【新入荷】2016年9月 その3
すでにご存じの方も多いかと思いますが9月10日夜、スタンコ ラディコンが他界しました。晩年は癌との戦いだったのですが、弱音など一切吐かず、常に前向きに立ち向かう姿は本当にかっこよかったです。ワインの中に詰まっている、彼の魂、想い、情熱などなどに、より多くの方が触れ、感銘を受け、そしてそれらを豊かな人生を送るためのヒントとしてもらえるよう、これからも気合を入れて伝えていきたいと思います。今現在は赤ワインの在庫しかありませんし、それらも残り僅かとなっております。是非ともお急ぎください!!
そして年末か年明け早々くらいには大量入荷があります。またしても一回の仕入れ金額としてのヴィナイオータ的レコードを更新してしまいました…まだ前回の支払いを完済していないにもかかわらず…(汗)。バックヴィンテージものもすべてかっさらってきましたのでお楽しみに!!!!それと一つご報告です。カーゼ コリーニからプレゼントされたワインの売り上げですが、合計で640,200円となりました。そしてその全額を日本赤十字社の熊本地震災害義捐金のほうに寄付させていただきました。以前と全く同じというわけにはいかないと思いますが、被災された方たちが1日でも早く日常を取り戻せることを願うばかりです。
それでは9月新入荷ワイン第3弾のご案内です!!
造り手でありながら飲み手としての好奇心を失わず、試せることは一通り試す愉快な奴ら(なんでも、ベルギーのとあるブリューワリーとのコラボ企画もあるとかないとか…)、カンパーニアのカンティーナ ジャルディーノからは、容量違いやオイルなども含めると、ぬあんと40アイテムが届いています!!ひゃ~~~~~~っ!!!
前回彼らを訪ねた時、アントニオがとても素敵なことを言っていました。
「2003年からワインをワイナリーとして造り始めたわけだけど、最初の数年はやっぱおっかなびっくりのところがあって、造り自体も若干保守的だったというか…。もちろん、テクノロジーに頼ってもいないし、SO2を鬼のように入れたわけでもないのだけど…。で、2-3年後からSO2を全く添加せずに一部のワインを造るようになってって、ある程度確証が持てた段階(2010年頃?)で全キュベを完全無添加にした。で、そこからさらにエスカレートしてって、無添加だけに飽きたらず“為すがまま”を良しとして、醗酵中にどんなトラブルが起きたとしてもそれ自体もヴィンテージの特徴なんだと思い込もうとしていたのが2011年とか2012年ヴィンテージ。でも、醗酵が途中で止まってしまって残糖がある上に揮発酸も高くなっちゃったヴォルペ ローザ2012の売れ行き(結局日本とデンマークにしか売れなかった…)を目の当たりにした時、果たしてそれでいいのだろうかとふと考えたんだ。人がほんの少し手助けをするだけで醗酵をやりきらせることが出来たり、揮発酸が上がらないようにできるのなら、やるべきなんじゃないかって。そして、なんでヴォルペ ローザ2012の醗酵が止まっちゃったのかも改めて考えてみた。仕込みの方法は何も変えてないのに、なぜ2012だけ??って。そしたら、一つの可能性に思い至ったんだ。2012年は、ブドウが夏場の酷暑と乾燥に苦しんだ。でももしかしたらブドウだけじゃなく、酵母にとっても生き残るのにタフな環境だったんじゃないのかって思ったんだよ。糖分的にも例年よりもボリューミーな上に、このロゼは皮と一緒に醸す期間も短く、さらにもともとの酵母の数が少なかったとしたら…そりゃ醗酵も止まるし、それをチャーンス!とばかりにバクテリアも動き始めるってなもんで…。そこからちょっと反省して、スムーズに醗酵させきるお手伝いだけはしようって思うようになったんだ。もちろんあくまでもナチュラルな方法でね。そしたら2015年が2012と似たような、いやもっと酷い年って言えるのかも。フィアーノ(ガイア)を除くすべてのワインの醗酵が止まりかけてさ…白の場合はフィアーノの澱をぶち込んで元気な酵母を補充してあげたり、何度も何度も過激なリモンタージュをして酸素を供給してあげたり…結局すべてのワインが完全に辛口になるまでに半年かかったし、その間セラーを駆けずり回ったよ…。アリアニコでさえ何か月もかかったし…。こんなヴィンテージに、もしも2012年当時のような考えで臨んでいたとしたら…考えただけでも空恐ろしいよ。」
で、今回入荷したワインですが…
2015:ヴィーノ ビアンコ(1500ml)、すでに素敵な飲み心地です。それとオリーヴオイルも届いています!!
(左からパスキ、ソフィア、タララ、ヴォルペ ローザ、ロッソ フリッザンテ)
2014:パスキ(コーダ ディ ヴォルペ)、ソフィア(フィアーノ、アンフォラで皮ごと醗酵&初期段階の熟成)、タララ(グレーコ)、ヴォルペ ローザ(コーダ ディ ヴォルペ ロッソ)、ロッソ フリッザンテ(アリアニコ)。いくつかのワインに関しては、750mlだけでなく、マグナム、ジェロボアム(3リットル)に加え5リットル瓶(!)も届いています。
(左からガイア、アダム)
2013:ガイア(フィアーノ)が再入荷、アダム(グレーコ)が初入荷です。例年に比べるとアダムに若干残糖があるのですが、全く気にならないレベルです。それとタララのデカ瓶も届いてます!
2012:イル カンチェッリエレから買ったブドウで造る、スタンダードラインのアリアニコ、レ フォーレ。リリース当初に気難しい印象のあった2011と比べると、2012年はとても親しみやすいです。
(左からレ フォーレ、ドロゴーネ)
2010:セラーの奥から発掘した150本のレ フォーレ2010を全量と、今最高に美味しい高樹齢のアリアニコで醸すドロゴーネの最終在庫180本もすべて戴いてきました。
2007:満を持してのリリースです、アリアニコのトップキュベ、ヌーデ!!恐ろしく濃く、強いにもかかわらず、絶妙なバランスを備えたワインで、ビックリするほど飲み進みます。圧倒的な存在感とそれとは裏腹な軽さという点では、トリンケーロのヴィーニャ デル ノーチェ07に似ているかもしれません。偉大です!!!
ヴァッレダオスタ州はモルジェの造り手、ヴェヴェイからはブラン ド モルジェの2015年が届いています。2015年は従来の半分程度の収量しかなかったため、総生産量でも3000本程度だったそうです。ブラン ド モルジェの産地全体でも20ヘクタール程度の畑しかなく、その中では単独で1ヘクタール強を持つヴェヴェイは、モルジェでは最も大きな生産者の一人と言えるのかもしれません。ちなみに、ヴィナイオータ取り扱いの造り手の中ではぶっちぎりの最小規模です(笑)。
エミリア ロマーニャ州のフォリチェッロが造る、モントゥーニ(ないしモントゥ)100%の微発泡ワイン、ボンベンの2015が、カミッロ ドナーティのマルヴァジーアが終わりかけている絶妙なタイミングで到着です!!モントゥーニは、ボローニャやモデナの一部の地域でしか栽培されていない品種で、病害虫にも強く、沢山ブドウを生らせるという事でかつては珍重されていた品種(Mont’uモントゥは、ボローニャの方言で、イタリア語に直すとMolta uvaモルタ ウーヴァ、沢山のブドウという意味になります)なのですが、近年ではあまり栽培されなくなってきているようです。補糖も酵母添加も行わずに瓶内2次醗酵を促したワインになります。
【新入荷】2022年8月その1(Cantina Giardino,Possa,L’Acino,Longariva,Pacina,La Calabretta,De Fermo,Francesco Brezza) 【新入荷】2022年6月その1(Davide Spillare,Maison Maurice Cretaz,Le Boncie,De Fermo,Nicolini,La Calabretta,Stefano Legnani,Stefano Berti,Cantina Giardino,De Bartoli,La Visciola) 【新入荷】2022年5月その1(Casa Coste Piane,Fonterenza,Radikon,Gravner,Il Cavallino,Ezio Cerruti,Nicolini,Bressan,Cantina Giardino,Le Boncie,Arianna Occhipinti,La Calabretta,De Fermo,Lasserra) 【新入荷】2022年3月その1(A Maccia,Alberto Anguissola,Borgatta,Casa Coste Piane,Il Colle,Cantina Giardino,De bartoli) 【新入荷】2021年12月その1(La Castellada,Cantina Giardino,Cascina Roccalini,La Biancara,La Visciola,Nicolini)