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2023-07-21

造り手紹介 Casa Coste Piane / カーサ コステ ピアーネ

造り手:Casa Coste Piane / カーサ コステ ピアーネ
人:Loris Follador / ローリス フォラドール
産地(州):ヴェネト
ワイン:Prosecco Sur Lie, Brichet, Bianco Frizzante, Anno Domini
所在地:Str. Coste Piane 2,Santo Stefano di Valdobbiadene  | TV- Italia <map>
Web:https://www.casacostepiane.it/

ヴェネツィアから北に80km、世界遺産に登録されているヴァルドッビアーデネとコーネリアーノに挟まれた、サント ステーファノという小さな村にワイナリーはあります。ヴァルドッビアーデネで西暦530年に生まれた聖人にして詩人のヴェナンツィオ フォルトゥナートの詩にも出てくるように、この地域には少なくとも1500年以上のブドウ栽培の歴史があると考えられています。

数世代に渡りブドウ栽培を続けてきたフォラドール家、農業だけでなく歴史や詩、アートにも造詣の深い現当主ローリス フォラドールは1970年代に両親の仕事を手伝うようになり、1983年からワインの自家瓶詰めを開始しました。ワイナリーの近く以外に、サント ステーファノの北東に位置するコンバイやミアーネ、ヴァルマリーノにもブドウ畑があり、合計すると6区画、約6ヘクタールの広さがあり、標高250~400mに点在しています。標高の低い畑は氷河が流れるときに削った岩が堆積した地形モレーンを起源とした岩石と粘土質の土壌、中間の標高の畑は砂質土壌、標高の高い斜面は粘土性の石灰土壌で構成されており、豊富な地質条件を備えています。3世代に渡りボルドー液以外の農薬や化学肥料に頼らない農業を実践し、ブドウの畝間に野菜を植え、鶏や鴨を放し飼いにし、ハーブや野花が溢れる生物の多様性に富んだ畑になっています。

元々地元で消費される発泡性ワインのほとんどが量り売りで、顧客が自分で瓶に詰め二次醗酵を行ってきた伝統のあるこの地域で、テクノロジーを駆使した大企業が生産するプロセッコが大量に消費され、市場で評価されている姿を憂いたローリスと妻のサンドラ、このままこの状況が続くのであれば自分たちの代で廃業するつもりでしたが、彼らの地道な活動が実を結び、コステ ピアーネのようなプロセッコを造るワイナリーも増えたため、現在では息子のアデルキとラファエーレを加わえ、樹齢60~100年の古樹を大切に育て、伝統的な瓶内二次醗酵のプロセッコ造りを続けていくことに情熱を燃やしています。

 

<ワインラインナップ>

●Prosecco Sur Lie (プロセッコ シュールリー)
品種:グレラ(プロセッコ)

プロセッコの起源はハッキリしていないが、トレヴィーゾ周辺の広陵地帯に伝わったのは18世紀で、フリウリのトリエステの北のプロセッコ周辺からこの地域に伝わったと考えられている。2009年からブドウの名称が元々フリウリで使われていたグレラに変更され、プロセッコはDOCG、DOC名としてのみ使われることになった。ワイナリーを円形劇場のように取り囲んでいる畑で収穫された、樹齢80年のブドウから造られる瓶内二次醗酵発泡性ワイン。除梗後軽く圧搾して出たフリーラン果汁を静置し、ごく少量の二酸化硫黄を添加し、上澄みのモストと澱の部分を分ける。上澄みはステンレスタンクで15日間醗酵を行い、澱の部分は濾過してから醗酵させる。冬の間シュールリー状態で醗酵の続きと熟成を行い、澱引きを行った後2つのワインを合わせて3月頃瓶詰めする。ワインが春の気温を感じ瓶内で二次醗酵が始まり、落ち着かせた後リリースさせる。平均生産本数45000本。

 

 

 

●Brichet (ブリケット)
品種:グレラ(プロセッコ)、リースリング、ヴェルディーゾ

ワイナリーがあるサント ステーファノの北東に位置するミアーネの歴史ある区画セッラ(標高350m)のグレラをベースにリースリングとヴェルディーゾを混ぜて造られる瓶内二次醗酵発泡性ワイン。除梗後軽く圧搾して出たフリーラン果汁を静置し、ごく少量の二酸化硫黄を添加し、上澄みのモストと澱の部分を分ける。上澄みはステンレスタンクで15日間醗酵を行い、澱の部分は濾過してから醗酵させる。冬の間シュールリー状態で醗酵の続きと熟成を行い、澱引きを行った後2つのワインを合わせて3月頃瓶詰めする。ワインが春の気温を感じ瓶内で二次醗酵が始まり、落ち着かせた後リリースさせる。平均生産本数3000本。

 

 

 

●Bianco Frizzante (ビアンコ フリッザンテ)
品種:グレラ(プロセッコ)

ある程度の収量があり、なおかつ別々に瓶詰めする意味があると判断した年にだけ、単一ないし土壌特性の似た2つの区画のブドウを、他とは分けて醸造することにしたワインの第1弾がアンノ ドミニ2018。2019年は、厳しい作柄だったこともあり生産されなかったが、2020年は彼らが所有する区画の中で最も厳しい斜度の区画のものを使用して、ビアンコ フリッザンテという名前でのリリースとなった。子供向けイラストレーターのマウリツィオ オリヴォットがデザインしたこのラベルは、国際子供イラスト展のイラストレーターたちがコステ ピアーネのために特別に制作したラベルのコレクションが元になっていて、次世代への想いが込められている。この地域特有の泥灰土と砂岩が入り混じった区画でブドウを収穫。除梗後軽く圧搾して出たフリーラン果汁を静置し、ごく少量の二酸化硫黄を添加し、上澄みのモストと澱の部分を分ける。上澄みはステンレスタンクで15日間醗酵を行い、澱の部分は濾過してから醗酵させる。冬の間シュールリー状態で醗酵の続きと熟成を行い、澱引きを行った後2つのワインを合わせて3月頃瓶詰めする。ワインが春の気温を感じ瓶内で二次醗酵が始まり、落ち着かせた後リリースさせる。

 

 

 

●Anno Domini (アンノ ドミニ)
品種:グレラ(プロセッコ)、ヴェルディーゾ、ビアンケッタ、ペレラ

アンノドミニは「キリストの生誕」を意味するラテン語で、「紀元後の世界の始まり」も意味している。子供向けイラストレーターのマウリツィオ オリヴォットがデザインしたこのラベルは、国際子供イラスト展のイラストレーターたちがコステ ピアーネのために特別に制作したラベルのコレクションが元になっていて、次世代への想いが込められている。ワイナリー近くの畑の区画と、ミアーネよりもさらに北にあるヴァルマリーノの区画より収穫された、プロセッコ、ヴェルディーゾ、ビアンケッタ、ペレラを使用して造られる瓶内二次醗酵発泡性ワイン。除梗後軽く圧搾して出たフリーラン果汁を静置し、ごく少量の二酸化硫黄を添加し、上澄みのモストと澱の部分を分ける。上澄みはステンレスタンクで15日間醗酵を行い、澱の部分は濾過してから醗酵させる。冬の間シュールリー状態で醗酵の続きと熟成を行い、澱引きを行った後2つのワインを合わせて3月頃瓶詰めする。ワインが春の気温を感じ瓶内で二次醗酵が始まり、落ち着かせた後リリースさせる。平均生産本数4000本。

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