【新入荷】2016年7月 その2
日頃より格別のご愛顧をいただきありがとうございます。
世の中には、スペースと時間の両方に余裕を持てる(計画性がある)人か、どちらにも全く余裕を持てない人のどちらかしかいないのではないかと思う今日この頃なオータです。マイケル ジョーダンと僕の辞書には“挑戦しない”という言葉は載っていませんが、どうやら僕の辞書には“余裕”という言葉は存在しないようです…。今後もほぼ毎週入荷は続きます!!!
というわけで、新入荷のご案内いきます!
<フランク コーネリッセン>
今や約15haを超える畑でブドウ栽培をし、年間6万本近くをリリース、出すワインは即完売と、エトナを代表する造り手となった感のあるフランク コーネリッセンからは、コンタディーノ、ムンジェベル ビアンコ&ロッソの2014年ヴィンテージが届いています。コンタディーノ2014は、なんと23000本も生産されたそうで、このワインだけで弊社取扱いの多くのワイナリーよりも生産量が多いことに…色々ビックリです。2014年は1年を通して理想的な天候に恵まれ、素晴らしく均整のとれたブドウが獲れたそうで、フランクをして今までの手掛けてきた中でも最良のヴィンテージの1つとのこと。
前記通常入荷分に加え、メキシコのインポーターがバックれキャンセルしたマグマ2012年、2013年ヴィンテージのムンジェベル ロッソのノーマル(クリュをブレンドしたもの)とクリュものの3種が極少量入荷しました。
(※弊社在庫はすべて完売しております)
*CS(ChiusaSpagnolaキュウザ スパニョーラ):ソリッキアータ村にある、1930年代に接ぎ木することなく植えられた畑で、標高は620mと比較的低い立地。周りを溶岩流が固まってできた岩に囲まれた土壌のためか、強いタンニンが特徴。マグマを生み出すパーセル、バルバヴェッキも、標高こそ違えど、同じ村の同じ土壌特性の畑。
*MC(MonteCollaモンテ コッラ):エトナ山の向かいにある、モンテ コッラの南西むきの急な斜面にテラス状にある、1940年代に植えられた畑。濃密でヴォリューミーなワインができる。
*VA(VigneAlteヴィーニェ アルテ):フランクが所有する最も標高の高い3つのパーセル、タルタラーチ、バルバヴェッキ、モンテ ドルチェのブドウで造られる。どの畑のブドウ樹も接ぎ木をしていない。
<イル カヴァッリーノ>
4年前のちょうど今頃、「よほどのことがない限り取り扱う造り手の数を増やさない」と拙ブログにて宣言したのですが、この4年の間に8軒ほど造り手が増えていました(笑)。“よほどのこと”がこれほどの頻度で起きるということは取りも直さず若い意欲ある造り手がどんどん出現しているということと、本来受けるべき注目脚光を浴びきっていない造り手&生産地域がまだまだ沢山いる&あるということを意味し…。“変”、“マイナー”と呼ばれていたものが徐々に市民権を勝ち得ようとしている歴史的変革の場面を目撃できる事、そしてその一端として参加させてもらえる事はオータにとって非常に光栄な事だったりします。
というわけで、バルバレスコの造り手カシーナロッカリーニに続く“2016年度よほどのこと”シリーズ第2弾、イル カヴァッリーノをご紹介させていただきます!!
当主のサウロ マウレは1985年生まれの31歳、我らが先生ラ ビアンカーラのアンジョリーノが世に送り出した新たなお弟子さん造り手になります。牛など家畜の肥育を生業とするサウロのお父さんリーノはアンジョリーノとは旧知の仲(なんと若かりし頃一緒にジャズバンドを組んでいました)。自然環境と調和を図った農業への取り組みや人為的な関与を極限まで排しての醸造など、アンジョリーノのワイン哲学が垣間見える話を父リーノから初めて聞いた時、とても感動し、強い共感を覚えたとサウロは言います。リーノの一家が所有していたブドウ畑を譲り受けたことでワイナリーとしての活動をスタートさせます。今現在はガンベッラーラと隣接する集落、モンテベッロ ヴィチェンティーノにある畑で白ワイン用のブドウを、ダニエーレ ポルティナーリのいるコッリ ベーリチでは赤ワイン用のブドウを栽培し、2011年がファーストヴィンテージ、セラー建設の許可がなかなか下りないため、2015年まではアンジョリーノのセラーで醸造を行いました。
畑&セラーでの仕事は師匠同様に、ボルドー液以外の一切の薬剤を使用せず、そのボルドー液の使用量も減らす試みをし、添加する酸化防止剤の量も極限まで少なくする か完全無添加でボトリング。今回入ってきたのはガルガーネガ、ソーヴィニョン、ドゥレッラ、ピノグリージョで造るグランセルヴァ、厳選したガルガーネガで仕込むプリ(愛娘のプリシッラちゃんの愛称)とメルローとカベルネ ソーヴィニョンのカ ロンバルダの3種類で全て2014ヴィンテージです。雨が多く太陽に恵まれなかったという点では差はありません が、アンジョリーノやダヴィデ スピッラレと違い雹の被害を免れられたため、マシエリやクレスタン同様に濃度には欠けますが、それらのワインほどナーバスさ(雹害でブドウ樹 &ブドウが受けた肉体&精神的ストレス由来の)がなく、非常に素敵な飲み心地のあるワインとなっております。
(※プリのみ弊社在庫完売しております 2016/7/9)
<ドメーヌ デ ミロワール>
皆さんお待たせいたしました、ジュラの鏡さんからもワインが!!!今回届いたのは4種類、アントレ ドゥー ブルー2013(サヴァニャン)、ヤ ナーイ2013(プールサール)、ケ セラ セ ラ2013(トゥルソー)とベルソー、ミズイロ、ソノリテ ドゥ ヴァンに続く第4のシャルドネ、モン リズム ソン リズム2013になります。
(※弊社在庫はすべて完売しております)
このモン リズム ソン リズムという名前の由来をご説明するためには2011年ヴィンテージの話をしなければいけません。鏡氏にとって初ヴィンテージである2011年、3haの畑自体は1か所にまとまった状態で所有しているのですが、場所によって微妙に変化する土壌とそこで獲れるブドウの特性を理解するためにシャルドネの植わっている畑を上下左右に4分割し、別々に醸造することにします。斜面下から見て右側の区画で獲れたものがベルソーとミズイロとなり(恐らく2011年を最後にベルソーはなくなり、ミズイロに合併吸収されることに)、左側で獲れたブドウで仕込んだものが残り2つのワインということになります。で、モン リズム ソン リズムの2011ですが、収穫から4年以上が経った今現在もステンレスタンクの中で微細な醗酵を続けておりまして、未だボトリングできない状態なのです…。若干量のSO2を添加して酵母の動きを抑制してボトリングするですとか、樽に移し替えてより好気的な環境で酵母が活発に動いてあげる環境を整える(とはいえ、移し替えという作業は常に酸化のリスクも付きまといますが…)とか、ワイナリーを始めたばかりですから少しでも早い現金回収を実現するために鏡氏が主体的に関われることもあったと思うのですが、自分の都合、自分のリズム(フランス語でモン リズム)にワインのリズム(彼、ないし彼女のリズムをフランスで言うと、ソン リズム)を無理矢理合わさせては、何のためのナチュラルワインなのか?と思うに至り、そのワインに関しては行く所まで行かせてあげようと腹をくくることにしました。そんな鏡氏の矜持みたいなものが反映した言葉を、そのままその区画で獲れたシャルドネで醸すワインの名前とすることにしました。
【新入荷】2022年4月その3(Massa Vecchia,Domeine des Miroirs)と鏡氏から皆さんへ 【新入荷】2021年3月その2 (Daniele Piccinin, Bressan, Massa Vecchia, Aia Vecchia, Lucie Colombain, Domaine des Miroirs) 【新入荷】2020年2月その2(Camillo Donati、La Biancara、Domaine des Miroirs) 【新入荷】2019年3月 その2(L’Acino、Valter Mlecnik、Domaine des Miroirs) 【新入荷】2018年1月 その1 (Casa dei Tajarin、Domeine des Miroirs、Ezio Cerruti)