toggle
2019-04-09

ヴィナイオータ かわら版 ~水野編 その参~

水野の“飲んでもらいたい”ワイン紹介!

Donna Rosa 2015 ドンナ ローザ(ラ ヴィショラ)

前回、Grillo Metodo Classico 2012を紹介しました、水野です!

最近、De BartoliのVecchioSamperiを使って、トンポーローや大学芋を作ってみたのですが、VecchioSamperiの複雑な香りとコクが何とも言えず、、、最高でした!特にトンポーローのような煮込み料理に関しては煮込み前と後に加えることで、より深いコクと香りを生かすことが出来るかと!調味料として料理に使って良しの偉大なワイン。1本は常備しておくことをおススメします!

それではかわら版の紹介に入ります!今回もよろしくお願いします!!

今回紹介するのは、倉庫をグイングインまわしている中で気になったワイン『La Visciola:Donna Rosa 2015』です!!美味しいのに動きが鈍い、、、あまり目立たないワインですが、ビアンカーラのサッサイア大好き!という皆様に是非飲んで頂きたいです!

ラ ヴィショラはラツィオ州のピーリオにピエロ マッチョカとローザ アレッサンドリ夫妻によって2000年に設立されたワイナリーで、2004年よりビオディナミ農法を実践。土壌を潰さないようにと、畑にトラクターを入れるのは収穫後に緑肥を鋤き込むための1回のみで、ビオディナミ調剤やボルドー液の散布は全て手作業(タンクを背負うタイプの噴霧器を使います)。セラーでも畑同様の哲学が貫かれており、セメントタンクで温度管理も行わず野生酵母による醗酵を行い、ノンフィルターでボトリング。通常はSO2完全無添加でリリース、ヴィンテージによっては乳酸醗酵後に若干量SO2を添加し、ボトリングの際は無添加。約5000本を生産する造り手です。

このドンナローザに使われるパッセリーナという品種にあまり聞き馴染みがなかったので調べたところ、1000年以上前から存在すると言われる歴史の古い土着品種とのこと。実が小さく、よくスズメが食べる事からこの名前になったようです(Passero=スズメ)。

また、ドンナローザという名前は奥さんの名前から取っており「ドンナ」は【女性】の意味。そのまんまなのですが、彼らの家族に対する愛が感じ取れます。是非、この仲睦まじい家族写真を見て頂きたいです!

元々、自家消費用の白ワインとして造っていたドンナローザ、ダミジャーナ(家庭で飲むためのワインを詰めたり、ワインの熟成や貯蔵を行う大型の瓶)で熟成し、SO2完全無添加で瓶詰めされています。香りや味に華やかさこそないものの、素朴で優しく旨みたっぷりな味わいは、飲み手に寄り添うようなストレスのない飲み心地です。ビアンカーラのサッサイアにも通じる味わいがありながら、還元的要素もなく、抜栓してから数日かけて楽しめる安定感もあります。

スイーツに例えるとすれば、「ガトーバスク」。フランス領バスクラブール地方発祥のアーモンドを使った菓子です。生地に感じられるアーモンドの味わい深さ、しみじみとした美味しさ。見た目はシンプルで飾り気こそないものの、クレームに入っているバニラ・ラムの香りが見た目からは想像できない広がりを見せます。

いくらでも飲めて(食べられて)しまう、しみじみした美味しさという点で共通した素晴らしさを持っているかと!

<<水野の飲んでもらいたいワイン紹介>>
銘柄:Donna Rosa 2015 ドンナ ローザ
ブドウ:パッセリーナ
造り手:La Visciola ラ ヴィショラ
地域:伊ラツィオ州
希望小売価格:4,500円(税抜)

関連記事