【新入荷】2017年11月 その1 (Cantina Giardino)
造るワインの種類が多い上に、最近では5リットル瓶まで出すなど、インポーター泣かせも甚だしいカンティーナ ジャルディーノ(以下カンジャル)から色々届いています!
紹介の前に余談を2つほど。
その1:ヴァルテッリーナのアールペーペ、ピエモンテのカーゼコリーニ、エトナのフランクコーネリッセンなど、ヴィナイオータが取り扱う造り手の中でも格別収穫の遅い造り手たちでも今年はすでに収穫を終えているのですが、カンジャル、イル カンチェッリエレ、ルイージ テッチェの畑があるタウラージ周辺は今(11/1現在)まさに収穫の真っ最中です。アリアーニコというブドウが、結実してから完熟するまでの時間がいかに長い品種なのかが分かりますね。
その2:カンジャルの2014年の白ワインを皆さん飲まれましたでしょうか?グレーコで造るワイン、アダムが2013年から2014年にヴィンテージ変更する際に社内試飲をしたのですが、彼らのワインからは今まで感じたことのない、少し青臭さのあるタンニンのニュアンスが。そんな風味があった時に僕が思い当たるものと言えばズバリ“梗”。つまり除梗せずに醸造したのだと思ったわけです。一部の地域を除き一般的にイタリアのブドウは、果皮由来のタンニンだけでも十分すぎるほど豊富なので除梗をすることが多いと思いますし、ましてやアリアーニコやグレーコは非常にタニックな品種…。梗みたいなニュアンスを感じたんだけど…とメールをしたところ、
「2014年ヴィンテージは特に白品種の収量が殊更少なかったので、除梗機に電源入れるのも馬鹿らしくなっちゃって…。量が少なくて寂しいヴィンテージだったから、気分だけでも盛り上げようと思って、みんなで全房のまま足で踏んで潰したのよ。ヒサトも知っての通り、2014年のブドウは皮に多くの要素があったわけでもないし、梗の持つタンニンを抽出するために除梗せずに醗酵させるのもいいのかなぁと思って。」とダニエラから返信が…。確かにオーストラリア美女やら子供たちやらが潰している写真をフェイスブックで見た!と言われてから思い出しました…。
で、今回届いたワインですが…
ヴィーノ ビアンコ&ロザート(マグナム瓶)2016:カンジャルが造るカジュアルラインの白とロゼ。白はコーダ ディ ヴォルペ、グレーコ、フィアーノの混醸、ロゼはプレスしたアリアーニコのモストを使用。
(左からパスキ、タラ ラ、ソフィア、トゥ トゥ、ヴォルペ ローザ)
パスキ2015:コーダ ディ ヴォルペ100%、3-4日間のマセレーション、栗樽熟成。
タラ ラ2015:グレーコ100%、2-3日間のマセレーション、栗&桑樽熟成。
ソフィア2015:フィアーノ100%、足で潰したブドウをアンフォラに入れ、蓋をし蜜蝋で封をした状態で6か月間醗酵&熟成の後ボトリング。今更知ったことなのですが、アンフォラに使われている土はこのフィアーノの畑のものだそう!!!ビックリ
トゥトゥ2015:またしてもNEWワインです!フィアーノ100%、テラコッタの壺で30日間マセレーション、桜樽で6か月、アンフォラで6か月熟成させたワイン。以前に比べたらファンキーさが影を潜めつつあるカンジャルのワインですが、これはファンキーです。ジュラを髣髴とさせる雰囲気が…(つまり酸化的熟成…)。万人にはお勧めはしませんし、できる事なら数年置いていただきたいワインです。
ヴォルペ ローザ2015:コーダ ディ ヴォルペ ロッサ100%、2日間のマセレーション、オーク樽熟成。
(左から、レ フォーレ2011、レ フォーレ2012、ドロゴーネ、ヌーデ)
レ フォーレ2011&2012:現行の2012の最終在庫とセラー奥で発掘された2011年も全ていただいてきました。
ドロゴーネ2012:以前の案内では、ドロゴーネ用のブドウを生産する農家との契約が2011年で切れるため、2011がドロゴーネとしては最後のヴィンテージになるとお伝えしましたが、どうやら農家が高齢を理由に引退をするからだったようです。ですが、2012年はカンジャル自身がその畑のブドウの世話をし、醸造したのがこの2012。別畑で獲れたブドウで仕込んだワインにその名を冠しない限り、ドロゴーネというワインはこのヴィンテージが最後??
ヌーデ2007:樹齢約100年のアリアーニコで造るカンジャルのトップキュベ アリアーニコ。栗樽で5年熟成。恐らく今回入荷の600本が最後となると思われます。偉大なワインです!!
どのワインも限定とはしませんが、入荷本数の少ないトゥトゥ、ソフィア、ヴォルペローザ、レ フォーレ2011は即完売の可能性高し!です。
絶賛販売中のカンジャルのその他9(!!!)ワインもよろしくお願いします!最近ひそかにブーム(?)なのが、ビアンコ フリッザンテ。入荷当初は残糖があったような気がするのですが、酵母が瓶内で糖を食い切ってくれた模様。最高の飲み心地です。
オッティマーナには、醗酵中のワインの運命をスタッフに託し、アントニオ&ダニエラ夫婦が来日です!
レ フォーレ用のブドウの供給元でもあるイル カンチェッリエレのタウラージ2010がめでたく終売しましたので、2011をリリースします!こちらも是非!!