【新入荷】2021年3月その1 (La Biancara, Luigi Tecce, Mlecnik, Gravner, Cantina Giardino, Nicolini)
2月中に通関が切れてしまいそうなコンテナーがなんと6つもあり、資金繰り的に戦々恐々としているオータです。なにしろ各造り手へのオーダーは適当(常に多め…)ですし、各コンテナーの内容や出港のタイミングなどは、フォワーダーに完全に一任している(もちろん最終的なOKを出すのは僕なのですが…)ため、こういった事も起こり得るわけで…。とはいえ、どれも見逃し難き入荷であることは本メルマガと次回メルマガをご覧いただければ、皆さんにもご納得頂けるかと!
それでは3月の新入荷案内行きます!
本当に一瞬で2880本がなくなってしまったラ ビアンカーラのマシエリ2019年ですが、最終ボトリング分の酸化防止剤添加Ver.の第1便、4200本届いています。さすがに今回は瞬殺という事はないと思います…。4~5月頃に最終在庫の3600本&マグナム600本が入荷予定です。
そして長男フランチェスコのアイデアから生まれた微発泡ガルガーネガ、ガルガンゴ2019年は、最終在庫の1200本が入荷です。4~5月にマグナムが入荷しますので、こちらもお楽しみに!
ここ2年ほど、アンジョリーノからマシエリとサッサイアの引き取りを急かされることが増え、そちらに完全に気を取られていたのか、約1年もの間オータの頭の中からその存在がすっかり抜け落ちていたピーコ2018年も無事届きました!ピーコとしては、過去最多の3600本が入荷です! 一部新樽が導入された(もちろん大樽ではありますが…)のか、アンジョリーノのワインには珍しく樽香チックな香りから始まりますが、抜栓後30分ほどで気にならなくなり、本来のブドウ&テロワール由来の香りが支配的になってきます。大量入荷ではありますが、2~3カ月程度で終売するとオータは踏んでおります…。お買い逃しなきよう!
タウラージの造り手の中でも唯我独尊的雰囲気を醸し出している造り手ルイージ テッチェからは、廃棄を検討していたけどオータがボトリングすることを説得し生を得たワイン、オルフェオ2017年が3000本ほど再入荷です!!
本来でしたら、2つのタウラージ(ポリフェーモ以外にタウラージがもう1つあるんです! ポリフェーモ2012年が終売次第、リリースする予定ですのでお楽しみに!)とサティリコンとなるはずだったワインですし、2017年という酷暑の年のワインという事もあり、テンションにも濃度にも事欠かないワインではあるのですが、醸造中に発生してしまった少量の揮発酸とボトリング後に2次醗酵が起こったことで生成された炭酸のおかげで、アルコール度数16%(ボトリング時15.5%でしたが、あれだけ発泡していますので、それくらいはあるかと…)とは思えない飲み心地を持ったワインとなっています。
前回入荷時にも、コルクが盛り上がっているボトルなども数多く、販売面では不利な点も多々あったにもかかわらず、えげつないリピート買いを各所でいただき、弊社的にも早々に初回入荷分が完売。オータも造り手も当のワインも、ホッと胸をなでおろしております。今回入荷分に関しても、港での検品時の写真を確認したのですが、すでに何本かはコルクが完全に抜けて出てしまったようで、箱に赤いシミが…(笑)。ルイージに確認したところ、現地にはまだ2万本以上(!!!)があるとの事…。弊社としても、今後は仕入れのボリュームを上げていきたいと思います。皆さんの清き1ケースをお待ちしております!!
スロヴェニアのヴァルテル ムレチニックからは、2015年ヴィンテージの白が3種類入荷です! 届きたてを早速試飲したのですが、クリーン&エレガントで、ストレスを一切感じることのない軽やかな飲み心地があって、無茶苦茶美味しいいいい! 試飲していた時にはシンプルに“美味しい”としか思っていなかったのですが、本文を書き進めるにあたり、あの異様なまでの軽い飲み心地に関して改めて考えてみたところ、0.5秒後くらいに最大の要因とおぼしきことを思い出しました(笑)。何年前の話だか全く記憶にないのですが、ヴァルテルがこんなことを言っていました。
「ヒサト、パオロ(ヴォドピーヴェッツ)のワインって、あんなに長期間皮ごと醸しているのに、酸化のニュアンスや硬いタンニンとは無縁、あくまでもピュアで、甘露な水のような軽い飲み心地があるでしょ? あの飲み心地の源が何なのかってパオロに聞いたら、彼なんて答えたと思う? いつかヴァルテルにも分かる日が来るよ… だって(笑)! その後色々考えて、もしかしたら僕が白ワインを絞るのに使っている空気圧式のプレス機に問題があるじゃないかって思い始めたんだ。空気圧式のプレス機の場合、(ヴァルテルの生産量とプレス機のサイズ感の兼ね合いもあり、)固体(果皮、種、果肉)だけでなく液体(モスト/ワイン)も全てプレス機に送り込まなければ、正常に作動させることができなかった。これが意味することは、全ての液体が、醗酵槽からプレス機、プレス機から樽へと2回ポンプを通るということで、それが微細な酸化を助長させてしまうのでは…? 逆に伝統的な垂直式のバスケットプレスを使う場合、大半の液体は醗酵槽の下部に付いているバルブを開ければダイレクトに樽へと送りこめ(結果、ポンプの使用も1回のみで済み…)、総量の2割程度をプレス機で絞り出せばいいわけで…。試してみたら、そりゃもう劇的な違いがあってね…。だから、2015年ヴィンテージの収穫が始まる前に空気圧式のは売っちゃって、この年から全てバスケットプレスで絞ったんだよ。空気圧式のプレス機は、いわゆる白ワインを造るためのモストを抽出するのには有用かもしれないけど、皮ごと醸すタイプの 白には伝統的なプレス機のほうが合っているって、ヨスコ(グラヴネル)やパオロは僕よりも遥か昔に気が付いていたのだろうね…。」
アナとソーヴィニオナスは、今飲んでもバッチリ! ですし、置いておいてももちろんOK!!入荷量もそれぞれ270本&390本と少ないこともあり、瞬殺は避けられないと思われます。に対してレブーラは、今飲んでも十分に美味しいですが、他の2ワインに比べるとタンニンも充実しているので、寝かせても楽しいかも…。ですが、レブーラだけは再入荷の予定がありますので、今回入荷分は今すぐガンガン飲んでいただいた方がヴィナイオータ的には助かります(笑)。入荷から半年以上が経ったシャルドネ2014年の美味しさも大変なことになっておりますので、こちらも是非!
グラヴネルのビアンコ ブレグ2011年が一瞬で売り切れてしまったので、ビアンコ ブレグの最後のヴィンテージ、2012年をリリースします。このワインに使用されていたソーヴィニョン、ピノ グリージョ、シャルドネ、リースリングは、収穫直後に引き抜かれてしまったため、2013年以降のグラヴネルが栽培する白ブドウ品種はリボッラだけという事に…。インポーター的にはハードルが上がりますが、ヨスコ自身の言動と行動により強い一貫性を持たせるための決断だったのだと思いますので、しっかりとリボッラを紹介していきたいと思います!
話をビアンコ ブレグに戻します。2011年は、アルコール度数が16.4%もあるモンスターワインだと紹介しましたが、2012年も16.2%ありました(笑)。最後のヴィンテージだという事や、生産量がとても少ない事が理由なのか、恐ろしい蔵出し価格でした…。信じていただきたいのですが、この価格でもヴィナイオータ的には利益を圧縮しております…。90本のみの入荷となります。今度彼らを訪問した際には、消費者を代表して文句言ってきます(笑)!!!
カンティーナ ジャルディーノのレ フォーレ2016年が終売しましたので、2017年をリリースします。雨の多かった2016年に対して、2017年は酷暑だったわけですが、レ フォーレの2016年と2017年のアルコール度数の差はなんと2.5%以上…。肉々しいアリアニコをご賞味くださいませ!
現行ヴィンテージを売り切るのに6年近くかかってしまい、その結果6ヴィンテージものワインが販売待ちというニコリーニのレフォスコですが、2013年が終わったので2014年をリリースします! その鋭い酸が災いしてか、ニコリーニ的にも一番売れ行きの遅いワインがレフォスコとの事…。ハムサラミ全般、ゼラチン質がたっぷりの豚肉料理などとは抜群の相性を見せる(気がする)レフォスコという品種ですが、全世界的にも食事がライト化していく中で、個性的過ぎる酸味が敬遠されるのでしょうか…。オータ的には、少々野性味のあるお魚を炭や薪などでバリリと焼いて、オイルをかけただけのものとかとも楽しい気がしております(レモンいらず!)。騙されたと思って一度お試しください!!
ニコリーニのワインですが、他のワインに関してもヴィンテージの重なり具合がハンパないことになってきておりまして、これはもはやヴィナイオータ的緊急事態宣言を出したほうが良いのでは思うほど…。是非ともよろしくお願いします!
*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。
文:太田久人
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