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2014-10-07

【新入荷】2014年10月その1(Vodopivec,Daniele Portinali)

 


ダニエーレ ポルティナーリ(左)とダヴィデ スピッラレ(右)

考えては書き、書き終わったと思ったら書くべき別の事柄が現れ、また考えては書き…週刊誌に連載を持っている全ての人を尊敬したいオータです…。引き取っても引き取っても、港には引き取らなければならないワインが常に3コンテナー分あります…どうしたら良いのでしょうか??僕の個人的なワインで、ケースでまとまっているものをどこかの営業倉庫に一時避難させた方がいいのでは?と本気で考え始めています…。あ、売る気は全くありませんのであしからず(笑)。でも、一緒に飲むのは大歓迎です!
それでは10月の新入荷のご案内第1弾です!!!
自分が天職に就けていることへの悦びや、(天職に就いている自分に課された)使命みたいなものを感じている人は、時々そのものに憑りつかれているのでは?というぐらいの(観察、考察、挑戦することへの)集中力を、常人では考えられないレベルで持ち続けたりするのだと思います。こういった努力する天才を想った時、僕の頭に浮かぶのは、イチロー、上原ひろみちゃんにパオロ ヴォドピーヴェッツの3人…。日本では、近年ようやく彼と彼のワインの凄さが知れ渡ってきた気がしますが、その決定打となったのは、凄味を増した03、スタイルを確立した07、そして境地に達した感のある09だったのでは?と思っています。
僕にとってはありがたく、パオロにとっては甚だ迷惑なことに、アメリカのインポーターが3年もの間、取り置きを依頼していたワインを全部キャンセルするという暴挙に出ましたので、全部引き取ってきました!!!!! バック ヴィンテージとしては、本当にこれが最後のご案内になると思います。入ってきましたのは、03、04と05クラッシカ(アンフォラではなく、木製開放式醗酵槽でマセレーションを行ったワイン)と07(07は全量アンフォラで仕込みました)。07は結構な本数が入荷しておりますので、すぐに欠品するという事はないと思いますが、03、04、05クラッシカは、それぞれ348、252、408本の入荷となります。限定ワインとはしませんが、ご注文が殺到した際には、本数を調整させていただくことがあることをご了承ください。03ですが、抜栓直後に熟成した赤ワインのような香りから始まる時がありますが、還元の一種ですのでご心配なく。30分くらい時間を与えてあげるか、若干乱暴気味にデカンタージュしてみてください。
アンフォラを使って仕込んだとか、長期間のマセレーションを施したオレンジワインであるとか、そんなことがどうでも良くなるくらいの普遍性を持ち合わせた彼の09のワインは、本当にイタリアワインの歴史に名を刻むワインとなったのではないでしょうか。その中でも、もろ岩盤質の単一畑のヴィトフスカ、ソーロ09は、10-15年後には世界がビックリ、そしてセラーに残しておかなかったことをひどく後悔する事になると断言します。ご無理のない程度にですが、絶対に全部売らずに取って置いてください!前回は700本が3日でなくなって、僕もビックリしました…。今回は840本が入荷しておりますが、どうなる事やら…。ちなみにですが、次回入荷の予定はございません。こちらのワインも、本数を調整させていただくかもしれません。
ヴィトフスカ09(商品名です!ややこしいですね…)は、今回入荷の600本で最後となります。
そして、木桶仕込みのオリージネ09は、今回600本のみの入荷ですが、現地在庫がなくなるまで買い続けます!

2000円台のワインが枯渇している弊社に救世主が!!!!!!!!まるで控え目&謙虚な彼の人となりそのままに、静かに、ですが着実に動くようになってきたダニエーレ ポルティナーリのワインの最新ヴィンテージ、ピノ ビアンコ&タイ ビアンコ(トカイ フリウラーノ)で造られるピエトロビアンコ13、カベルネ&メルローのナンニ13タイ ロッソの11年が入荷してきました。12年のナンニ&ピエトロ ビアンコも非常に外向的で美味しかったですが、天候的により恵まれた13年のワインはなかなかに素敵です!!そしてタイ ロッソ11ですが、こちらはボトリング後に二次醗酵してしまいまして、微々発泡くらいのワインとなっています。酷暑で凝縮しすぎてしまったブドウは、潜在アルコール度数的に15%を超え(ちなみにですが、ラ ビアンカーラのソサンとなるタイ ロッソの11年は17%オーバー!)、アルコール醗酵後にも糖分が若干残り、樽熟成中にその糖分が動くこと(樽内で微細な醗酵をすること)はなかったので、安心してボトリングしてみたら再醗酵し…それもこれも、酸化防止剤を添加しない、生きているワインだからこそ起こったことだという事で大目に見てやってください(笑)。普通に美味しいですし、少々の炭酸がワイン自体に均整をもたらしているような気もします。

文:太田 久人

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