toggle
2007-03-01

ラ ビアンカーラ その2

最初に仕入れたのは、
I Masieri 1998 300本
Sassaia 1998 300本
Pico 1997 300本
Recioto 1996 120本

これだけを売るのにも凄い時間がかかりました・・・。こう書くと全部売ったように聞こえますが、Pico97は60本近く取って置いてあります、ふふふふふふ。最近ようやく開いてきたかなって感じ。

昔のアンジョリーノのワインはリリース当初あまりにも硬くて、そのポテンシャルを見極めるのが非常に難しいワインだったのですが、最近ではリリースすぐからザクザク行けるワインになったと思います。Sassaiaでいうと2001、Picoだと2000あたりからその硬さが取れてきたと思います。この差はボトリングのタイミングにあるとアンジョリーノは説明してくれました。

以前のアンジョリーノは最小限度の酸化防止剤添加で済ますために、ボトリング前に、ワインが還元状態に落ち込んだ状態を見計らってボトリングを行ってたそうです。

Picoだと分かりやすいのですが、Picoは樽醗酵、樽熟成のワインです。澱が還元臭を出さない限り樽の移し替えなども行わず、静置させておきます。そしてボトリングする前に、澱引きとアッセンブラージュの意味も兼ねてステンレスのタンクへと移し変えます。そこで3-6ヶ月置いておくのですが、木樽という呼吸する容器の、ある意味酸化的な状況に慣れ親しんだワインがステンレスの密閉容器の中に入れられしばらく置いておかれることで(温度が低いことも要因・条件の一つ)、還元状態に陥るようで、その時期にボトリングを行うと、ポンプによるボトリング機械までの移動という酸化的な状況でもワインを目覚めさせることなくボトルに詰めることが出来るらしいのです。

1998年のような比較的小さなヴィンテージならまだ良いのですが、偉大なヴィンテージでこのようなボトリングを行うと、開くまでに物凄く時間がかかってしまいます。その最たる例がPico1999です。このワイン、最近になってようやく美味しくなってきましたが、ほんの1-2年前まで、色も薄いし味もミネラル由来の硬質な印象しかなかったんです。この99年のポテンシャル(将来性)に気付けちゃった僕は(2001年ごろには僕もちょっとは成長していたようです!)、他のお客さん(イタリアでは特に)には不評だったということもあり、1500本以上仕入れてしまいましたし個人的にも120本以上買っちゃいました!、とちょっと自慢でした。

ボトルに入ったこの99年を初めて飲んだ時、このワインが持つ硬さとその理由についてアンジョリーノから説明してもらい、“だったらあまり還元的な状況になる前にボトリングした方がいいんじゃない?別にそうしたからってボトルで3日しか持たないワインになるわけではないだろうから。”と僕が意見し、彼もそのように考えてたようで、次の年からステンレスに移してからは早めにボトリングするようになったようです。

話を元に戻して、

Sassaia98に関しては僕もあんまり取って置いてなく、あと2本程度。これが今素晴らしく美味しい。もっと取って置けば良かった・・・。
Recioto96は美味しいは美味しいのですが、この当時のReciotoは甘ったるく感じちゃうんですよね。実際そうなのかも知れないですし、アルコールが低く、渋味とかもないので平坦に感じてしまうのかもしれません。個人的には1999年とか2000年が好きだなぁ。そうだ、次回はReciotoについて書きますね、98年を境にそれはもう劇的に変化(進化)を遂げたその秘密についても・・・。こうご期待!

話は戻りますが、初回の輸入に購入したのが1020本で、今年で9ヴィンテージ目になります。で、暇な僕は今までにどれくらいアンジョリーノのワインを買ったのかを計算してみました。
I Masieri 1998 300本から 2004 8400本
Sassaia  1998 300本から 2005 6000本
Pico 1997 300本から 2004 1170本

いやー、本当に増えたんだなぁと実感してしまいました。今やアンジョリーノの生産量の4-5割を買っている計算になるようです。彼のワインを世界で一番、買えて飲める場所が日本だというのが僕の自慢というか大きなモティベーションの一つですね。

今まで彼から買った本数、トータルだと3月に入荷するものまでカウントした状態で、約80000本、今年で10万本に到達しそうです!がんばろーーっと。

関連記事