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2021-03-03

ヴィナイオータ かわら版 ~荒間編 その五~

エウジェーニオ2017年(Nicolini)

今回のかわら版は、荒間が担当させて頂きます。

僕が今回取り上げたいワインは、ニコリーニのエウジェーニオ2017年です。

思い起こせば、入社して初めて書いたかわら版にて取り上げたのもヴィンテージ違いのエウジェーニオ2016年でした。その印象は、今と変わらず地味だけど堅実な美味しさを感じさせてくれるワインだということです。硬質さや、かすかに塩気をも感じさせてくれるこのワインは、ヴィナイオータの中にあって確かにニコリーニのワインだということを、迷うことなく教えてくれる個性を持った、言い換えれば造ったその人や、その土地をしっかりと表現している一本だと思います。

派手さ、奇抜さなど、明らかな違いを持って個性とすることはむしろ易しいことなのかも知れません、様々なものを積み重ね、そして静かにその上に出てくるものが個性を表すことがあるかもしれない、そんなことを感じさせてくれるワインでもあります。使われている葡萄はモスカート ディ イストリア(陸伝いでフリウリまで伝播してきたモスカート)、古くからこの地域で栽培されてきた土着品種が使われています。どんな場面でも、寄り添ってくれる落ち着いた雰囲気を持っているワインです、是非お試しください。

また、最後になりましたがこの場を借りて退職のご挨拶をさせて頂きます。

3月末を持ちまして、ヴィナイオータを退職することとなりました。ヴィナイオータに勤める中で、様々な経験をさせて頂き、学ぶこと、考えることが本当に多くありました。その中でより自身の学びを深めるために新たな道に向かうことを決意しました。

また、在職中は多くの方々に大変お世話になりました。本来ならばおひとりおひとりにお礼申し上げなければならない所、大変恐縮ですが本文章を持ちまして退職のご挨拶とさせて頂ければと思っています。本当にありがとうございました。

<<荒間の飲んでもらいたいワイン紹介>>
銘柄:Eugenio 2017/エウジェーニオ2017
造り手:Nicolini/ニコリーニ
地域:伊フリウリ ヴェネツィア ジューリア州
ブドウ:モスカート ディ イストゥリア
希望小売価格:4,000円(税抜)

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