【新入荷】2016年6月 その1
ロマーノ レーヴィのグラッパの仕入れを除けば、ヴィナイオータ史上最高の仕入金額だった先日のラディコンのワインですが、2週間ほどで入荷量の約8割にあたる本数が旅立って行きました…。さすがにここまでのリアクションは予想しておりませんでした。
ラディコン鬼出荷が終わったと思いきや、ラ ビアンカーラが入荷、ビアンカーラの出荷が概ね片がついたら、イル ヴェイが届き…5月の本社は、嬉しい悲鳴を上げつつも、なかなかに激しい修羅場の様相を呈しておりました…。
ラディコンの白に関して言えば、リリースまでに約10年かけた(木樽で約4年、瓶で約6年熟成)ワインが上代5000円程度(750ml換算)で手に入るわけですから、考えようによっては非常にお値打ちなワインと言えるでしょうし、そのお値打ち感がようやく広く認知されるようになったからこそ、こういった売れ行きになってきたのかなぁと勝手に分析しています。 瞬殺してしまいました2006年の白ですが、年内には再入荷予定です!まだ少し硬さのあった息子サシャのワイン、スラトニック&ピノ グリージョ2013も夏過ぎにはもう少し開いてくるのではないでしょうか。 こちらも一緒に再入荷予定ですのでしばしお待ちくださいね。
ヴィナイオータは、“確実に売れる”本数ではなく、その造り手へのオータの入れ込み具合に応じた、“日本というマーケットで、このくらい飲んでもらえるようになってもらいたいなぁ”というオータの願いが込められた本数を仕入れるようにしています。つまり、前例として“(そんな量)売れたことない”本数を買っているわけです。ありとあらゆることに言えると思うのですが、どんなに更新するのが難しそうな記録(数値化されたものにとどまらず、既成概念、常識、スタンダードなども…)も、トライしない限り更新の可能性はゼロのままですが、トライさえすれば可能性はゼロではなくなるんです。仮に1回目のトライが失敗に終わったとしても、そこから学べることは挑戦した者だけが手に入れられるかけがえのないものなのではないでしょうか。
ヴィナイオータは、とある年商を会社の第一義とする会社ではありません。つまり、年商的な記録更新にはあまり頓着はないのですが、日本のワインマーケット内での記録更新(新しい価値観をもたらすこと、定着させること、そしてその価値観をより大きなものとすること…)には恐ろしく執着している会社です(笑)。それが造り手、そして飲み手の精神にも肉体にもポジティブなモノをもたらすと信じていますから。
<ヴォドピーヴェッツ>
ラディコンに引き続き、ヴィナイオータの新たな飽くなき無謀な挑戦的仕入れワインが届きました!!孤高の天才パオロ ヴォドピーヴェッツのヴィトフスカ2010がたくさん入荷しました!!!
価格的にも決して安くはないワインですし、すでに1600本が日本のどこかに旅立ってしまっている再入荷のワインということもあり、どのくらいのスピードで売れるものなのか皆目見当がつきません…(ドキドキ)。オータの入れ込み具合で言うとそりゃもうトップ中のトップがパオロなわけですが、なぜにそこまで入れ込むのか?破綻のはの字も見当たらない近年の彼のワインは、ある意味“完成した感、到達した感”さえも漂わせたものな気がするのですが、それが具現化したのは彼の先天的な天才性によるものではなく、パオロが「感じる→考える→トライする」の無限ループを恐ろしいテンションで続けてきたことによるものなのだと、約15年の付き合いの中で確信するに至りました。先日来日していたラ ストッパのエレナ女史も、「最近のパオロのワインの味わいの深さ、均整、抑制の効いた感じ、フィネスって言ったらもう…私、死ぬほど好きだわ!」とまさに手放しで絶賛していました。
同僚造り手からの賛辞は、まるで今日のパオロのワインにだけ向けられているようにも見えますが、場所こそ違えど大地に向き合い、ブドウをあるがまま醸そうとしている他の造り手達は、それがパオロの天才的な閃きによるものではなく、彼がコツコツと積み重ねてきたもの(膨大な量の観察、思索、挑戦、そして失敗…)と、それらを積み重ねることを誰よりも怠らずに続けてきたことで具現化したということを痛いほどに理解しているわけで、その彼のたゆまぬ努力に対して賞賛を惜しまないのだと思います。
ヴィナイオータはそんな造り手のワインを扱う者として、彼らと同程度のリスクに挑んでみたいと考えるようになり、それが今現在のハイリスク仕入れという形で表出しているのかと。どうやらパオロのセラーには未だに2010の在庫があるようです…。というわけですので、今回入荷分も早々に売り切って、全在庫を引き取っちゃいたいと考えております。それには皆さんの清き1杯、清き1本が欠かせません。どうかよろしくお願いいたします!!!開くのにどんだけ時間がかかるのか??と思われていた2010ですが、どうしてなかなか!日に日に外向的になっている気がしますので、ガンガン飲んで頂きたいです!
<パオロ ベア>
ウンブリアのパオロ ベアからも色々届きました!既存在庫も含め一通りご紹介させていただきますね。
サンタキアーラ 2012:
5種類のブドウ(グレケット、マルヴァジーア、シャルドネ、ソーヴィニョン、ガルガーネガ)を混醸して造られる白。約3週間の皮ごとの醗酵、ステンレスタンクでの熟成。(輸入元はすでに完売となっております)
アルボレウス 2010&2011:
モンテファルコ周辺の白の土着品種、トレッビアーノ スポレティーノで造られる、収穫されたブドウの一部を皮ごと即醸造、残りを陰干しし凝縮感の増したブドウを先に醸造したワイン(プレスし、液体だけの状態)に加え、再醗酵を促した2段仕込みワインになります。ステンレスタンクのみで熟成。甘口ワインなのかと思ってしまうほどに濃密な甘い香りがあるのですが、味わいはちゃんとドライ。ギャップが楽しいワインです。
今回入荷しました2010は、前回入荷したものとは別の畑で獲れたブドウを個別に醸造したものだそうです。味わいの差は…不明です(笑)。2011は例年以上に集中力のあるワインかと。
ロッソ デ ヴェオ 2006:
ワイナリーに程近い、モンテファルコで一番高い標高の区画、チェッレーテに新しく作った畑のサグランティーノで造られるワイン。ベアは、その高い標高がブドウに更なる複雑味を付与すると信じて畑を作ったのですが、2007年にとんでもない力を持ったブドウを賜ります。そのブドウで造られたワインが、DOCGサグランティーノのリゼルヴァ的存在、チェッレーテになります。これもけしからんくらい美味しいです…日本では何年後にリリースできるのでしょうか…その前にまずはサグランティーノ04&05を売り切らないと…。06のヴェオですが、残りわずかとなっています
ロッソ ディ モンテファルコ リゼルヴァ 05&07:
サンジョヴェーゼ(60%)、モンテプルチャーノ(25)、サグランティーノ(15)で造られるワイン。サグランティーノという品種は、膨大なポリフェノール&タンニンを含有しているので、ワイン界の定説からすると熟成のポテンシャルが高い筈なのですが、ベアのように酸化防止剤の量を極力減らした醸造やノンフィルターでボトリングを行った場合、年によっては澱の沈みが非常に早い時がある気がします。粒子的に荒々しいタンニンがサグランティーノの特徴でもあるからなのでしょうか…。そういった意味では、このロッソ リゼルヴァがベアのワインの中ではもっとも長い命があるワインな気がしています。
サグランティーノ(パリアーロ)04&05:
04の最終在庫が届きました!! リリース当初はやんちゃすぎて、どんな大人になるのかとやきもきさせられましたが、大人になってみたら案外ちゃんと社会性を身につけていた…そんな感じのワインです(笑)。かなり素敵な飲み心地のワインかと。05は、04と比べると目立った反抗期もなく、品行方正に育ってほぼ予想通りな感じの大人になった…そんなとことでしょうか。こちらもこれはこれで素敵です!こちらの在庫が終わり次第、いよいよ07をリリースさせます。そのスケール感には驚愕!
オリーヴ オイル 2015:
味として本当に素晴らしいオイルです。香り豊かですが、青臭さや辛さとは無縁なベアのオイルは、使う料理を選ばない気がします。オータ家では、オータ妻がマヨネーズ買わない宣言をしてからというもの、自社輸入のオイルのどれかとお酢やレモンの代わりにヴェッキオサンペーリを使ったマヨネーズが定番化しているのですが、パーチナやカンティーナ ジャルディーノのオイルで作るとオイルの風味が強すぎてマヨネーズが本来果たすべき縁の下の力持ち的存在ではなくなってしまうことが判明し、以降アリアンナのゲータですとかリグーリアのア マッチャのオイルのような辛みの少ないもので作るようになりました。きっとベアのオイルでなら素敵なものが出来上がるに違いない…。良質なオイルで作るマヨネーズは、異次元の軽さがあります。皆さんも是非お試しあれ!
<アリアンナ オッキピンティ>
シチリアの肝っ玉姉さん、アリアンナ オッキピンティからは、シッカーニョ(ネーロ ダーヴォラ)2013とフラッパート&ネーロ ダーヴォラで造るDOCGワイン、チェラズオーロ ディヴィットーリアの2012が入荷です。今回はいつもより多く日本に届いております。残り僅かになってきましたSP68ロッソと、こちらは潤沢に在庫のあるイル フラッパートと共によろしくお願いします!!あ、オイル2種類も好評販売中です!!次回はアリアンナ印のパスタとハチミツも入ってくる予定です!!お楽しみに!
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