【新入荷】2022年8月その1(Cantina Giardino,Possa,L’Acino,Longariva,Pacina,La Calabretta,De Fermo,Francesco Brezza)
まずはカンティーナ ジャルディーノ!2020ヴィンテージの白&ロザート(の一部…)と、カンティヨンとのコラボ企画ビール、そして現在販売中のヴィンテージが終売間近という事で新ヴィンテージを投入する赤が2つあります。詳細は下記の通りです。
●フラ2020:ファランギーナで造る、アントニオ&ダニエラの愛息フランチェスコの名を冠したワイン。酸や塩気に特徴が。
●FXF2020:同じ農家のブドウを、2人の造り手が全く同じ手法で、各々のワイナリーで仕込んだら、出来上がるワインの味って変わるもの?という素朴な疑問から始まったワイン、FXFの2ヴィンテージ目は、フィアーノ、グレーコ、コーダ ディ ヴォルペを混醸、10日間のマセレーション、栗製の1000リットル入りの大樽で熟成させたワインとの事。グレーコが入っている分、2019よりも色調も濃いですし、味わいも強くなっています。
●パスキ2020:コーダ ディ ヴォルペを栗樽で熟成。香り、味わいどちらの面でもニュートラルなのがこのブドウの特徴と言えるかもしれません。
●タラ ラ2020:グレーコ100%。2018ヴィンテージ以前は、開くのに時間がかかるという印象があったのですが、2019と2020は届きたてから絶好調!2020は例年よりも酸が際立っている気がします(揮発酸じゃありません!)。
●ガイア2020:フィアーノを栗&クワの木製の樽で熟成。タラ ラ同様に開くのに時間がかかるワインだったのですが、2019以降は一切の小難しさのないワインに…。ハーブ的な青い香りが特徴的。
●ヴィーノ ロザート フリッザンテ2020:ダイレクトプレスのアリアーニコで造るロゼワインを瓶内2次醗酵させたもの。2020は、ワインとしては文句なしで美味しいのですが・・・・・・・・・微々微々びび発泡でした…。フリッザンテなんだから、しっかり発泡していないと!という方には全く持ってお勧めできないワインです。発泡しててもしてなくてもどちらでもOK!と言えちゃう寛大な方ですとか、これから発泡するかも?といった期待感を持ちつつ気長にお付き合いいただける方がいらっしゃるようでしたら是非!!こんな時に限っていっぱい入ってきてる…(涙)。
●ヴォルペ ローザ2020:コーダ ディ ヴォルペ ロッソで造るロゼ。420本入荷。
●ヌーデ2012:樹齢100年超のアリアーニコに3か月のマセレーション、7年の樽熟成を施した、カンジャルのトップキュヴェ的赤ワイン。強いのに滅茶苦茶優しい!飲んだ方のリピート必至なワインですので、お買い逃がしなきよう!210本入荷。
●クラウン エノローグ2015:高樹齢のアリアーニコをテラコッタの壺での約1年間、皮や種ごとの醗酵&熟成をさせ、圧搾後に樽で1年熟成させたのちにボトリングしたワイン。2014以前のクラウンは、リリース当初は咀嚼できそうなくらいの膨大なタンニンを持ち合わせたワインで、飲み頃が読めない部分があったのですが、今回の2015はいきなり柔らか!ビックリしていただけると思います!!
●ドロゴーネ ランビック:ランビックの代表的な生産者カンティヨンが手掛ける、2021年ヴィンテージのドロゴーネのヴィナッチャをランビックに入れ、再熟成を施し、若いランビックをブレンドし、瓶内2次醗酵を促したビール。600本入荷。
2020ヴィンテージの白&ロザートですが、どれも揮発酸も控えめですし、安定感もある気がします。ですが、抜栓後数日経つと、うっすらと還元の雰囲気が戻り香に出てきます。全然気になるレベルではありませんが、還元の“か”の字も見出したくない!という方は、抜栓したら即飲み切り!でお願いします!
2019年の白、ビアンコ キャンツァーノ、トゥ トゥも残りわずかとなっております!
チンクエ テッレの希望の星、ハイディ ボナニーニのポッサのチンクエ テッレ2017が終売間近なので、2018をリリースします。2018は、今までハイディのワインに感じたことがないレベルの鋭い酸が特徴的なワインとなっています。ブドウ由来の酸なような気もするし、(醸造の過程で発生した)揮発酸っぽくも思えたりするのですが、なんにせよ、酸そのものの中にもある種のハーモニーがあり…。今までのハイディのワインとは一線を画す味わいですが、とてもステキです!やや冷やし気味にしたら、これからの季節にはバッチリなワインじゃないでしょうか。
パッシートのヴィナッチャを、普通に醸造し辛口に仕上がったワインに加えて、しばらく漬け込む(リパッソ)…ハイディ曰く、チンクエ テッレでは伝統的にやられてきたテクニックとの事ですが、改めて考えてみるとそりゃそうだなぁと…。恐らくですがこの手法は、販売用のワインに使用したものよりは品質的に劣るブドウを使って造った、自家用のワインの酒躯を高めるために採用されたものなのではないでしょうか。パッシートのヴィナッチャを漬け込むことで、ヴィナッチャに残った幾ばくかの糖分&アルコールをワインへと移し、あわよくば再醗酵してもらって、少しでもアルコール度数を高くする…。ただでさえ過酷な環境に畑があり、その重労働の対価として賜ったブドウを干して造るパッシートは、その当時も非常に高価なものだったのかと…。
そんなチンクエ テッレの伝統に高品質&ハイテンションというコンセプトを融合させたワイン、ヴィン デイ ヴェッチ ロッソですが、2019ヴィンテージから750ml入りとなり、価格的にも非常にお買い求めやすくなったので、2018と併売することにしました!そして、今まで通りの赤のヴィン デイ ヴェッチ(ボナミーコ、カナイオーロ)に加え、ヴィン デイ ヴェッチ ビアンコをリリースします!それぞれベースとなるワインにシャッケトラのヴィナッチャを漬け込み、再発酵させたものです。
白の方は、ハイディのワインには珍しく揮発酸を感じますが、タンニンなどの他の要素が支えてくれているので、さほど気になりません。数年前のカンジャルの白に似た雰囲気とでも言えば伝わりますでしょうか…。
赤はと言いますと…後述のブリオ ダムール2020がこれくらい発泡していたら良かったのにというくらい発泡してます(笑)。炭酸があるせいもあり、抜栓後数日経つと、還元香が出てきますが、それほど不快なレベルでもなく…。100%敬遠されたいという方は、抜栓した日に飲み切ることをお勧めします。
ハイディの他のプロダクトも是非!特にシャッケトラに皆さんの清き1本を!!!!
超微々ビビビ発泡なブリオ ダムール2020に関しては、超微々ビビビ発泡特価にてお出しすることにしましたので是非!詳細はリスト部分をご覧ください!!
カラーブリア州のラーチノからは、マリオッコで造る新しいワインが2つ届いています!!詳細は下記の通りです。
●ホボ2018 (1500ml):糖度が上がり切らない状態で収穫したマリオッコに4日程度の短いマセレーションを施した、低アルコール度数で渋みもまろやかな、日常飲みを意識して造ったワインです。カジュアルなシチュエーションを想定しているワインではありますが、しっかり熟成しているので、安定感も抜群で、ディーノとしては飲食店さんにグラスでガンガン使っていただきたいとの事で、全量をマグナムに詰めました。
ホボは、英語で“浮浪者”や“渡り労働者”を意味する言葉。ディーノ曰く、1930年代のアメリカには輸送車の荷台にタダで乗せてもらって、いろいろなところに移動しながら、場所場所で季節労働をして日銭を稼ぎ、気ままに暮らす人々が沢山いたそう。そんな時代に飲まれていたであろうワインの味わいと、彼らの自由な精神への憧れから、この名前にしたそう。「ほら、俺は銀行に思いっきり自由を奪われちゃってるから…」とディーノ(笑)。480本入荷。
●ジャコビーノ2017:カラーブリア州北部の町、フラシネート郊外にある区画に植わる樹齢約100年のマリオッコから造る、ラーチノ的グランクリュのワインなわけですが、DOCではないため畑のある場所を名乗ることができず、ジャコビーノという名前に。
ジャコビーノは、18世紀末に興ったナポリの民主-共和派のことを指すのですが、その一派の中には王政側(ナポリ王国)に属すはずの貴族もいたそう。フランスで学び、共和制や民主主義に感化された貴族ジェンナーロ セッラ ディ カッサーノもその一人なのですが、1799年にナポリ王国がフランスに敗れた際に貴族であり王家ともゆかりのある一家であるという理由で、受難者として処刑されてしまいます。そのセッラ ディ カッサーノ家は、フラシネートの一帯を領地として所有していたという事もあり、土地(クリュ)の名前をラベルに表記できないという不自由への異議を唱えるべく、ジャコビーノと名付けたようです。
栗製の大樽で2年の熟成、そしてボトリング後もしっかり休ませてからのリリースですので、強いのにとても滑らかな味わいです!600本入荷。
創業以来の定番商品、“赤玉ねぎ色のワイン”ことロンガリーヴァのグラミネの2020ヴィンテージも届いています!
トスカーナのキラキラ家族パーチナからは、圧倒的な濃度があるのに恐ろしい飲み心地を備えたワイン、パクナ ロッソ2016が540本再入荷、そして2021年産のオリーブオイルとひよこ豆、レンズ豆とファッロが入荷です。オイルですが、2021年はイタリア全土でオリーブが不作の年で、パーチナ的にも半分以下の生産量に…。ですが、彼らに無理を言って、2020年とほぼ同じ量を分けてもらいました!と同時に、2020年ものの3L缶がまだ在庫しております。(賞味期限も11月まであります!)
徐々にではありますが、可視化できるくらいの売れ行きになってきた感のある、パーチナが造るヴィン サント的ワイン、ラ ソルプレーザ2011が残り30本程となりましたので、2012をリリースします!(※ヴィン サント デル キャンティと名乗るためには、法律で定められているアルコール度数15.5%を超える必要があるのですが、2003年以降のヴィンテージでそれをクリアできたのは2004と2005のみ…。パーチナのステーファノ曰く、酷暑の夏や熱帯夜(夜間も気温が下がらない状態)が、酵母を弱らせ、糖を旺盛に食べることなく活動(醗酵)をボイコットしてしまうのではないかとの事…。)
ヴィンテージによっては、アルコール度数10%未満で恐ろしく甘い…なんてこともありましたが、今回の2012は2003、そして2006以降のソルプレーザとしては、最も高い12%にまで到達したこともあり、かつての彼らのヴィンサントを思わせる味わいがっ!酵母よ、もう少しで15.5%だから、頑張ってくれい!!
パーチナのフラッグシップ的ワイン、パーチナ2014ですが、1800本ほど再入荷しまして、1000本を切っていた残り在庫が再びケタが戻ってしまいました…。今サイコ~!ですので、皆さんの清き1本を!!あっ、なかなか胸襟を開かなかったパーチナ2013もほぐれてきてますよ!!
シチリアはエトナのラ カラブレッタからは、樹齢の若いネレッロで造るワイン、ガイオ ガイオの2020ヴィンテージが入荷です。樹齢が落ち着いてきたのか、昨今のガイオ ガイオは、ゴツゴツガツガツしてなくて、オータのような体力を無くした初老のオッサンにも優しいワインです(笑)。
同じくアブルッツォのデ フェルモの3ワインが終売間近(?)という事で、新ヴィンテージを投入しちゃいます!
まずはペコリーノで造る白、ドン カルリーノ2017!気難しい雰囲気の2016とは打って変わり、明るく溌剌としたワインです。アルコール度数的にも14%以上(2016は12%未満)あるにもかかわらず、酸の下支えもあり飲み心地はあくまでも軽やか。2016もいつか心を開いてくれると思うのですが、まずは2017でこのワインに対する皆さんの印象を一新したいです!
そしてチェラズオーロ ダブルッツォ レ チンチェ2018!マッサ ヴェッキアのロザートやトロプフルタルホフのロゼ マリーが、圧倒的な個性を放つ、尊大とでも呼ぶべきロゼワインだとするのなら、このレ チンチェは正統派路線のロゼと言えるかもしれません。普遍性があり、野暮ったさは皆無で、造り手同様にひたすら品がある…。逆に品がありすぎて地味に見えてしまう、ちょっと不幸なワインです(笑)。2018は、香り的にも味わい的にも2017と比べると、ほんの少し軽めかもしれません。
そしてそしてコンクレーテ ロッソ2019!!こんな事情( https://vinaiota.com/news/5453 )から条件を出してもらい、お安く出してもらえた最後のヴィンテージになります。2018は南らしいまろやかさを持ったワインでしたが、2019は南らしからぬ酸を備えたワイン。バーベキューなどのシチュエーションで、少々冷やして楽しむのもステキかと!
清く正しい造り手、ブレッツァのバルベーラ デル モンフェッラート2019が終売間近なので、2020をリリースします。2020は、充実の果実味と例年よりは穏やかな酸に特徴がある気がします。10リットル入りのバッグ イン ボックスも2019から2020にヴィンテージ変更、5リットル瓶2019も残り少々となっておりますので、終わり次第2020を投入します。
ブレッツァのような派手さが全くない、地元の人たちが飲んでいそうな素朴な味わい(でもなかなかこういう健全で飲み心地の軽いのには現地でも出逢えません!)のワインを愛飲してもらえるのは、インポーターとして非常に嬉しいです!
先日プライベートな用事で来日していたフランク コーネリッセン、だだ商店のセラーでブレッツァのワインを見つけて、「ブレッツァ、本当にいい造り手だよねぇ。グリニョリーノは本当によく飲んでるよ。え、これヒサト扱ってんだっけ?え、何年前から??」とフランク。いやいやフランクさん、17年前からですよぉ!!
*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。