【新入荷】2023年2月その2(Cantina Giardino)
瞬間瞬間があまりにも濃すぎて、1週間前にどこで何をしていたのかを思い出すのにも苦労している昨今のオータ・・・。初めてヴィナイオッティマーナを開催した11年前にも思ったことなのですが、“お客さんとそのお客さんを迎える側の人”ですとか、“造り手と飲み手”など、互いの立場に関係なくリスペクトし合い、感謝し合えている空間には、温かな空気感が生まれ、その空気感が持つ心地良さと言ったら・・・。
喜怒哀楽も熱なら、愛も敬意も優しさも思いやりも熱を伴った時に生まれるもの。食べ物は我々に物理的なカロリー(熱量)をもたらすわけですが、愛、敬意、優しさなどは、ヒトがヒトらしく生きていく上で必要不可欠な心のカロリーなのだと思うに至り・・・。今までも十分熱苦しいつもりではいましたが、より多くの人たちと熱交換できるよう、もっともっと熱くありたいと改めて心に誓ったオータなのでした・・・。
と、オチが締まらない挨拶文になってしまいましたが、相も変わらず紹介しなければいけないワインが沢山!!!というわけで、新入荷案内行きます!
まずはカンジャルことカンティーナ ジャルディーノ!新商品(!)含む15アイテムが届いています。
ただでさえ種類の多いカンジャル、NA・TU・RE(ナ・トゥ・レ)シリーズが出たことで、かなりややこしくなったので、改めてシリーズごとに紹介させていただきますね。
●ヴィーノ ビアンコ&ロザート&ロッソ(蛇ラベル):ボトルに蛇が絡まった絵が描かれているラベルの、全生産量をマグナムボトルにボトリングする、カンジャルの中で最もカジュアルな価格帯のもの。後述のナ・トゥ・レ シリーズと使用するブドウは一緒なのですが、蛇ラベルのワインは栗樽で熟成させています。2021ヴィンテージのビアンコのセパージュですが、ファランギーナ50%、コーダ ディ ヴォルペ40%、グレーコ10%となります。
●ナ・トゥ・レ シリーズ:醸しの期間などは蛇ラベルと一緒なのですが、ナ・トゥ・レ シリーズの醗酵&熟成には、セメントタンクが使用されています。
●ヴィーノ ビアンコ&ロザート&ロッソ アンフォラ:砂岩が細かくなったものを使用した、土器というよりは磁器のような質感のアンフォラで醗酵&熟成を施したワイン。
●FXFシリーズ:テヌータ ナルドーネというワイナリーを経営していた兄が早逝、兄の遺志を継ぐことにした弟のニコラ。ニコラは、もともとワインに全く関係のない仕事をしていたのですが、兄が生前に採用していた現代的な醸造方法に対して早々に疑問を持ち、ナチュラルな手法を模索し始めます。そんなニコラが造った実験的ワインをカンジャルの2人がたまたま飲んだことで交流が始まり、カンジャルのアントニオはニコラに数々のアドバイスをするように・・・。カンジャルとしては、同じ志を持つ仲間が増えることは光栄以外の何物でもなく、協力を惜しまかったわけですが、その一環として生まれたのがこのFXFシリーズ。出自が全く一緒のブドウを各々が醸し、それを半量ずつ交換(?)、それを自身が醸したものにブレンドしてボトリング、各々が各々の販路で流通させるというもの。ナチュラルワインの世界ではそれなりの認知度があるカンジャルとコラボすることで、ナルドーネの認知度&注目度が上がることに主眼を置いたワインです。
今回は2種類のFXFが届いております!FXF3は、2021ヴィンテージのファランギーナ50%、フィアーノ50%を使用、カンジャルは4日間の醸し醗酵の後にプレスし、グラスファイバー製のタンクで熟成、ナルドーネは10日間の醸し醗酵を行い、ステンレスタンクで熟成させました。
に対して、FXF4はナルドーネの畑のメルロー、カベルネ、シラーを使用した、2021ヴィンテージの赤になります。これらのブドウは、アリアーニコのタンニンを和らげる目的でニコラの兄が植えたものだったのですが、土地の伝統文化にない品種を育て続ける意味ってあまりなくない?というアントニオの意見に従い、2021年の収穫を最後に樹を抜いてしまったそう。
メルロー&カベルネの醸造はニコラが、シラーの醸造はカンジャルが担当しました。9月上旬に収穫したメルローは、マセラシオンカルボニックで醸造、9月の下旬に収穫したカベルネは4日間と短めの醸しにとどめ、プレス後、残りの醗酵を樽で行い、ステンレスタンクで熟成。シラーの醸造はカンジャルが担当、9月20日ごろに収穫したブドウに10日ほどの醸し醗酵を施し、プレス後はステンレスタンクで熟成。2022年の春の終わりにニコラが仕込んだワインをカンジャルへと運び、全てのワインをブレンドしボトリング。
●フラ&パスキ&ガイア&トゥトゥ&タララ&アダム&ヴォルペ ローザ&レフォーレ&ドロゴーネ&ヌーデはどれも単一品種のワインで、仮に同じブドウ品種であっても樹齢やブドウの生産地域が大きく異なる場合は別のワインとしてリリースされます(例:タララとアダムなど・・・)
●ソフィア&クラウン エノローグ:蜜ろうで封をしたアンフォラで、半年~1年の醸し醗酵&初期熟成を施したワイン。
●ビアンコ キャンツァーノ:キャンツァーノと彼らが呼ぶ区画のコーダ ディ ヴォルペとグレーコで造る、いわゆるクリュ物のワイン。
●フリッザンテの白&ロゼ&赤:完全発酵させたワインに冷凍保存しておいたモストを添加、そのモストの持つ糖分を利用してナチュラルな瓶内二 次醗酵を促したワイン。残念ながら、絶賛販売中のロゼ2020は、ほぼ全く発泡しておりません!そして今回入荷したビアンコ フリッザンテ2021ですが、グレーコ50%にファランギーナ50%を使用し、4日間の醸し醗酵を行なったそうです。
●SIWI(シウィ):カンジャルが所有する高樹齢の区画の畑には、リンゴやナシなどブドウ以外の果樹も植わっています。リンゴも全部食べ切れないし、ちょっとシードルでも造ってみようかという事になり、近所でシードルを造っている人からリンゴ用の圧搾機を借りてきて絞ってみたところ、思ったほどの量がない・・・。セラーを見渡すと、その日絞ったばかりのコーダ ディ ヴォルペ(グルグル2020用の・・・)のモストがあったので、それをリンゴに足して一緒に2日ほど醗酵させた後に圧搾し熟成、ボトリング直前に冷凍保存しておいたグレーコのモストを添加して瓶内二次醗酵を促したのが、SIWI2020。Sidro(シードル)のSiと、Wine(ワイン)のWiでSIWI・・・。
2021年ヴィンテージは、少々レシピを変えます。同量のファランギーナとリンゴを潰して2日間の醸し醗酵を行なった後に圧搾、絞った液体にマルメロ(西洋カリン)を入れて2か月ほど浸漬&醗酵、そこに冷凍保存していたグレーコのモストを加えてボトリングし、瓶内2次醗酵させたとの事・・・。
●BISIWI(ビシウィ):すでに壮大なまでにややこしい工程なわけですが、これで終わらないところがカンジャル、またしても新しいプロダクトを造ってしまいました・・・。その名をBISIWIというのですが、BIはBirra(ビール)のBi!!!!!!近所のブリューワリーが仕込んだへレス(ラガーの一種?)に、シウィに使用したファランギーナとリンゴの搾りかすを投入、使い古しのバリックで5か月間浸漬&醗酵させた後に冷凍保存しておいたモストを添加しボトリングしたビールだそう・・・。ごく少量の生産量だったのですが、日本にはちゃんと分けてくれましたぁ!
*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。
【新入荷】2022年8月その1(Cantina Giardino,Possa,L’Acino,Longariva,Pacina,La Calabretta,De Fermo,Francesco Brezza) 【新入荷】2022年6月その1(Davide Spillare,Maison Maurice Cretaz,Le Boncie,De Fermo,Nicolini,La Calabretta,Stefano Legnani,Stefano Berti,Cantina Giardino,De Bartoli,La Visciola) 【新入荷】2022年5月その1(Casa Coste Piane,Fonterenza,Radikon,Gravner,Il Cavallino,Ezio Cerruti,Nicolini,Bressan,Cantina Giardino,Le Boncie,Arianna Occhipinti,La Calabretta,De Fermo,Lasserra) 【新入荷】2022年3月その1(A Maccia,Alberto Anguissola,Borgatta,Casa Coste Piane,Il Colle,Cantina Giardino,De bartoli) 【新入荷】2021年12月その1(La Castellada,Cantina Giardino,Cascina Roccalini,La Biancara,La Visciola,Nicolini)