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2023-03-20

造り手紹介 Francesco Brezza / フランチェスコ ブレッツァ

造り手:Francesco Brezza / フランチェスコ ブレッツァ
人:Francesco Brezza / フランチェスコ ブレッツァ
産地(州):ピエモンテ
ワイン:Brezzolina, Barbera del Monferrato, Monferrato Freisa, Grignolino del Monferrato Casalese, Vino Rosso (5L瓶 / BIB 3L & 10L)
所在地:Cascina Migliavacca 31 – 15020 San Giorgio Monferrato | AL – Italia<map

ピエモンテ州アスティから北東に35km、州内でアレッサンドリアに次いで人口の多いコムーネ(自治体)カザーレ モンフェッラートの西側、ポー川の南岸に位置するフランチェスコ ブレッツァのワイナリー『テヌータ ミーリアヴァッカ(ミーリアヴァッカ ブドウ園)』。モンフェッラートは、10~18世紀に繁栄したモンフェッラート侯国(侯爵領)の名残をとどめる地域で、北部をバッソ モンフェッラート、南部をアルト モンフェッラートと呼び、その広大な栽培面積でピエモンテ州のワイン生産量の半分ほどを担っています。

1921年に現当主フランチェスコの曽祖父にあたるエンリコ ブレッツァが、サン ジョルジョ モンフェッラート郊外の丘の上の7ヘクタールの土地を購入したことからその歴史は始まりました。その後エンリコの息子アンドレアが、1933年に初めてブドウ樹を植えワイナリーを建設、アンドレアの息子ルイージが1960年代初頭にブドウ園の面積を35ヘクタールまで拡張、1964年にイタリアで最初のバイオダイナミクス農法認定を受けました。

1996年に父ルイージからワイナリーを引き継いだフランチェスコは、ブドウ畑13ヘクタールを含む50ヘクタールの所有地で、肉牛を飼い、与える餌もすべて自分で生産したものを使用、小麦などのワラと牛糞を使って堆肥を作りそれを畑に返すという、完全循環型のバイオダイナミクス農法を実践しています。ワイナリーではこの地域の農家の伝統に則り、野生酵母での醗酵、大樽での熟成を行い、二酸化硫黄は瓶詰め時に極少量を添加するのみ。近隣の住民用に量り売りでワインを販売する以外に、年間約20,000本をボトリングしています。

 

<ワインラインナップ>

 


●Brezzolina (ブレッツォリーナ)
品種:ヴェルメンティーノ、トレッビアーノ

ブレッツァ家と日本でしか飲めない、ヴェルメンティーノで造る白ワイン。病気によってヴェルメンティーノの樹が少なくなったり、雹害にあったりと、不作が続いていた時期もあったが、病害に強いとされるトレッビアーノを新たに植え、生産体制に入った2021年ヴィンテージからブレンドするようになった。

 

 

 


●Barbera del Monferrato (バルベーラ デル モンフェッラート)
品種:バルベーラ

7ヘクタール分の約35年と樹齢の若いバルベーラは、除梗後軽く潰され、6000リットルのスラヴォニア産の樫の大樽でマセレーションとアルコール醗酵を12~15日間行う。圧搾後約6~12か月間醗酵の続きと熟成を行い、フリーランのみを少量の二酸化硫黄ともにボトリング。生産本数は年間約9000本ほど。

 

 

 


●Barbera del Monferrato Superiore (バルベーラ デル モンフェッラート スーペリオーレ)
品種:バルベーラ

0.5ヘクタール分の樹齢約40年のバルベーラは、除梗後軽く潰され、6000リットルのスラヴォニア産の樫の大樽でマセレーションとアルコール醗酵を15~20日間行う。圧搾後約24か月間醗酵の続きと熟成を行い、フリーランのみを少量の二酸化硫黄ともにボトリング。これは!という特別な年のみ生産され、生産本数は年間約1800本ほど。

 

 

 


●Monferrato Freisa (モンフェッラート フレイザ)
品種:フレイザ

フレイザは、起源は分からないもののピエモンテ州原産の品種で、ネッビオーロと別の品種が自然交配して生まれたと考えられており、16世紀にはフレセアルムという名前の高級ワインとしてこの地域で流通していた記録が残っている。木苺のような香りが特徴的で、アスティやキエーリでは微発泡性の辛口の軽めのフレイザを食事と合わせて日常的に楽しんだり、甘口のスプマンテに仕上げたフレイザを飲む場面があるが、古くからこの地域の最上のワインを生み出すブドウ品種と考えられてきた。

平均樹齢30年のわずか1ヘクタールの畑から収穫されたフレイザは、除梗後軽く潰され、4000リットルのスラヴォニア産の樫の大樽でマセレーションとアルコール醗酵を12~15日間行う。圧搾後ステンレスタンクで約6か月間醗酵の続きと熟成を行い、フリーランのみを少量の二酸化硫黄とともにボトリング。生産本数は年間2500本ほど。

 

 

 


●Grignolino del Monferrato Casalese (グリニョリーノ デル モンフェッラート カザレーゼ)
品種:グリニョリーノ

この地方の「種が多く実が少ない」ことを皮肉る方言から付いたと言われるグリニョリーノのブドウ名。可愛らしい香りとは裏腹にボリューミーなタンニンを持ち合わせる特性を活かすべく、マセレーションを短期間にとどめたワイン。

2ヘクタール分の樹齢約25~30年のグリニョリーノは、除梗後軽く潰され、6000リットルの栗製の大樽で約2~5日間の醸し醗酵を行い、5000Lのスラヴォニア産の樫の大樽で1年熟成。フリーランのみを少量の二酸化硫黄とともにボトリングし、生産本数は年間約2000本ほど。

 

 

 


●Vino Rosso (5L瓶 / BIB(バッグ イン ボックス)3L&10L) (ヴィーノ ロッソ)
品種:バルベーラ、グリニョリーノ、フレイザ

バルベーラ デル モンフェッラートに使用されているものよりもさらに樹齢の若い区画のバルベーラと、バルベーラ、グリニョリーノ、フレイザのプレスしたワインで造られるワイン。地元の人たちは、このワインを買うために空のダミジャーナ(ワインやオリーヴオイルなどを入れる大きな瓶)を持って度々ワイナリーを訪れ、日常的な食事とともに楽しむ。もともとは2リットル瓶だったが、2015年ヴィンテージからはバッグインボックス(3リットル&10リットル)、2017年ヴィンテージからは5リットル瓶に詰めてリリースしている。

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