。

文:太田久人
196 233 235 236 nuovo19.09.11

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