【造り手セミナー】 Period3 DAY1 ①カンティーナ ジャルディーノ

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①セミナー動画 (質問コーナー|6:00~)

ヴィナイオッティマーナ2022 P3 DAY1に行われたセミナーの様子です。カンパーニア州からカンティーナ ジャルディーノのアントニオと奥様のダニエラが答えてくれました。日本には2019年5月以来、5回目の来日。イスタンブールから前日着いて、オッティマーナが終わったらすぐにソウル→ミュンヘンと彼ららしいポジティブなハードスケジュールの中参戦。超盛り上げてくれました!

②造り手紹介 (2:29~)

カンティーナ ジャルディーノの造り手紹介、詳しくはこちらから。

③造り手への質問と回答

Q1. 畑を買ってブドウを作り始めたのは自分たちのブドウで造りたいというのがきっかけか、それとも自分たちで畑を持ちたいと思ったほかの理由がありましたか?(06:00〜)

A1. アントニオ:2010年には5ヘクタールの1ピースの畑を自分たちで畑を買って一部樹齢の古い木を自分たちで植え替えた。(キャンツァーノの畑)農業機器や苗業者などJA的なものが絡んでいるところを儲からせるための補助金が出たりする仕組みがあることから、古い木を抜いてしまう社会的な情勢をどうにか止めたいという思いで始めたから、古い木を守りたいのは買いブドウでも自分たちの畑であろうと変わりはない。

今、25ヘクタールの畑があるけれど、5ヘクタールが自分たちの畑20ヘクタールは借りている畑。これには理由があって、買いブドウを供給してくれていた農家さんが全員高齢だった。2019年に始まったコロナのロックダウンにより日本より厳しい移動制限があったため高齢の農家さんが外に出ることを控えた。そのためブドウのお世話ができなくなり“ブドウ畑を誰かに売るか、誰かに貸すか“という選択を迫らざる負えない問題が発生した。そんなことならば売られて抜かれてしまうよりは借ります!!と。元々、樹齢の古い木にしか出せない味がある。できるだけ樹齢の古い木を長く残していくことを大事に始めたのだからそれを守るための思いは変わらない。

Q2. 日本に来て楽しみにしていること&日本食で好きなもの&必ず買って帰りたいお土産を教えてください。(14:00〜)

A2. ダニエラ:梶田さんのお醤油!! イタリアでは手に入らない。今までにもヒサトのおかげで日本の食の中でも知らなかったもの・・・食べたことのなかったもの・・・そんじょそこらとはちょっと違うずば抜けたものを食べさせてもらったのでどれがいちばん好き!はないかな。今回も5回目の来日だけれどもまたなにか新しくて知らなかった日本の味覚に出会えるんじゃないかなと楽しみにしています!

Q3. ダニエラさん、SNS(インスタ)すごいですね。そしてカンジャルは今何人くらいのチームなんですか?(17:25〜)

A3. ダニエラ:(笑) カンティーナジャルディーノの外への発信はすべて私がしているの。そして私は世界でナンバー1の記録を持っている!こういうワインの造り手業界の中でね。それは今起こっていることを配信しているスピードの速さ(笑) その記録は絶対破られたくない!!!

チームはFIXで10人〜12人くらい。私たちのほかにセラー4人、通年畑作業2人に繁忙期には2人プラスされたり・・あとは事務関係の仕事をCGの創業メンバーの息子が手伝ってくれたり。私たちの息子のフランチェスコもワインを造ったりして手伝ってくれているわ。

Q4. 毎日パーティーしているようにも見えるのですが・・ スタッフは一緒に住んでいるんですか?(21:00〜)

A4. ダニエラ:収穫の時期には一緒に住んでいます。(1階が自宅、2階が空室、3階に弟さんが住んでいるアパートメントみたいな住居だそう)世界中から手伝いに来てくれる私たちのワインのファンの人たちやソムリエだったり・・・みんなで共同生活をしています。わたしはキッチンで料理を作りまくっているわ。そしてみんなで過ごしていればワインを飲むしそりゃドンチャンするでしょ(笑)

私たちは今日この場(オッティマーナ)にいることはバカンスだと思っているの。仕事じゃないんだ!!って。ワインにまつわる仕事だと毎日がパーティーみたいなもの!人生を楽しんでいるわ!

Q5. 新しいワインを造ったり、挑戦するのが好きということだと思いますが、ワイン以外で今後やってみたいプロジェクトはありますか?(24:15〜)

A5. アントニオ:いい加減・・・実際やりすぎてもいます(笑)この後、BISIWI(BI=ビール、SI=シードル、WI=ワイン)というまたまたやっちゃっています。というものががリリースになります。(2023年1月に発売済)今後も相変わらずやっていきたい事、これからしたい事、それは好きなお酒にたずさわること。

後、自分のワイナリーのことだけでなく、意欲のある造り手を励ましたり世界に対して上手にプロモートできるようにアドバイスしたり自分たちが大切にしている考え方、テリトリーを分かち合って仲間を作ることも。例えばFXFのように同じ生産者のブドウを自分たちと彼らと半分ずつ同じスペックで造ってお互いのワインをブレンドしたワインをリリースすることで彼らが注目されたり、世に知られたりするきっかけになるのも良いかなと思っている。本当に同じことをしていても違うワインが出来上がるわけだし。かかわっている若い造り手がどんどん増えて応援するようなことをやっていければと思っている。

④まとめ

2019年5月のKANPAIツアーでお会いした以来でしたが、めちゃくちゃハードなスケジュールで疲れているはずなのに、懇親会でも打ち上げでもみんなを盛り上げ、まわりを引き込んでしまうダニエラの魅力。そしてカンパイ隊長っぷりは最高でした。CHO IKETERU〜!!!!このセミナーまとめを書くためにあらためてこのセミナーを振り返りましたが、アントニオの話を聞けば聞くほど目頭が熱くなりました。ワイン造りを始めようと思った時からの思いはずーっと変わらず本当に強い思いで社会とも向き合う素晴らしい人なのだと。そしてお酒というものを愛して楽しんでいる二人は最高に微笑ましかったです。(担当:五月女かほり)

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