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2021-09-10

ヴィナイオータ かわら版 ~加藤編 その四~

こんにちは!だだの加藤です。

旧店舗 da Dada の閉店から長らく続いた隠居生活の後、昨年6月にオープンした だだ商店だだ食堂 も、気づけば一周年、、、早い、早すぎる。。。酒を悪としたい社会情勢のもと、つくばの地から何か放てることはないかと、粛々と、いや、割と悪態つきながら模索する毎日です。

久しぶりのかわら版。何をチョイスするかは、毎回それなりに迷ったりするものです。在庫量4万本を超えるだだ地下セラーでのお客さんとのやり取りの中、「あ、やばい。きちんと説明できない…」となる代表格、バルバカルロのヴィンテージ違い。。。

今回は皆さまへご紹介の名目のもと、現行リスト内Barbacarlo全ヴィンテージ(2016年、2015年、2014年、2013年、2012年、2005年、2002年)を大切に抜栓、試飲いたしました!!

バルバカルロ(Barbacarlo)

収穫を迎えた葡萄を醗酵槽にいれ、醗酵が終わる翌春にはボトリングと、醸造学的にも他の生産者的にも“安定した”とは呼べない状態でのボトリング、そして瓶内での長い長い熟成を彼の畑の力ある葡萄が実現させています。そんな醸造法ゆえ、少なからず1本1本の瓶差にあたるものは存在するように感じますが、それも含めての彼のワインですし、僕たちの何かを揺さぶるワイン、楽しんで下さいね。

それでは、現行ヴィンテージの一気試飲、スタートでーす!

・Barbacarlo 2002年
・Barbacarlo 2005年
現況当社のバルバカルロのリスト内でも圧倒的に古いこの二つのヴィンテージは、俗にいう「雨がちな、不遇の年」と世間様から評される両年。
年の個性は、ワインのかけがえのない要素のひとつ、雨の雰囲気は確かに纏いつつも、熟度すら感じる味わいです。
バルバカルロたるや、を知りに行くためには欠かせない2つのヴィンテージかと思います。
20年近く熟成した艶やかな色調、2002年は鼻からも存分に楽しめ、2005年は口に含んでよりタイトでフォーマルな印象です。
2002年って、日韓ワールドカップ!?小学生だわ。ひょえぇぇぇ

・Barbacarlo 2012年
2002年、2005年から比較するに、勿論のことエキス感をグッと強く感じます。
彼の畑に植わる葡萄の特徴ともいえるギュゥっと凝縮した黒葡萄の果実感と人懐っこい雰囲気にもうメロメロです。
キラキラしたやんちゃぼーや(あ、リーノ爺さんっぽい!)な印象を感じる2012年。
これは“買い”の一本で間違いなしです。

・Barbacarlo 2013年
なんやねん、全部旨いやん。ズルいやん。
抜栓直後から気品、色気となんともグラマラスな雰囲気、抜栓から数日のしなやかな伸び、破綻の無い味わいです。
どうしよう、好き。

・Barbacarlo 2014年
めーーーっちゃキュン!な2014年。
それは、数々の生産者を悩ませ続けた暗黒の2014年ヴィンテージ。
(他のヴィンテージに比べ)圧倒的に淡く、酸を表面的に感じる雰囲気(でもそこにはやっぱりバルバカルロな、こなれた果実)が、この年を物語っています。
雨の年に(こそ)感じる圧倒的な個性って、なんなんよ…
最終消費者として僕自身が現時点で試飲したのであれば、おそらくこの1本を手にするんだろうなぁと感じました。

・Barbacarlo 2015年
・Barbacarlo 2016年
2002年、2005年ペアの両極とも言えるこの2つのヴィンテージ。
ワイルドエネルギッシュなその味わいには未来を感じずにはいられません。
入荷した当初ぶりの試飲となりましたが、予想を超えるスピードで今飲んで楽しい液体になった、というのが正直なところでしょうか。こういう“太陽”の味は、やはり人を惹きつけるものだなぁ、と感じます。なんとも穏やかな微笑みを見せてくれる2015年(2014年との飲み比べなんてちょー楽しい!)と、それに増して太陽サンサン、なのにビビるほどのスムースな飲み心地の2016年。そう、欠品となってからでは遅いのです…お早めに。

二年ほど前、マルペンサ空港からの帰国の便に間に合うかどうかの瀬戸際での寄り道訪問(笑) 時、あっちあちの極厚フリッタータを拵えて、煙草を咥えながら歓待してくれました。

(ワインも人も)個性とは何だろうと、口に含んだ液体に時折ハッとさせられます。着飾ることも誇示することもなく、それでも確かなものとしてそこに存在する。

“生ける伝説”リーノ爺さんは今日も変わらず葡萄畑に立っていることでしょう。

長くなりましたが、Barbacarlo全ヴィンテージ試飲報告レポート(あれ、タイトル変わってる)でした!

<<加藤の飲んでもらいたいワイン紹介>>
銘柄:バルバカルロ2016、2015、2014、2013、2012、2005、2002
造り手:バルバカルロ
地域:伊 ロンバルディア州
ブドウ:クロアティーナ55%、ウーヴァラーラ20%、ウゲッタ20%、バルベーラ5%

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