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2021-12-24

【新入荷】2021年11月その2(La Castellada,Cantina Giardino,Santa Maria)

皆さんお待ちかね、カーゼ コリーニからワインが届きましたっ!

まずは新ワインから!公式な形ではカーゼ コリーニ史上初となる白ワイン、チャボ デル モレート2019年!!!実験的な小規模な醸造を繰り返していく中で、ピエモンテの土着白品種で最も表現力があるものはモスカートだという結論に至り、ワイナリーからそう遠くない場所に、高樹齢のモスカートの区画を見つけます。畑はなかなかに急な斜面にあり、畑上部には畑を開墾した際に出てきた石で造った手入れの行き届いたチャボ(ピエモンテではよく見かける、畑に隣接ないし畑の中にある、農具をしまったり、雨をしのいだりするために使われていた小屋)があるそうで、畑上部からのパノラマはまさに絶景との事。その畑で獲れたモスカートを使って、2019年から醸造を開始します。

初年度という事もありいろいろな醸造方法を試したそうで、結局彼らが納得した仕込みのものだけをボトリングすることにしたのですが、なぜだか全てマグナムに…。そして日本に届いたのは48本って…。一体どうやって売ればよいのでしょう???とはいえ、隠しておいたり、隠密裏に売るわけにもいかないので、大半のお客様からのリクエストに応えられないのが分かっていても敢えてメルマガで紹介することにしました。売りに出しておいてこんなこと書くのもなんですが、まだ揮発酸の主張が強いので、2~3年待つことをお勧めいたします…。来春入荷予定の2020年ヴィンテージは、もう少しまとまった本数(ちゃんと750mlビンにボトリングしたそうです!)が入ってくるはずです!

オータの説得(ごり押し?)から生まれたプレスワイン、ヴィナイオータの2019年が1200本と、バルベーラが中心ではあるのですがウルトラマイナーなピエモンテの土着品種も数多く植わるロレンツォのラボ的区画、ブリッコ2017年が120本届いております。どちらも未試飲なのでノーコメントということで(笑)。彼らが造るワインの中で最もエレガントなワインなはずのアキッレ2017年があれだけ濃厚&濃密だったことを鑑みると、ブリッコ2017年にはとんでもないテンション&集中力があることは間違いないのかと!

そして、アキッレ2017年バルラ2016年がそれぞれ240本ずつ再入荷しました!

齢90前後なはずですが、電話口でも相変わらずの頭の切れぶりを発揮しているロレンツォ アッコマッソ翁からは、バローロ アンヌンツィアータ2013年が420本届きました!現地では2014年も出回っているようで、ヴィナイオータの分をちゃんと取っておいてくれているかどうか、ちょっと不安…。

モンタルチーノの実験君、マリーノ コッレオーニのサンタ マリーアからは、買いブドウで造るビアンコ(アンソニカ)とロッソ(サンジョヴェーゼ)の2020年ヴィンテージと、2016年ヴィンテージのブルネッロが2種類、そしてブルネッロ リゼルヴァ2015年が入荷です!

例年だと収穫翌年の5~6月にボトリングされる、買いブドウで造るワインなのですが、今年の5月にマリーノから下記のような内容のメールが届きます。

『残念ながら、今年のビアンコのボトリングはなくなることになりそうだよ。ただ遅れているという事ではなく、なかなかにややこしい問題があってね…。
実はまだ14g(1リットル当たり)の残糖があって、アルコール度数が15%もあるんだよ…。何週間か前にカミッロ ドナーティに電話で相談してみたところ、それだけ高いアルコール度数があって再び醗酵を始まるっていうのは、難しいんじゃないかって言われてしまって…。
というわけで、今回のボトリングは見送って、次の収穫のタイミングまで待ってみようかと考えているんだ。一部のブドウをやや未熟な状態で摘んでもらって、そのモストを醗酵の止まっちゃったワインに加えて再醗酵を促せたらいいなって…。
ルイーザは、美味しいブランデーとかグラッパにしちゃうっていうのもありなんじゃない?って言っていて、カポヴィッラに連絡とってみようかとも考えているんだよね…。』

ブドウが届いた当初から、潜在アルコール度数で16%くらいになることが分かっていたのだろうから、若干甘みが残ることもあり得るだろうし、それだけ濃いブドウであること自体が2020年ヴィンテージの特徴と言えるのでは?だからそのままボトリングしちゃえばいいじゃん!念を入れてスパークリング用のボトルに入れて王冠の栓をしたら、万が一再醗酵してもOK だし、むしろ助かる!って感じになるんじゃない?

といった趣旨の返事をルイージ テッチェのオルフェオの話を交えながらしたところ、

『ルイーザと一緒に君からの貴重なメッセージを何度も何度も読ませてもらったよ。
うん、またしても君に勇気づけられたし、納得させられちゃったね。実際、“新たな冒険”をボトリングすべく、もう動き出しているんだ!ルイージ テッチェの話は、本当に象徴的だよね。』

という返信が。本メルマガを書くにあたり、現在の状況をマリーノに聞いてみたところ、

『ボトリングした時と同じような状態でいたようで、まだ甘いし、(再)醗酵もしてないし、なので当然のことながら一切発泡もしていないよ。愛すべき頑固者って感じだね。』

との事(笑)。

生産量の6割に当たる1440本(残り4割はカナダに!)が届いておりまして、曰く付きのワインという事もあり、マリーノがスペシャル友達価格にしてくれたので、例年と比べると3割程度お安くすることができました!ガンガン動くことが予想されますので、お買い逃がしなきよう!ロッソ2020年も瞬殺必至です!

*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。

文:太田久人

300 nuovo21.11.5

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