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2018-10-18

ヴィナイオータかわら版 ~ 岸本編 その四 ~

岸本の“飲んでもらいたい”蒸留酒紹介!!

Trittico トリッティコ(Distilleria Boroni ディスティッレリーア ボローニ)

「根っこ蒸留界のフェラーリ!」

皆さん、根っこの蒸留酒って飲んだことがありますか?
馴染みがない方が多いと思いますが、イタリアの蒸留酒飲みが最後に辿り着く究極の素材、それが「根っこ」なんです!
てか、根っこって水分あんの?って感じですよね?はい、もちろん水分がものすごく少ないので根っこがとんでもない量、必要になるのです。。

原料は標高2000m以上の高地に自生するリンドウの根っこ、糖分や酵母の添加もせずアルコール醗酵と蒸留を行います。香りはごぼうのような、ほとばしる根っこ感!味の前半には根っこ感が漲っています。でも後半になるとみずみずしさすら感じる美しい透明感、この瞬間鼻から抜ける香りは根っこですが、口の中では根っこを忘れます!一度飲んだら一生忘れなそうな素晴らしい味わいです。

と、いきなり熱くなってしまいましたが、今の説明はトリッティコに含まれる3種類の蒸留酒の1種、ジェンツィアーナについてでした。ボローニの代表作であり、トリオを語る上で最も重要であり、鮮烈な印象を与えてくれるお酒です。

2番目はジネープロ(セイヨウネズの実)、こちらはジンの香りづけに使われることから馴染みがありますね。トリオを語る上で欠かせない小悪魔的な存在です。一般的には香りづけとしてグラッパやリキュールに漬け込むことが多いジネープロですが、山に自生するセイヨウネズの実を醗酵させ、蒸留させていますから、ジンとは全く違った香りと奥行きがあるお酒となっております。最近クラフトジンも日本で飲まれていますが、是非こうした蒸留酒も選択肢に入れていただきたいのですーーー!

最後は、そう皆さんお待ちかねの、根っこ蒸留界のフェラーリ!インペラトーリアです!
トリオの皇帝、ただならぬ存在感です。標高1000mに自生するマイスターヴルツというセリ科の植物の根っこを採ってきて、醗酵と蒸留を行います。ジョヴァンニのお爺ちゃんが始めたインペラトーリアの根っこの蒸留、昔も今も彼らしか生産していないそうです。香りはジェンツィアーナよりも鮮烈で部屋中が根っこの香りに包まれます。それでも口の中に入ると意外なほど穏やかで染み渡るように身体に入ってきて、アルコール感が消えてからも鼻腔に高貴な根っこの香りが残り、口の中の柔らかな余韻と混ざり合ってなんとも言えない根っこ感となります。。。世界に自分の知らない素敵なお酒があることを感じさせてくれる数少ない蒸留酒だと思います。

ここまで読んで美味しいのか美味しくないのか分からん!という方もいそうですが(笑)、香りは根っこですが、味はめちゃくちゃ美味しいですよ!

飲むと自分のレベルが上がった気持ちになりますよ!チャララララッラーラー♪(ドラクエ風)

<<岸本の飲んでもらいたい蒸留酒紹介>>

銘柄:Trittico トリッティコ
造り手:Distilleria Boroni ディスティッレリーア ボローニ
地域:伊トレンティーノ アルトアディジェ州
希望小売価格:¥20,000(税抜)

・Genzianaジェンツィアーナ200ml (りんどうの根)
・Gineproジネープロ200ml (ねずの実)
・Inperatoriaインペラトーリア200ml (マイスターヴルツの根)
原料違いの蒸留酒3種類それぞれ1本ずつ 計600mlが入ったコンプリートボックスです。

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