ヴィナイオータ かわら版 ~水野編 その六~
ブレスパ 2016-2017年(Il Moralizzatore)
前回、Lambrusco Sior Pepoを紹介しました、水野です。今回で6回目のかわら版となります。最近はスタッフの人数も増え、かわら版の順番がまわってくるペースもかなりゆっくりとなりましたが、その分ハードルが上がっているような気もしています…
今回のかわら版でご紹介するワインは以前より決めていたのですが、皆様にどう伝えたらよいのか、色々考えておりました。以下、拙い文章となりますが、ご一読いただけますと幸いです。
私は前回のかわら版で、『比較的飲み心地がよく、食事と合わせやすいもの』が自分の考える『美味しい』なのかもしれないと書いておりましたが、最近とある人と話をする中で、上記のものに加え、自らの考えを言葉にすることが出来ました。
その方は『味の良さ』こそが最も重要で、『美味しい』であると考えているとのことでした。もちろん、その方の考えを100%理解したわけではありませんので、やや乱暴な解釈かもしれませんが、私が大切だと考えていることとは異なるように感じたのです。
私は特段、ナチュールばかり飲むわけではありませんし、亜硫酸がバリバリに入っているものも飲みます。経験値は少ないですが、そんな中でも、心動かされるもの、『美味しい』と感じるものはただ『味の良い』ものでは無いような気がしています。
これまでは漠然とワインを、『個性があって、飲むと元気になれるもの』と捉えていました。ヴィナイオータで働く中でも、その認識は変わりませんが、その漠然としたイメージから、『生産者の思いやその人となりがワインという液体を通じて飲み手に伝わる』ことができればこれに勝るものはなく、それができるワインこそ『美味しい』のだと考えるようになりました。
そして今回ご紹介するBrespa (16-17)(Il Moralizzatore)は、私にとって『美味しい』1本といえます。
水捌けのよい、恵まれた畑での丁寧な仕事。ヴェスパイオーラの個性を表現しきるためのセラーでの仕事。直接見てきたわけではないのに、容易に想像ができるのは、液体からひしひしと伝わってくるからに他なりません。
※生産者の情報につきましては以前に弊社スタッフのリザが書いておりますので、下記リンクをご覧ください。
Brespaは高樹齢の区画のヴェスパイオーラを手作業で除梗し、3~4日間の醸し醗酵を施したワインで、2016年と2017年のブレンドになります。醸し発酵を行うことで、ヴェスパイオーラが完熟した際に発する果皮由来の甘い香り、柔らかい酸がとても顕著に感じられます。味わいはしっかりドライで、食事を選ばない1本。
じっくりと時間をかけてお楽しみいただけますと幸いです。ぜひお試しください。
<<水野の飲んでもらいたいワイン紹介>>
銘柄:Brespa (16-17) / ブレスパ 2016-2017
造り手:Il Moralizzatore / イル モラリッザトーレ
地域:伊 ヴェネト州
ブドウ:ヴェスパイオーラ
希望小売価格:4,400円(税抜)
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