【新入荷】2015年10月その1(Frank Cornelissen,Casa Coste Piane,Stefano Legnani,Villabellini)
陰干しされるヴィッラベッリーニのブドウ 2011年の収穫より
あのような悪天候の中、食べる試飲会にご来場いただいた方、そして出展してくださった方&ボランティアスタッフの皆さん、本当にありがとうございました!おかげさまで、北は北海道、南は沖縄県からもご来場いただきました。
いちインポーターが企画する試飲会の枠をはみ出し過ぎていて、僕たち自身全くコントロール下におけていないこと、準備不足な点が多々あり、ご不便ご迷惑おかけしたこともあると思います。ですが、弊社がヴィナイオータのワインだけ売ることに関心があるわけではなく、もっともっと大きなモノを守りたくて、そのことを何とか皆さんに伝えようと、ワインの世界から吼え続けているということ、その一環としてのあの会であったことは、ご理解いただけたのではないでしょうか。いくつかの偉大な文化伝統が、ふとした拍子であったり、ほんの少しの無関心で途絶えてしまうのではという危機感を僕は感じています。僕たちが美しいと思うモノ、コトに少しでも長生き、長続きしてもらいたいのであれば、その美しさの“向こう側”にもっと想いを馳せるべきですし、保護するというミッションを他者に押し付けるのではなく、個々人自らが主体的に行動を起こしていく必要があるのではないでしょうか。反省点も踏まえ、もっとブラッシュアップした会をまた来年もやります!!
それでは10月の新入荷ワインのご案内第1弾(?すでに盛り沢山…)行きます!!
今やエトナを代表するテロワリストの1人、フランクコーネリッセンからは、ザク飲みロザート、ススカール2014と、マグマ2013が届きました!どちらのワインも非常に精確な造りで、「酸化防止剤完全無添加なので、…」的なエクスキューズが全くないワインです。今回は、マグナムボトル、3リットルビンも同時にリリース、どの商品もリクエストが殺到することが予想されますので、全て限定とさせていただきます。
フランクですが、今年から志を共にする仲間と新たなプロジェクトをスタートさせる予定です。ぬあんと、エトナの伝統を踏襲した協同組合ワイナリー(!!)でして、複数の農家のブドウを混釀、栗の大樽で寝かせたワイン…。フランクが関わりますので、当然のことながら、畑でもワイナリーでも自然環境、テロワール、ヴィンテージに最大限のリスペクトを払ったものになるはずです。エトナというゾーン、今後も目が離せなさそうです!
発泡が確認できた段階ですぐに出荷して!とお願いしていた、カーサコステピアーネのプロセッコ2014が入荷しました!世界中の人が発泡するのを待ちわびていたようで(笑)、7月に世界各地への出荷が重なり、弊社割り当て全量を用意してもらうことができませんでした。というわけで取り急ぎ、ノーマルのプロセッコが1200本、リースリングが数%混醸されているブリケットは420本が入荷です。2014年は作柄的に非常に厳しい年で、生産本数も少なく、去年と同じ本数を確保するだけでも大変でした…。限定とはしませんが、早期完売必至です。次回入荷は、年明けとなる予定です。
自分のワインを飲んでもらえていることが嬉しくてたまらないらしく、フェイスブック上で誰かがボトルの写真をアップしたら、即コメントを入れるキュートなオジサン、ステーファノ レニャーニからは、ポンテ ディ トイの2014年が入荷してきています!!コステ ピアーネ同様に、2014年はステーファノにとっても作柄的に厳しい年でした。ワインとしては、2013年よりは小ぶりな印象ですが、早い段階で楽しめるワインかと。総生産本数は、例年よりも遥かに少ないですが、最大級のプライオリティがある日本へは、3000本が届いています。当分欠品することはないと思いますので、ガンガン飲んで頂けますと幸いです!!
フェイスブックには投稿したのですが、改めまして残念なお知らせが1つあります。
毎年色が変わる可愛らしいラベル同様に、ヴィンテージ毎に表情をガラッと変える唯一無二のヴァルポリチェッラ、ターゾの造り手であるヴィッラベッリーニのオーナー、チェチーリアがワイナリーを手放すことに…。自身の年齢や、彼女の子供にワイナリーへの興味がなかった事などの理由が重なったのかと…。残念過ぎる気持ちもあるのですが、彼女の胸中も想像つき…。今年のブドウからは新オーナーが仕込むとのこと。
彼女からの報告メールに、このような返事をしてみました。
「2006年に、初めて2003年ヴィンテージを飲んだ時の事は、良く覚えているよ。
美味しいとは思ったんだけど、若干木(樽の風味)が強かった事と(酷暑だった)2003年のブドウのあまりにも強い個性に攪乱されて…。それが今飲んだらめっちゃ美味しいし…あの時買わなかったことを今でも後悔しているよ。
そしてその1年後にリリースされた2004年の、2003とのあまりにも違う個性とその深さに驚愕し、更に1年後に出た、これまた前の2ヴィンテージと全く似たところのない2005年のキュートさに魅了されて…。
チェチーリア、ターゾというワインで俺の事を驚かせ、(ヴァルポリチェッラというワインの潜在性に)気付かせくれて、本当にありがとう!!」
2013と2014年は天候に恵まれず、下のクラスのヴァルポリチェッラ、ソット レ フレスケ フラスケのみが生産されたため、ターゾとしては、2012がラストヴィンテージとなります。先日、2009年が売り切れましたので、2010をリリースします!2010年は、病害によりブドウの大半を失い、生産本数はなんと2500本のみ…それでも、日本には840本が入荷しています!!まだ最終オーダーをしていないターゾ2011&2012ですが、買えるだけ買ってきます! ワイナリー史25年のうちの後半12年は、ドル箱的なワイン、アマローネを造らず、ヴァルポリチェッラだけを造っていたキュートなおばちゃんがいた事を語り継いでいきましょう!!
文:太田 久人
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