【新入荷】2016年10月 その2
トリンケーロに続き、ご近所のもう一人のエツィオからもワインが届いています!!
自身の生まれ育った地域の土着品種である、モスカートの可能性をとことん追求する男、エツィオ チェッルーティは本当にチャーミングで、素晴らしいバランス感覚の持ち主。チェッルーティを代表するワインである天日干しモスカートで造るパッシート、ソルの生産量は年6000本程度(375ml)。6ヘクタールの畑(99%モスカート!)を持っていますので、造ろうと思えばもっと造れるのですが当の本人は、
「畑、そしてブドウは十分にあるし、セラーのスペースを考えたって、ソルだけで1万本くらいは造ろうと思えば全然造れるよ。でもさ、ソルっていうワインに対して市場に約2倍の需要をいきなり期待するっていうのはちょっと無謀な気がするんだよ。おかげさまで今造っているくらいの本数なら、リリースしてから1年以内に売れていくけどね。いざ1万本造ってみたとして、数千本が売れ残ったらどうすりゃいいんだよ?あっちこっちのサロンに顔を出しまくる??畑から販売までのすべての仕事を俺一人でこなしているっていうのにかい???そもそも俺の造り手としての使命って美味いワインを造るってことなわけで、そのためにやるべき事は全て畑とセラーにあるはずだよな?販売っていうパートに極端に注力しなきゃいけないようになったら、ホント本末転倒だと思うんだ。」
以前は、ソルのためのブドウ以外は全て協同組合に二束三文で売ってしまっていたのですが、彼自身の欲求&周り(ジュゼッペ リナルディや僕など…)からのお勧めもあり、数年前から一部のブドウを売らずに辛口のモスカート、その名もFol(フォル、ピエモンテの言葉で変人奇人を意味し、モスカート ダスティ用のモスカートの一大産地で辛口のワインを造ってしまっている自分自身を揶揄した名前になっています)を造り始めます。毎年収穫前の時期になると、
「チャオ、ヒサト!今年は日本用に何本くらいのフォルを仕込もうか?」と聞いてくるので、希望の本数を書くと、なぜだか毎回勝手に下方修正が入ります(笑)。とはいえ、徐々に確信が持ててきたエツィオ、確実に仕込む量を増やしています。で、今回入ってきたワインですが、フォルが3種類!ブドウをプレスした段階とボトリングの際に酸化防止剤を若干添加したノーマルタイプ、プレスからボトリングまでのあらゆる過程で酸化防止剤を使用していない無添加Ver.、そして醗酵が完全に終わったノーマルのフォルに醗酵中のソルのモストを加えてボトリングし2次醗酵を促したワイン、Ri-Fol(リ-フォル、riはイタリア語で“再び”を意味し、2次醗酵を指しています)がそれぞれ入荷しています。どれも生産量の半分くらいにあたる量が届いているのではないでしょうか。それぞれにちゃんとキャラが立っていて最高です!!
前回彼のセラーを訪ねた時でしょうか、彼が周りの人たちにこんなことを言っていました。
「味見どころかまだ仕込んでさえいないフォルを、こいつ(僕)がアホみたいな本数をリクエストしてくれることの真意は俺なりにちゃ~~~んと理解しているつもりさ。オータさんは、俺にブドウを一房たりとも売ることなく、全部自分で仕込めって暗に言ってんだよ!!どんだけ俺のこと働かすつもりだっつうの(笑)!とはいえ、一人のワインの造り手として、経済的なものにとどまらず精神的な充足感、幸福感を考えた時、こいつの考えている事はあまりにも正しいし、実際そこに辿り着けたらいいなとも思う。ここまで俺たちの立場からモノを考えてくれる売り手がいるか??俺はオータさんには絶対足を向けて寝ないし、仮に他の日本のインポーターが量もヒサトより買うし、高い金を払うとオファーしてきたとしても、そんな話一切興味もないね。逆にヒサトが理由は何であれ俺のワインを買わなくなったとしても、友達関係が維持できていて、俺のことを訪ねに来てくれたらそれでいいとも思ってるよ。ま、そんな奇特なインポーターもいないだろうし、俺がちゃんと仕事をしている限りこいつは買い続けてくれると思うけど(笑)。なわけで、(ヒサトが他の誰よりも、)俺に限らずたくさんの造り手から圧倒的なプライオリティを獲得しているっていうのは当然のことなんだよ。」
こういう言葉がオータの退路を断つんです…有難いやらプレッシャーがかかるやら…。
皆さん、ソル06&09も絶賛販売中です。香りも味わいも堅かった06もようやくほぐれてきた気がします。残り僅かですのでお買い逃しなきよう!09は甘いのに軽い!こちらも是非!!
来年には僕がエツィオに話をしたとあるエピソードから生まれた、日本独占販売のワインも入ってきます…こちらもお楽しみに!!!
双子ちゃんことモンタルチーノのカンピ ディ フォンテレンツァからは白、ビアンコスピーノの2014が入荷です。彼女たちがモンタルチーノの南にあるアミアータ山の麓に借りている高樹齢のトレッビアーノ&マルヴァジーアの植わる区画(ヴィーニャ マッタと呼ばれています)のブドウが、悪天候の影響もありほとんど収穫できなかったため、友人のキャンティにあるとある造り手から分けてもらったトレッビアーノを主体(95%)に、ヴィーニャ マッタのブドウを混醸したワインになります。樽での熟成期間も1年長くとり、ワインとしてもより深みのあるものになりました。彼女たちの醸造家としての成長ぶりがうかがえるワインだと思います。
カベルネソーヴィニョンで造るワイン、ルーポの2011年も届いています!2012年に全てのカベルネの樹にサンジョヴェーゼを接ぎ木してしまったため、2011年が最後のヴィンテージとなります。2011という年の力も借りて素晴らしいワインに仕上がったという事もあり、全量をマグナムにボトリング、ビックリな価格でリリースされたワインになります。普段通りに値付けしたとしたら、とんでもない売価になることが判明しましたので、こちらのワインに関しては“ほぼ”ではなく、“完全赤字”な価格にしてみました!60本のみの入荷です。
残したブドウの凝縮度を上げるためにグリーンハーベスト(間引き)をしたブドウで造るさっぱりロゼワイン、ローザ2014がもう少々、ワインとしての尊大さよりもイージーさや果実味をフィーチャーした赤ワイン、ペッティロッソは2013ももうちょっと、濃いのにちゃんと飲み心地もあるロッソ ディ モンタルチーノは2011があとこれまたもう少々、そしてモンタルチーノと言えばやはりブルネッロ、こちらは08が240本ほど残っていたりします…。この子たちが出ないと、次ヴィンテージが紹介できな~~~~い!!年を追うごとに確実に進化していると思うのですが、その進化ぶりを皆さんに見ていただけないのが非常に口惜しいっ!というわけですので、是非とも旧ヴィンテージの一掃にご協力くださいませ!!
ヴィナイオータの泡と言えば…カミッロと両翼を形成するカーサ コステ ピアーネからは2015年ヴィンテージのプロセッコが到着しました!収量的にもブドウの品質的にも非常に厳しい年だった2014年と比べると、2015年は収量こそ多くなかったものの、とても美しいブドウが獲れたそうです。お味は言わずもがなです!ノーマルプロセッコ、リースリングが少々ブレンドされたブリケットがぞれぞれ入荷しております。瞬殺必至です!!
【新入荷】2022年12月その1(Mlecnik,Vodopivec,Trinchero,Casa Coste Piane,Borgatta) 【新入荷】2022年5月その1(Casa Coste Piane,Fonterenza,Radikon,Gravner,Il Cavallino,Ezio Cerruti,Nicolini,Bressan,Cantina Giardino,Le Boncie,Arianna Occhipinti,La Calabretta,De Fermo,Lasserra) 【新入荷】2022年3月その1(A Maccia,Alberto Anguissola,Borgatta,Casa Coste Piane,Il Colle,Cantina Giardino,De bartoli) 【新入荷】2020年7月その3(Casa Coste Piane、Daniele Portinari、Sanguineto、Trinchero、A Maccia、Stefano Berti) 【新入荷】2019年7月 その4(La Biancara、Casa Coste Piane、Francesco Brezza、Cantina Giardino、A Maccia、Nicolini)