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2021-04-15

ヴィナイオータ かわら版 ~神吉編 その壱~

皆さん、初めまして。昨年11月に入社しました“だだ商店 だだ食堂”厨房の神吉(かんき)と申します。

調理師歴は20年ほどで、神戸・大阪・フランス・名古屋・東京・広島で働いてきました。

ヴィナイオータとの出会いは、前職で広島にいたときに通っていた純米酒をメインに取り扱う酒屋さんでした(日本酒も大好きです)。日本酒とビール以外で棚に並んでいたのが、ほぼヴィナイオータ取り扱いのワインのみ。最初何気なく手に取ったのが、カーゼ コリーニのアキッレ2018年でした。

ラ ビアンカーラ、ダニエーレ ピッチニンと飲みすすめていくうちに、「このワインたちを扱う環境ってどんなんだろう。そして、その中に身を置くと自分はどうなるのだろう。」と興味が湧いてきて居たたまれなくなり応募し、現在に至ります。広島での職場は竹鶴酒造のある竹原市だったので、石川杜氏の影響を勝手に受けつつ、ここつくばにやってまいりました。宜しくお願い致します。

今回ご紹介するのは現在だだ食堂のティータイムでもオンリストすることもある“クロスタータ ディ コンフェットゥーラ(ジャムを使ったタルト)”の主材料でもある、

・コンフェットゥーラ ディ プルーニェ(プルーン)
・コンフェットゥーラ ディ フィーキ(イチジク)
・コンフェットゥーラ ディ メーレ エ サンブーコ(リンゴと西洋ニワトコの花)
・モスタルダ ドゥーヴァ(ブドウ)

上記4種類のジャムです。

ピエモンテの広大な敷地の中に彼らのブドウと同じく極力人の手を加えない自然な環境で育てた果実を使用(生産の困難な林檎のみ知人から譲り受けております)。地中海沿岸ほど強い日差しはなくとも恵まれた土壌と気候で育っており、いかにもイタリアの果実らしい個性豊かで力強い香りと素材特有の酸味、心地のいい苦みで包まれております。

調理法は荒く刻んだあと砂糖でじっくり煮込んだシンプルな作り方。それぞれの果実が持つ香りに酸味や苦みが後から感じられ、バランスのとれた糖度により味わい深く仕上がっております。また食した後の余韻も魅力です。シンプルだからこそ素材の特性がしっかりと伝わってくるのですね。

ブドウのジャムのみ数種類の材料を使用しておりますが、ラッセッラの地域の伝統的な作り方に倣ったもので、ワインを発酵させた後の粕と果汁を回収し数種の果物、ナッツ類また西瓜やカボチャの皮などを砂糖と一緒に10時間以上煮詰めて作られています。

だだ商店では各種類ごとにゆっくりと煮詰めて水分を飛ばした後、厚めに素焼きしたタルト生地の上にのせ薄い格子状の生地に焼き色がつくまでオーブンで加熱しています。

参考までにレシピをご利用いただければ幸いです。

● クロスタータ生地(タルト生地)

小麦粉  300g
砂糖    120g
バター  160g
全卵    1個
卵黄    1個
ベーキングパウダー  ティースプーン1杯
塩      ひとつまみ

● お好みのジャム 1瓶分

通常のタルト生地なら3~4mm厚ですが、こちらのレシピでは5~6mmで伸ばしてください。濃厚なジャムとバランスが取れます。またベーキングパウダーが歯に当たる際の触感を調整しているので入れてみてください。

毎度仕入れ時には代表オータを悩ませる生産者ですが、ワインと共に素晴らしい食品も製造しております!

<<神吉の食べてもらいたい食品紹介>>
銘柄:コンフェットゥーラ(ジャム) 各種
造り手:ラッセッラ
地域:伊 ピエモンテ州

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