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2023-10-20

ヴィナイオータかわら版~嶋津編 その弐~La Calabretta / Little A 2015

いつもヴィナイオータのワインをご愛飲いただき、ありがとうございます。本社勤務の嶋津です。今回でかわら版は2回目となります。前回書いたのが1年前、そして入社してから1年半。体感的にはかなり時間が経つのが早く感じますが、数字にしてみるとそんなんでもないなと思うと不思議な感じです(笑)。ただいまジョブローテーション中で、7月末より倉庫業務へ研修を兼ねて異動し、絶賛出荷、入庫をしています!受注業務をしていた時は日常的に文字や数字でアイテムに触れる機会があっても、実物に触れることがあまりないため出荷時に倉庫スタッフと梱包の件で話が噛み合わないことが多々ありました。こうして出荷作業に入れるのは貴重な時間だなと感じています。ちょっと前までデスクワークしかしてなかったので、倉庫に異動してから毎日体バキバキですが、頑張っていきたいと思います!!

さて、前置きが長くなりましたが、今回皆さんに飲んでいただきたくご紹介するワインはラ カラブレッタリトル エー(アンド バタフライ)になります。

ラ カラブレッタは、シチリア州にある地中海最大の活火山であるエトナ山の北側、標高800メートルの人口1万人ほどの小さな街ランダッツォで4代続くワイナリーで、現当主マッシミリアーノの曽祖父が1900年にランダッツォで土地を購入したことをきっかけにブドウ栽培、ワイン醸造を始めます。第二次世界大戦が終わる頃、祖父の代へと代替わりし、新しく土地を購入しブドウ栽培の面積を拡大していきます。やがて、父マッシモとマッシミリアーノに受け継がれ、1997年にはそれまで桶売りだったものを自家ボトリングするようになります。マッシミリアーノ曰く、エトナ山の土壌というのは火山から流れる溶岩の質が標高によって違いがあり、多様な特性をもたらすこと、また土だけではなく、標高が高いことで日中の太陽のあたり具合や昼夜の寒暖差が激しいこと等、様々な面でブドウ栽培に恵まれ、多様な特徴を持ったブドウが育つとのこと。

リトル エーは、2004年にパッソピッシャーロという地域のフェウド ディ メッツォ地区にある0.2ヘクタール程の畑を購入し、そこの樹齢50年程のネレッロマスカレーゼで造られるワインです。この畑の標高は680メートルと標高の低いエリアにあり、火山性の砂質でやや石の多い痩せた土壌になります。そのためブドウを栽培する上では適した環境ともいえ、よりエレガントなブドウが育ちやすいのが特徴です。

去年の同じくらいの時期に1本開けて飲んではいたのですが、その時はまだ全体的に開いていない状態で、もう少し時間がかかるのかなと思っていました。今回のかわら版が回って来た時にタイムリーにも次回ヴィンテージの2016を試飲したので、2015はどうなっているのかなと気になり開けてみました。開けてみると全く印象が違うと言いますか、本当に同じものを去年飲んだの?と思わずにはいられませんでした。

開けたてからスパイス感もありつつ、華やかな果実を感じ、味わいはキイチゴのようなキュートさとすっきりとした酸、タンニンもかなり柔らかく伸びやかだなと感じました。去年飲んだ際はもっと暗い表情をしていて奥からこちらを伺っているような感じだったので、もちろんカラブレッタらしい落ち着いた雰囲気はしっかりありつつも、こうも垢ぬけてエレガントなワインになるなんて!と驚かされました。去年開けたのと今年開けたのが決して同じものとは言うことはできないかもしれませんが、こうして前向きな変化を目の当たりにできることがすごく嬉しいですね。みなさん是非、この垢抜け具合を体感してみてくださいね!

 

 

≪嶋津の飲んでもらいたいワイン!!≫
銘柄: Little A 2015 / リトル エー2015
造り手:La Calabretta / ラ カラブレッタ
地域:伊 シチリア州
ブドウ:ネレッロ マスカレーゼ
希望小売価格(税抜) : 4,500円

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