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2024-02-13

【新入荷】2024年2月その1(Casa Coste Piane,L’Acino,Nicolini,Pierpaolo Pecorari,De Bartoli,)

自然の前ではヒトがいかに無力な存在であるかを思い知らされるような出来事から2024年が始まってしまいました。なにもお正月じゃなくても…と思う反面、自然にとっては“とある1日”であることに変わりはないわけで、なんともやるせない気持ちに…。こういったことが起こるたびに、当たり前なことなど何ひとつないこと、そして何気ない日常のかけがえのなさを痛感させられます。

2011年の震災の時と同様に、造り手たちから「自分たちに何かできることがあったら、是非とも協力させてほしい。」という由のメール&メッセージをいただいています。ヴィナイオータとしても何かできればとは考えているのですが、今週末に造り手の来日が控えている事(ヴィナイオッティマーナ!)、そして造り手の帯同前に終わらせなければならない年初&年度末の宿題に追われていて、行動を起こすところにまでなかなか至れず…。微力ながら、なにかしらはさせていただくつもりですので、その際は皆さんも是非ともご協力くださいね!

事務仕事以外にもワインの整理やら剪定やらやることが山積しておりますので、先を急いで挨拶はこれくらいにして、2月の新入荷案内を3週分お送りします!

 

【カーサ コステ ピアーネ】

まずはカーサ コステ ピアーネ2022年ヴィンテージが入荷です。ブドウの品質的には非常に満足のいくものが獲れたのですが、雨が極端に少なかったことと、近年猛威を振るっているフラヴェシェンツァ ドラータと呼ばれるファイトプラズマ(植物に寄生して、病害を起こす細菌群)により多くのブドウ樹が枯れてしまったせいで、収量的には大幅減に…。そんなこんなで日本にもビックリするほど少ない本数しか届かなかったことに加え、ヴィナイオッティマーナ用にかなりの本数をキープしなければいけないという事情も重なり、ご紹介できる本数は本当に限られたものに…。
持って2~3ヶ月といったところでしょうか…。お気を付けください!

ヴィナイオッティマーナ2024には、ピリオド1で次男ラッファエーレと奥さんナターリアが来日します!

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=104

 

 

【ラーチノ】

そしてカラーブリア州のラーチノからは、4ワインをリリースします。詳細は下記の通りです。

マリアンヌ2022:2022年から借り始めた区画に植わるシャルドネをステンレスタンクで醗酵&熟成させたワイン。シャルドネと言えばフランス…ということで、ドラクロアを代表する作品“民衆を導く自由の女神”のマリアンヌ(自由の女神)が、フランス国旗の代わりにワインのボトルを掲げる姿が描かれたラベルとなっています。ディーノ曰く、ちょっと変わった塩気のようなものがある、我々的にもあまりなじみのないタイプのシャルドネとの事。

マントニコス2020:土着品種であるマントニコ100%で造るワイン。2020ヴィンテージは、皮ごとの醸し醗酵の期間を2週間あまりと例年よりも長くしたそうで、色調的にもしっかりオレンジ色を呈しているそう。香りが素晴らしいとディーノ談。

ガイジン2021:石だらけの区画に植わるシラー100%で造るワイン。ラーチノのワインとしてはスタンダードラインと言いますか低価格帯に属すワインですし、前ヴィンテージの2020がアルコール度数的にも12%弱の軽やかなワインだったこともあり、2021もそんな感じかなぁなどと想像しながら試飲をしてビックリ、ちょっとピリピリするし滅茶苦茶甘いじゃないですか!分析表を見ると、アルコール度数的には13%強との事なので、あの甘さを考えると潜在アルコール度数的には15%などやすやすと超えてくるワインという事に…。この後でビンの中で少々動いてくれたとしても、楽しいワインとなること請け合いです!コクのある煮込み料理やジビエ料理などとは好相性かと!

スカルペッタ2020:カラーブリア州では“カラーブリアの”を意味するカラブレーゼという名前で呼ばれていますが、世間的にはネーロ ダーヴォラとして知られているブドウで造るワイン。ディーノ曰く、「ブドウ由来(ヴィンテージのおかげ)か自分由来(醸造技術?)のどちらのおかげかは分からないけど、間違いなく過去最高の出来」だそう。

ガイジン2021以外は未試飲なので、オータも楽しみです!

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=141

 

以下からはヴィンテージ変更ワインのお知らせです!

 

【ニコリーニ】

フリウリのニコリーニからは、オータ的にはトップキュベという位置づけのマルヴァジーア2019ヴィンテージと、陸伝いで伝来したモスカート、モスカート ジャッロ イストリアーノ(イタリアの他の地域で栽培されているモスカートは、島伝いで伝来)で造るエウジェーニオ2021をリリースします。

マルヴァジーアは、エレガント&清楚な2018に対し、2019は健康的なセクシーさを持ち合わせたワインとなっています。

そしてエウジェーニオ2021ですが、本当にヤバいワインです。どのヴィンテージにも、そのヴィンテージなりの美しさがあり、それぞれの美しさの間に優劣は存在しない…というのがオータの持論なわけですが、時にぐうの音も出ないほどのオーラを放つワインを、母なる自然がプレゼントしてくれることがある…そんな風に思っているのですが、今回の2021はまさにそういったワインです。香り的にも味わい的にも妖艶さ&色気がだだ漏れしちゃっているのですが、飲み心地はあくまでも軽やか。でも、アルコール度数的には15.5%くらいあるので、油断すると足元すくわれちゃう危険な子です。皆さんもその魅力の沼にはまっちゃってください!

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=111

 

 

【ピエールパオロ ペコラーリ】

同じくフリウリのペコラーリからは、レフォスコで造る赤のトップキュベ、タオ2015が終売しましたので、2016をリリースします。2016という均整の取れたヴィンテージも相まってか、レフォスコという鋭い酸に特徴のある品種のワインであることを考えると、非常に穏やかな味わいと言えるかと。

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=113

 

 

【デ バルトリ】

そしてシチリアのデ バルトリがパンテッレリーア島で造るパッシート、ブックラム ソーレ ダゴスト2019(750ml)が終売したので、2021をリリースします。
ふと思い立ち、弊社のHP内のデ バルトリの紹介文に初めて(!)目を通してみたのですが、弟分ソーレ ダゴストと兄貴分パードレ デッラ ヴィーニャの醸造方法の箇所に誤訳があることを発見したので、今更ではありますが、この2つのパッシートに関する正確な情報をお伝えできればと。(HPの誤訳箇所は現在は正しいものに更新済みです)

ソーレ ダゴスト:ソーレ ダゴストは、“8月の太陽”を意味する言葉で、故マルコ デ バルトリがブドウの収穫時期に「ブックラム パッシートには、(ブドウを干す時期に当たる)8月の太陽こそが不可欠」と繰り返し言っていたことにちなむ。収穫は8月中旬と9月上旬の2度に分けて行う。8月中旬に収穫されたズィビッボ(モスカート)は、約2週間の天日干しが施され、その間樹上で追熟させていたズィビッボは9月上旬に収穫、ダイレクトプレスし、野生酵母で醗酵。その醗酵が終わったワインに、天日干ししていたブドウを何回かに分けて加え、約3か月間の醸し醗酵を行い、アルコール度数と糖分のバランスをとる。圧搾後、木樽で最低でも半年熟成させた後にステンレスタンクへと移されボトリング。

パードレ デッラ ヴィーニャ:使用する約半分のブドウは8月中旬に収穫し、最低でも3週間の天日干しを施す。残り半分のブドウは9月上旬に収穫、ダイレクトプレスし、野生酵母で醗酵。醗酵の終わったワインに、天日干ししていたブドウを何回かに分けて加え、約3か月間の醸し醗酵を行い、アルコール度数と糖分のバランスをとる。圧搾後、最低でも30か月間使い古しのバリックで熟成、その後6か月間のステンレスタンクでの熟成の後にボトリング。

ソーレ ダゴストが、豊かな果実味やフレッシュさなどに軸足の置かれたワインなのに対し、木樽という酸化的環境下で長く熟成させたパードレ デッラ ヴィーニャはスパイスや生薬的な香りを備えた養命酒的ワイン…そんな感じでしょうか。
今回リリースするソーレ ダゴスト2021ですが、再度試飲をしようと思ってセラーに行くと、つい先日抜栓したものと3か月前に抜栓したものがあり飲み比べてみたのですが、凄い面白かったです!抜栓したばかりのものは、ソーレ ダゴストらしい溌剌とした味わいに満ちているのですが、抜栓3か月のは、プチ パードレ デッラ ヴィーニャ化している!是非皆さんも抜栓後から数か月くらいかけて味わいが変化する過程を楽しんでみてください!!

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*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。

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