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2024-08-29

ヴィナイオータかわら版 ~阿部編 その壱(新人)~

メルマガをご覧の皆様、はじめまして!今年の4月に入社し本社にて勤務しております、阿部美咲と申します。

なんと入社初日から、弊社の扱うオーストラリアのビールの造り手「トゥーミータートール」のアシュリー&ジェーンに会うことができ、親睦会に参加してしっかり深夜帰りというヴィナイオータの洗礼(いい意味で、、!笑)を受けました。明らかに今までの人生で一番豪華な手巻き寿司とワインたちが並ぶ会だったのですが、目まぐるしい空気感に終始圧倒され、緊張でほとんど味の記憶がありません。ああ、あの日に時間を巻き戻したい、、、。

入社前から顔見知りの飲食店さんがあったり、入社早々に東京の試飲会に参加させていただいたりで、すでにお会いしたことのある方も今この文章を読んでくださっているかもしれません。飲み手の一人に過ぎなかったぺーぺーが、ヴィナイオータのかわら版を書いてしまって良いのだろうか、、もはや今、あの入社初日よりもドキドキしているかもしれません。どうか皆様お手柔らかに、ちょっと薄目くらいで読んでいただけると、、、

私は米どころ酒どころの新潟県出身、食べることとお酒を飲むことが生きがいです。大学進学を機に上京し、前職までは宿泊業に約4年間携わっていました。それゆえ旅好き宿好き人間なのですが、私自身、旅や宿から日常に戻った時に思い返すものが、”あの風景”よりも”あの人(たち)”であることが多く、その土地や人の温度を感じられる旅体験に心動かされます。そのため前職でも、そういった付加価値のある宿泊体験を一人でも多くのゲストへ届けよう、と努めてきました。

そんな中ふと訪れたお店で、あるソムリエの方に出会いました。彼女の言葉や話しぶりから、ワインへの愛や造り手の想いが伝わり、実際に飲んでみてさらにその温度が体に染み入る感覚があり、あの1杯に心動かされたことを覚えています。”人”が心に残る食体験(飲体験?)は初めてでした。それからというもの、私のGoogle Mapのピン留めが一気にワインに染まっていったのですが、その中の一つに弊社の「だだ商店だだ食堂」があり、訪れたのがちょうど3年前の夏(この時が茨城県初上陸、、!)。セラーでも食堂でも、スタッフの方々の造り手話を聞いて、造った人々を想像しながら食に触れられる空間に終始ドキドキ。その日の帰り道にHPを検索し、食い入るように社長の太田の文章を読み、想いの乗った言葉たちを感じ、ヴィナイオータがさらに気になる存在に。

ゆく先々で出会う注ぎ手の方々の造り手への愛や熱量、そしてそれを受け取って自由に楽しむ飲み手たちのグルーヴ感・・・液体がこんなにも人の心を動かし、人と人を繋げることができるんだ、もっと根っこから深く知りたい、そこに秘める信念や愛を繋げる存在になりたい、という思いが強くなり、じゃあどこで?と考えたときに真っ先に思い浮かんだのがヴィナイオータで、気づいたら応募していて、私の3年間の片想いが実りました。ワインおばけ(※褒めています)ばかりの環境で、私は未熟にも程がありすぎて心折れまくりな毎日ですが、覚悟を持って、造り手の温度を伝える繋ぎ手になるべく、努力します!

さて、前置きで終わりそうなほど長くなってしまいましたが、私が今おすすめしたいワインの話を!ポッサロゼ ダムール2022です。

ポッサは今までのかわら版でも何度か取り上げられているので、これは既知の情報かもしれませんが、とんっっっでもない断崖絶壁でブドウをつくっているんです!リグーリア州の東南部に位置し、世界遺産の一つでもあるチンクエテッレ。ネットで調べてみると、息をのむような壮大な風景!一見キラキラしたリゾート地ですが、元々は農業の村で、平地がほとんどなく痩せた土壌であるこの地で生きていくために、人々が命綱を付けて断崖の岩を砕いて開墾し、急斜面の岩盤を砕いた際に出る砂を畑に、出た石は石垣にして、ブドウやオリーブなどを栽培してきた歴史があるという、、、過酷すぎる環境ゆえ農業放棄地になってしまう土地もあった中で、ポッサの当主サムエーレ ハイディは、人々が命懸けでつくり上げたこの地の伝統を守るべくワイナリーを始め、畑で使われる唯一の機械はブドウと農具を運ぶためのモノレールだけ、その他のすべての作業を手作業で行っています。エチケットデザインからも、その土地への愛や誇りを感じます。


そういえばこの話を知ってから彼のワインを飲んでいなかったな、と思い、今回このワインを手に取ってみました。開けたては若干控え目な印象でしたが、少し経つとキュートな香りがぐんぐん!可愛らしいアロマの傍にシャープな酸と少しの塩味も寄り添っていて、過酷な環境を乗り越えて丁寧に育てられたからこそ、あの土地の温度をしっかりと内包しているのだろうなあと。私の友人には日常的にワインを飲む人が少ないので、そんな人にも好きになってもらえるワインを考えることもしばしばあるのですが、このワインはまさに誰にでも愛されるような、可愛さと綺麗さを兼ね備えたモテ女です。

このワインのブドウ”ボナミーコ”は、”良き友人”という意味だそう。”あの人”にこのワイン(造り手)を知ってほしいな、多分この子のこと好きになるだろうな、そしたらワインを少し好きになってくれるかな、なんて、友人のことを思いながら飲みました。

皆様にとっての良き友人”あの人”へ(と)の一杯(一本)に、是非この子を迎えてみていただけると嬉しいです。

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=90

 

【かわら版 阿部の飲んでもらいたいワイン!!】
銘柄:Rose’ d’Amour 2022 / ロゼ ダムール
造り手:Possa / ポッサ
地域:イタリア リグーリア
希望小売価格 (税抜) : 4,000円

 

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