toggle
2023-05-25

ヴィナイオッティマーナ2022【造り手セミナー】 ナタリーノ デル プレーテ

①セミナー動画 (質問コーナー|01:57~)

ヴィナイオッティマーナ2022 P8 DAY2に行われたセミナーの様子です。今回来日したのはナタリーノ デル プレーテより、アンジェラとアントニオです。
彼らは南イタリア、プーリア州の南端レッチェの北、サン ドナチでワインを造っています。

②造り手紹介 (00:37~)

ナタリーノ デル プレーテの造り手紹介、詳しくはこちらから。

③造り手への質問と回答

Q1.手詰めでボトリングをおこなうことはとても大変な仕事だと思いますが、今も継続されているのでしょうか。またその理由を教えていただきたいです。(01:58~)

A1. 1994年からボトリングを始めました。その後、2020年にミーナが参画するまでは父親のナタリーノが実際に手詰めしていました。
しかし、2021年頃から畑の面積を増やしたことで、ボトリングの本数見込みが4万本ほどになったため、中古のボトリングマシンを導入することとしました。
ただ、ボトリングマシンを導入したとはいえ、ボトリングの作業に関しては引き続きミーナとナタリーノだけで行っています。

Q2.1994年に有機農業の認証を取得したのはプーリアで初めてのことだったかと思いますが、周囲からの反応はどういったものだったのでしょうか。(4:55~)

A2. 1994年に有機の認証を取得しましたが、ナタリーノはそれまでにも一切化学肥料や農薬を畑に入れたことはありませんでした。このプーリアにおいてこのような形で長らく仕事をしていることは非常に珍しい為、ナタリーノは周囲にクレイジーだと思われていたことでしょう。
それは除草剤を使用しないことで雑草が伸び、周囲にその雑草の種が飛ぶこと等を危惧したものでした。

イタリア北部の有名なワイン産地やドイツでは有機認証に対して比較的早く注意を払うようになり、認証があることでより信用度が増すことがありましたが、プーリアではその考えが浸透するのに時間がかかりました。
プーリアでは大量生産型のワインが生産される土地として有名な為、ナタリーノがやってきたような低収量で凝縮した葡萄を用いてワインを造る考え方が周囲には異様に見えたのだと思います。

しかし、最近は自分たちの畑に隣接しているご近所さんが全員除草剤等を使用しない農業を採用するようになり、少しづつプーリアの中でも変化が起きているように思います。

④まとめ

今でこそ周囲の理解を得ているものの、自分の行っている仕事に対して理解を得られないことの苦しみは想像に難くありません。その逆風の中を突き進み、ブレずに葡萄、ワインを造り続けるナタリーノの姿がミーナの話から浮かびました。(担当:水野)

関連記事