造り手紹介2017 4 アールペーペ

ヴァルテッリーナの良心とでも呼ぶべき造り手アールペーペからは、イザベッラ&エンリコの仲良し夫婦が来ます!

彼らのワインの大半が長い熟成期間を経てからリリースされるため、新しく取り組んだことやその進化ぶりが日の目を見るのにも非常に時間がかかります…。ですが、確実に畑でもセラーでも進歩を遂げているんです!セラーでの進化の片鱗は、より強くそしてより軽くなっている近年のロッソ ディ ヴァルテッリーナの中にも見出すことができる気がしています。

最盛期にはヴァルテッリーナ全体で3000ha以上を誇っていた栽培面積も今や800ha程度、そしてその面積の6割以上が1haにも満たない面積しか持たない小規模農家が所有し、彼らの生産するブドウのほとんどが大手のワイナリーに売却されているというのが、ヴァルテッリーナにおけるワイン生産の現状になります。仮に大手ワイナリーが生産量を縮小しようと考えた時に最初にあおりを食らうのは彼ら小規模農家なわけで、加えてそれら農家の平均年齢は極めて高く…。つまり、近い将来に栽培面積が激減してもおかしくない状況なわけです。そのことに危機感を感じていたアールペーペ、信用のおける農家から大手ワイナリーよりも高値でブドウを買い取ることにして、ロッソ ディ ヴァルテッリーナの生産量を増やすことにします。

ガイドブックの高評価からは極めて無縁な造り手が多いヴィナイオータにあって、毎年あらゆるガイドブックから高評価を受けているアールペーペの存在は確実に地域の若者には良い影響を与えていて、若い造り手が徐々に現れてきているそうです。

自身のワイナリーとしての成功にとどまらず、周りの環境、経済にも好影響与えているだなんて素敵なことじゃありませんか!

※ガイドブック的に、試飲してみたところ低い評価しかできなかった…というよりも、ガイドブックにサンプルを送ること自体を拒否する造り手が多くいるんです(笑)。

(さらに詳しい紹介文は、下記リンクよりご確認ください!!)

造り手紹介 アールペーペ その1(2009.12筆、2014加筆)

造り手紹介 アールペーペ その2(2014.11筆)

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