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2023-11-30

【新入荷】2023年11月その1(Alberto Anguissola(Case’), Panevino)

【アルベルト アングイッソラ(カゼ)】

律儀すぎる男アルベルト アングイッソラカゼからは、カゼビアンコの2022ヴィンテージと、新しい白ワイン、カセキ(化石…またしても日本語!!!)2021が届きました。カゼビアンコ2022は、まだ飲む機会を持てていないので、コメントは差し控えさせていただきまして、カセキについてだけ少々。

マルヴァジーア100%の、3か月に渡る醸し醗酵を行ったワインで、本当でしたらカゼビアンコ2021の2回目のボトリング分にブレンドされる予定だったのですが、もう一方のワインの揮発酸が高くなってしまったのと、際立った個性を持っているワインなので混ぜるのはちょっともったいないと考え直し、単体でボトリングすることに。香り、果実、タンニン、余韻の塩気と言いますかミネラル感(なにせカセキと命名するくらいですから…)、あらゆる要素が充実したワインです。白ワインの中でも特に、醸し醗酵を施したものでほどほどの価格のものが常時在庫できるものがほとんどないヴィナイオータにとっては、このクオリティ&この価格の2ワインの入荷は本当に助かります!どちらのワインも再入荷の予定がありますので、ガンガンお使いいただけると助かります!

■ボトル画像はこちらから →https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=114

 

 

【パーネヴィーノ】

子供とのいざこざ、あらゆる過激な気象イベント、心無い羊飼いによると思しき放火による山火事…私生活、天災そして人災といったあらゆるトラブルに事欠かない、サルデーニャのジェットコースター人生野郎(自身でさらに複雑にしているという噂もありますが…)ジャンフランコ マンカ率いるパーネヴィーノからは2021ヴィンテージのワイン7種が入荷です!

どんなことが起こったのかを臨場感と共にお伝えすべく、ジャンフランコから今年の5月に届いたメールの訳を載せますね!

じゃーん!やっとこさヒサトに近況報告メールを書くことができるところにまで辿り着いたよ…。最低でも1000回くらいはやらなきゃって思っていたんだけど、この後で列挙する様々な理由でメールを書けないまま現在にまで至ってしまい…。で、今は1週間雨が降り続いているし(被害の上にまた新たな被害が!)、ネットも繋がっているっていう事もあるし…。

どう調子は?オッティマーナ疲れは完全に抜けたかい??帰国しているヒロシ(元弊社スタッフで、2021と2022ヴィンテージにパーネヴィーノで収穫&醸造の手伝いをしていた通称スガちゃん)に会ったんなら、2022ヴィンテージに起きた不幸、シリアスなバクテリア汚染について聞いているよね…。

何が端緒となってこんなことになったのか、自分なりにいくつかの可能性が思い当たるのだけど、うちの女子たちのサポートが得られなかった時期※の混沌による、俺自身の不注意って思うようにしているんだ…。

(※某流行り病にジャンフランコの母マリア、奥さんエレナ、娘のフランツィスカが集団感染、それに伴い余技なくされた彼女たちの蟄居…)

なんにせよ、この汚染により8000リットルの2022ヴィンテージのワインを捨てることになっただけでなく、5000本以上の残糖のあった2021ヴィンテージのワイン※も捨てる羽目に…。

(※残糖分をバクテリアが食べ、揮発酸が急上昇したのかと…。オータが9月に飲んだ時点では、そんな事はなかったのですが…。ボトリングされていたワインさえも汚染してしまうだなんて、バクテリアさん凄すぎです!)

で今、正確に言うなら去年の12月から、彼らをやっつける…もとい、最低でもその数を減らすべく、新しい機械を買ったりして四苦八苦しているわ、(汚染のなかったと思しき2022ヴィンテージの)ワインを早々にボトリングして、タンクやら樽やら醸造に使う全ての道具を除菌しなきゃいけないわ、ワインを処分するための書類を準備しなきゃいけないわとホントバタバタなんだよ…。

そしてヒロシから日本に届いたアジネジナウ クラル2021を飲んだら、本当にフィランテ※が出ていたって話も聞いたよ…。申し訳ないと思っているし、とてもがっかりもしている…。きっともっと(ボトリングを)待たなきゃいけなかったんだね…。自分で気が付けていたら、絶対に日本に送らなかったと思うのだけど、自分たちでも本当にたくさんのボトルを開けて飲んでいたし、微発泡しているものしていないものこそあれど、フィランテの出ているボトルには全然遭遇しなかっただけになんとも…。

(※亜硫酸などの活動を抑制する物質がない(もしくは極めて少ない)嫌気的環境下で、乳酸菌を始めとしたバクテリアが、ワイン中の残糖分(グルコース)をβグルカンという粘性物質に変換することで、ワインに粘性が出る現象。薄い葛湯のような、ぬめっとした舌触りなので、ギョッとする方もいらっしゃるかもしれませんが、ワインを空気に触れさせることで、粘性は取れます!)

書類関係の仕事といえばもうひとつ。ようやくセラーの拡張工事の許可と、その工事に関する補助金の認可が下りて、見積もりとかを取り始めたり、(多量のワインを失うという)多大な損失の事も考慮して、よりコストのかからないセラーの建設方法を色々検討したり、銀行と折衝を始めたり…。しかも建物の完成を2024年の7月までに済まさないといけないという…。なんにせよ、心配半分、どうにかなるさっていう気持ちが半分ってところかな。

せっかくメールを書いていることだし、この機会に新しくリリースする2021ヴィンテージのワインの紹介もしちゃうね。

ディンテディ2021:品種はヌラーグス。甘みが残った、軽く発泡したワインで、アルコール度数11.5%。

アルヴァス2021:いろいろな白品種の混醸ワイン。アルヴァックスはステンレスタンクでの醗酵&熟成だったけど、アルヴァスは樽熟成。

ボジェクロジュ2021:様々なキュヴェのプレスワインをブレンドしたもの。

タンカ スクリオーザ2021:タンカサリーナとカナーリ スクリオスという2区画で獲れたモニカ、ティンティッル、ボヴァーレの混醸。

ピカデエエエ2021:ピシーナ カデッドゥとその他様々な区画のモニカ&カリニャーノで造るワイン。

スクロッコンナ2021:セッリ村にある東向き斜面のシスト土壌の区画、オンナで獲れたバルベーラ、モンテプルチャーノ、ネーラ ディ マンダスに、これまたシスト土壌の2つの高樹齢の樹が植わる区画の30種類近い異なる品種も加えたワイン。

ジロトンド2021:ジロとモスカートで造る、アルコール度数ほぼ17%のワイン。 』

 

■ボトル画像はこちらから →https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=151

 

*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。

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