【新入荷 食品】2024年5月オータのアツアツ新入荷 食品(Lasserra, Monastero di Vitorchiano, Tropfltalhof, La lupa)
この文章を書いている10時間後にはイタリアへ向けて機上の人となるはずなのに、未だお土産も揃えていなければ、荷造りもできていないオータです。
久し振りにサロンに参加してきます!ヴォドピーヴェッツが会長を務めるヴィーニ ヴェーリと、ビアンカーラのアンジョリーノが主宰のヴィン ナトゥール、両グループが企画するサロンも6年ぶり、そしてヴィニータリーに至ってはなんと14年ぶりくらいじゃないかと…。時の流れの速さにただただ驚かされます。
造り手たちが一堂に会しているということもあり、行ったら行ったでとても楽しいのですが、友人&知り合いとの挨拶だけでも膨大な時間が消費され、新しい(←オータが知らない)造り手のワインの飲むことさえままならず…。まる2日各サロンに時間を割いてもそんな感じなんです…。まあ、血眼になって新規取引先を探しているわけでもないので、みんなに会えるだけで良しとします!
なんでまたこの時期にイタリアに行くことにしたのかといいますと、今年で70歳になるアンジョリーノ&ローザマリア夫妻のお祝いをすべく、息子たちがラ ビアンカーラ祭りを企画、そこに招待されたというのが当初のきっかけで、その時期にヴェローナ近辺に行くのだったらサロンにも行こうという事に…。次男アレッサンドロからは、「ヒサトはもちろん来るよね?来れないっていうのなら、かわりにマナブ(退社した岸本)をよこして!」と言われたのが、行くと決める決定打になりました(笑)。
その後で、オータはカンパーニア、プーリア、カラーブリア州に行く予定で、長らく訪問できていない場所はシチリアを残すのみに。早々にシチリア訪問も済ませ、コロナ禍後の造り手訪問ツアー2周目に入りたいです!
【ラッセッラ】
レオナルド&アウグスト&アキッレ&ターツィオと肝っ玉母ちゃんイザベッラが営むラッセッラからは、2023年夏~秋に仕込まれたジャム各種、丸ペペロンチーノのオイル漬けと絶品ポモドーリ ペラーティ(トマトの瓶詰め)が入荷しました!
ポモドーリ ペラーティはたくさん入荷しますが、ペペロンチーノのオイル漬けは瞬殺しちゃうかも?お気をつけください!
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【モナステーロ ディ ヴィトルキアーノ】
ラツィオ州北部の町ヴィトルキアーノにある修道院(モナステーロ ディ ヴィトルキアーノ)からは、2023年産のオリーブオイルが届いております!
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【トロプフルタルホフ】
アルト アディジェにあるアンドレアス&ローズマリー夫妻のトロプフルタルホフからは2023年産のリンゴジュースが届きました。前回あっという間に無くなってしまったので、今回は多めに仕入れました!ガンガンお使いくださいませ!!
■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=97
【ラ ルーパ】
そして新規取引先ファットリア ラ ルーパからは唯一無二のトマト瓶が届きました!
皆さんは、ジョナサン ノシター監督が手掛けたモンドヴィーノという映画を見たことがありますか?20年前に公開された映画なのですが、ウィキペディアによると「近年のワイン業界の世界規模の商業化とそれに反対する人々を取材」という内容との事(もちろんオータは上映当時に見ていますが、ウィキペディア様の仰る通り(笑)!)。つまり…20年も前に、畑を取り巻く環境や、テロワール、ヴィンテージ、ブドウの個性、そしてワイン造りとはセラーで組み立てるようにしてなされるものではなく、収穫したブドウの中にすでに備わっているものをただシンプルに表出させることなのだという、ナチュラルワインを志向する上で欠くことのできない基本理念の重要性を訴える映画を、ワイン業界から憎まれることも承知の上で作っちゃったっという…。
そのジョナサン ノシターが、ラツィオ州のボルセーナ湖を見下ろす場所で、世界中から集めた固定種のトマトで究極のトマト瓶を作ることに…。パーチナのジョヴァンナの言葉を借りるなら、「ありとあらゆることに精通し、気を回さなければいけない映画監督という職業独特の偏執的なまでのマニアックさというか、ディテールを追求する姿勢をもって、ワタシ的には世界で一番美味しいトマト瓶を具現化したとでも言えばいいのかしら…。」というトマト瓶です!
ボルセーナ湖は、36万年前の火山噴火でできたカルデラ湖。というわけで、ボルセーナ湖の周りは、火山岩質のミネラルに富んだ土壌。ノシターが所有する土地ラ ルーパも、古くはエトルリア人が住み、農耕を行っていたことが確認されている場所。(ノシター家の下には、エトルリア人が掘った地下洞窟が!)約1haの畑を土壌や斜面の向きなどで11(!!)の区画に分け、そこで100種類以上(!!!)の品種のトマトを育てています。噂によると、所有するトマトの品種(種として)は400を超え、他の野菜や果物なども古い品種のみを栽培、その数は1400種類にも及び…。
多品種のトマトを比較的小さな畑で育てていますので、何もしないと自然交配して別の品種になってしまう可能性もあるため、手作業で品種ごとに受粉作業をしているそう…。そうやって最大限のケアと愛情をもって育てられたトマトは品種ごとに収穫され、ヘタを取り洗浄した後にビンに詰めフタをされ、近所の板金屋と共同開発した特製湯煎器で85℃以下の温度で調理&加熱殺菌、塩も一切入っていません!(ラベルにある成分表の“塩分”は、トマトそのものに含有されているもの)品種ごとの違いは当然のことながら、畑によっても、味わいが大きく変わるとジョナサンは言いますし、加えてヴィンテージによって製品の濃度(シャバシャバ具合)も大きく変わるとの事。
ジョナサン自身アメリカ人という事もあり、アメリカへの輸出も検討したそうなのですが、品種によっては数瓶しか分けられないという事情をアメリカ人に理解してもらうのが難しかったという事で諦めたそう(笑)。というわけで、今回の入荷分でも2瓶しか届かなかったものが4種類ほどあり、そちらに関してはだだ商店で使わせていただくことにしました…。
今回届いたラインナップは下記の通りとなります。
チェント スコッケ:ソレントからナポリ南部あたりで育てられてきた、ナツメのような形をした小粒の品種。“100個の実”を意味するチェント スコッケという名からも明らかなように、巨大な房状に実を生らす寛大な品種で、ジューシーでバランスが良く、甘いけどダレた甘さではないソースができる。余韻のフレッシュさとミネラルも特徴的。100瓶入荷
コッレット スクーロ:シチリア西部で育てられてきた、大半が紫がかった赤色を呈していてヘタ近くの部分だけ緑がかった楕円形の品種。力強いソースができ、ひき肉を使用していなくとも“ラグー然”した味わいが…。100瓶入荷
インコントリ/ルーパ ミックス:インコントリは、このケースでは“(異なる品種の)邂逅”とでも訳すべきでしょうか…。収穫しながら、「この品種とあの品種を組み合わせたら、複雑さや深みが生まれるのでは?」などと想像しながら作る製品。2~5品種のミックスで、収穫した日によって、そして瓶ごとにも内容は異なるそう…。70瓶入荷
コルバリーノ:カンパーニア州サレルノ県のコルバーラにある丘陵地帯で栽培されてきたサンマルツァーノに似た形の小さめの実の品種。甘みも強いがしっかりした酸も備えているのが特徴。50瓶入荷
ピエンノーロ ジャッロ:ヴェスヴィオ山の麓で栽培されてきたピエンノーロ種の黄色ヴァージョン。酸と強いミネラル感に特徴あり。魚料理や豚肉を使った料理、もしくはシンプルにトマトソースに仕立てても美味。60瓶入荷
ミックス アウトゥンナーリ:トマトのシーズンのラスト数週間に獲った様々な品種のミックス(2023年の場合は10月)。多品種がもたらす、複雑な風味、ミネラル、香り…。ジョナサン曰く、“通のためのトマト瓶”。25瓶入荷
プリンチペ ボルゲーゼ:シチリアの古い品種。ミネラリーで、塩気のある味わい。しっかりとした味付けを施す料理にも適している。20瓶入荷
ミエーレ デル メッシコ:“メキシコのハチミツ”の名を持つメキシコ原産の、甘くアロマティックでジューシーな品種。20瓶入荷
ボーテ ブランシュ:フランスの品種で、無理やり訳すなら“美白”(笑)。アイヴォリー色を呈していて、味わいは非常にデリケートだが余韻は長い。魚料理や野菜をベースにしたソースなどに。10瓶入荷
エズメラルダ ゴロジーナ:黄色と緑色の縞模様の品種。日本人のトマトの専門家をして、“素晴らしいうま味を備えたトマト”と言わしめたそう。15瓶入荷
チョッコラート カスターニョ ルッソ:“ロシアの栗チョコレート”という珍妙な名前の、ロシアの古い品種。完熟すると、赤を通り越しチョコレートや栗を彷彿とさせる色になることに由来。フルーティーだが、野菜っぽさや肉々しい雰囲気さえ持ち合わせている。12瓶入荷
チリエジョーロ ローザ ヴェルデ:ラ ルーパで、ボルセーナ湖周辺で栽培されてきたチェリートマト系の品種とコッレット スクーロが自然交配してできた品種。ジョナサン曰く、偉大な深みがあるとのこと。10瓶入荷
もしかしたら、世界で一番高いトマト瓶かもしれませんが、お味はオータも保証します!ニンニクはお好みで、オイルと一緒に20-30分優しく煮詰めていただければ、唯一無二のトマトソースの完成です!!
究極のトマトの瓶詰めということは聞いておりましたが、もっともっとスペシャルにとんでもない代物だということが届いた全商品を確認した上で判明しました。
「同じ瓶は何一つない、唯一無二、一期一会・・」そんな言葉しか浮かびません。
今回皆様に出荷させていただいたものも色味、濃度、トマト固形の残り方などひと瓶ひと瓶異なっております。瓶の側面にジョナサン本人も「ナチュラルワインのボトルと同じようにこの瓶詰めもそれぞれ異なります・・・」と書いていますが、このトマトの瓶詰めとの出会いを興味深く、思いを馳せ楽しんでくだされば幸いです。
■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=162
*ブログ掲載時には完売している商品がございます。予めご了承ください。