【新入荷】2018年9月 その2(Pacina、Accomasso)
ヴィナイオータが取り扱う造り手たちは、とても仲睦まじい家族ばかり(1軒を除いて…)なのですが、パーチナ ファミリーのキラキラ家族愛と言ったら、眩しすぎて“純”からはまあまあな距離を置くオータ的には直視するのも大変なくらいです。そんなパーチナから、欠品していたチェッレティーナ2015とパーチナ2012が再入荷、そしていくつかのワインがヴィンテージ変更となります。改めまして全ラインナップをご紹介しますね。
チェッレティーナ2015:オータの後押し(?)で生まれた白。トレッビアーノ&マルヴァジーアを約1週間醸し醗酵、一部アンフォラ、残りを木樽で熟成。600本入荷。
ラ ローザ2015:除梗&プレスから数時間後の、醗酵直前のサンジョヴェーゼから一部のモストを抜き、それを木樽で醗酵&熟成させたワイン。リリース当初は目立っていた揮発酸もかなり落ち着きました!残り150本!
イル セコンド2015:樹齢の若い区画のサンジョヴェーゼで造られるワイン、セメントタンクで醗酵&熟成。1800本入荷。
ラ マレーナ2014:2013が残り40本ほどなので、2014もリリースすることにしました!シラー単体からチリエジョーロをブレンドすることにより格段に飲み心地の増したラ マレーナですが、2013と2014ではキャラクターが全く異なります。全ての要素が濃く強く、“咀嚼”できそうな雰囲気の2013に対して、日照に恵まれなかった2014は非常に可愛らしい香りなのですが、飲むと「やっぱりマレーナだった」という渋さが(笑)。やや着痩せするタイプなのかと。もう既に楽しめる2014ともうしばらく置いたら化けること間違いなしな2013、是非両方ともお試しください!
パーチナ2012:官能検査でいちゃもんつけられて以降キャンティを名乗らず、ワイナリー名がワインの名前となった、文字通りパーチナを代表するワイン。この価格帯では比肩するものを見つけるのが難しいワインかと。1800本再入荷していますが、それほど長持ちはしないと思われます。売り切れ次第、2013(こちらも最高!)をリリースします!
ヴィッラ パーチナ2013:ステーファノは、木樽での熟成を“サンジョヴェーゼの荒々しいタンニンを落ち着かせてあげるための酸化的熟成を行うための環境”と考えています。とあるヴィンテージのとある区画のワインが、木樽に入れる前に調和を取れたものに仕上がった際に、酸化防止剤も添加することなくセメントタンクから直接ボトリングされるのがこのワイン。入荷当初は若干気難しいところもありましたが、現在はとてもステキな感じです。残り96本!終わり次第2015年をリリースします!!
パクナ ロッソ2011:樹上で(勝手に)干しぶどう化してしまったブドウで仕込んだ、アルコール度数17%弱のモンスターワイン。濃いのに飲み進む、危険なワインです。残り156本です!
ラ ソルプレーザ2008:いわゆるヴィンサントなのですが、2003年と2006年以降の全てのヴィンテージのワインは(ヴィンサントと呼べるだけの)規定アルコール度数に達することができず、軒並み10%程度の度数しかありません。そのため、サプライズ(驚き)を意味するソルプレーザという名前でリリースされることに。高アルコール化しない原因はまだ明らかになっていないのですが、夏場に昼夜の寒暖差のない熱帯夜が続く年が多く、何十年もの間使い続けてきた“ヴィンサントの母”(ヴィンサント樽の下部に溜まる澱なのですが、新しいヴィンサントを仕込む時にもスターターとしてモストと一緒に樽に入れます)の中にいるはずの、高濃度(高い糖分)&高アルコール度数下でも醗酵を続ける事ができる頑強な酵母が死滅してしまったのかも?との事。これはこれで美味しいのですが、1998ヴィンテージのようなヴェッキオ サンペーリを髣髴とさせるようなワインにも出逢いたいなぁ…。2007年が終売したので、2008をリリースします。
オイルもファッロもひよこ豆もよろしくお願いします!!
取引している僕自身も、「もう2度と入荷しないのでは?」と半ば諦めていたアッコマッソのワインが届きました(感涙)!去年か一昨年にお姉さんを亡くしたのですが、晩年は彼女の介護に追われ、ボトリングしたほとんどのワインを直接訪問してきた個人客やイタリア国内のレストラン&酒屋さんに売ってしまっていたため、僕達インポーターにワインが回ってこなくなっていました。(個人客なら、ラベルが貼れている分だけを売ることができ、そうやって即売れれば新たにラベルを貼ったボトルを置くスペースもできる…。そして収入的にも美味しい(笑)という事情もあったとオータは推察しております)
2009年ヴィンテージは、そんな状況の中で日本に届くことが叶わなかったのですが、2010年をリリースする際には僕のことを思い出してくれたようです(笑)。現地で試飲させてもらったのですが、美味しかったぁぁぁぁぁ。1997とか1999あたりの彼のワインを髣髴とさせる、熱を帯びたワインという印象を持ったと記憶しています。
ファックスもパソコンもないため、各種書類の入手方法も物凄い特殊なんです。その方法はと言いますと…、
インヴォイス(請求書):運送会社から、とあるタイミングで各コンテナーの情報が流れてくるのですが、その書類の中に(そのコンテナーに載っているワインの)造り手のインヴォイスも添付されています。アッコマッソの場合はそこで初めて入手し、価格を目の当たりにすることに。今回分から価格が約2倍になっていてビックリ(笑)。とはいえ、ちゃんと僕が支払うと信じて出荷してくれるだけでもありがたいなぁと。
分析表:分析機関から直接メールで(笑)。このメールが届いたら、ワインの出荷準備も整ったという暗黙のサインにもなっています(笑)。
文:太田久人
197 204 nuovo18.09.11