(新)造り手紹介 La Biancara / ラ ビアンカーラ
造り手:La Biancara / ラ ビアンカーラ
人:Angiolino Maule, Alessandro Maule / アンジョリーノ マウレ、アレッサンドロ マウレ
産地(州):ヴェネト
ワイン:Pico、Sassaia、Masieri、Recioto di Gambellara、So San、Merlot…等
所在地:Contra Biancara 14 – 36053 Gambellara | VI – Italia <Map>
Web:http://angiolinomaule.com/
ラ ビアンカーラのアンジョリーノ マウレは、ワイン生産の盛んなヴェネト州のガンベッラーラ(ソアーヴェの隣の生産地域)で生まれ育ちました。マウレ家はガンベッラーラという土地にありながら、ブドウ&ワイン生産に携わらない家庭だったのですが、アンジョリーノは若い頃から自らワインを造ることに憧れを抱いていました。そして若い頃働いていた工場で、奥さんのローザマリーアと知り合い結婚、ワイナリー創設の夢を果たすべく、2人でピッツェリアを始めます。お店は大繁盛し、80年代前半から畑を買い、家を建て始め、1988年、ラ ビアンカーラとして初めてボトリング。サッサイアで二酸化硫黄の添加版、無添加版と2種類のワインを造るなど、日本のワイン業界にも強いインパクトを与えました。現在は海抜90〜260mに所有する18haの土地(うち5haは借りている)でブドウを栽培しています。
●以前に掲載していた造り手紹介はこちら
造り手紹介La Biancara / ラ ビアンカーラ(2015年11月版)
造り手紹介La Biancara / ラ ビアンカーラ(2015年2月版)
造り手紹介La Biancara / ラ ビアンカーラ(2011年11月版)
<ワインラインナップ>
長男のフランチェスコのアイデアから生まれたガルガーネガのフリッザンテ。
ブドウの凝縮度を上げるために房にハサミを入れて下部を落とし、本来なら地面に捨て置いてしまうブドウをもったないと思ったフランチェスコ、セラーへと持ち帰り、醗酵させ、それに甘口ワイン用のモストを入れて瓶内二次醗酵をさせ微発泡のワインを造ってみることに。サッサイアもピーコも造らなかった2014年から本格的にある程度の量を仕込み始めた。(2017年は瓶詰めしたものの外から見ても発泡していないことが確認できたため、一度抜栓して2018年の醗酵中の果汁を入れもう一度栓をした。)
当初はガルガーネガ80%、ドゥレッラ20%のセパージュだったが、2016年よりガルガーネガ100%。やや早摘みしたガルガーネガをダイレクトプレスして造ったワインに冷凍保存しておいたガルガーネガのモストを添加し、瓶内二次発酵を促す。酸化防止剤無添加、ノンフィルター。
Masieriに使われるブドウは、Sassaiaと同じ畑のブドウで彼が目指す完熟のレベルに達していないブドウと、Sassaiaの畑に隣接する、ペルゴラという棚仕立ての畑でとれたブドウを使用。 Masieriも区画の名前で、”石壁に挟まれた坂道”という意味で、実際に石壁のある急な坂道の脇に棚仕立ての畑がある。
ダイレクトプレスしたモストをステンレスタンクにて醸造。翌年の3月~6月にボトリング。基本的に酸化防止剤無添加(ヴィンテージによってはボトリング時に極少量を添加)。ノンフィルター。
サッサイアに使われるブドウの畑は彼の家の近くにあるパーセルを中心に、標高150m近辺にある。仕立てはグイヨ。彼の家の近くのパーセルが石(Sassi)がごろごろしていたためにSassaiaと呼ばれており、ワインにもサッサイアと付ける。
ブドウを除梗し、ステンレスタンクにて24~36時間のマセレーション。圧搾後、30hlのオーク樽にて発酵の続きと熟成、翌年9月にボトリング。基本的に酸化防止剤無添加(ヴィンテージによってはボトリング時に極少量を添加)。ノンフィルター。
●Sassaia Edizione Speciale(サッサイアエディッツィオーネ スペチャーレ)
品種:ガルガーネガ
通常のサッサイアより樽での熟成期間を長く取ったスペシャル エディション。
Picoはこの辺りの言葉で、“斜線の上部の点”を指し、そこから“最高のもの”という意味も持つようになった言葉から来ていて、文字通り彼の白ワインの最上級クラスの名前に使用。 ピーコに使われているガルガーネガは、標高250mにあるタイバーネ、ファルデオ、モンテ ディ メッツォという3つの区画から造られるワインをブレンドしてボトリング。
ピーコに使われているガルガーネガは、標高250mにあるタイバーネ、ファルデオ、モンテ ディ メッツォという3つの区画で栽培され、醸造も畑ごとに行われている。ノーマルのピーコは3区画のワインをブレンドしてボトリングしますが、ピーコ クリュはブレンド前に区画ごとにボトリング。
・タイバーネ
標高200m、南東向きの1.6ヘクタールの畑。 樹齢33年。多量の粘土を含む肥沃な火山灰質で7段の急斜面をテラス仕立てにしている。 実は日当たり、方角的にはこの畑のシチュエーションは特別良いとはいえないとアンジョリーノは話す。
・ファルデオ
標高250m、南東・南西向きの1.5ヘクタールの畑。樹齢36年。 なだらかな起伏のある広い2段の造りで粘土は少なく、シリカと玄武岩を多量に含む痩せた土壌。
・モンテ・ディ・メッツォ
標高120m、南東向きの1.7ヘクタールの畑。樹齢14年。 豊富な粘土とミネラル分に富む非常にポテンシャルの高い畑だが、手入れを始めてからまだ均衡がとれておらず、 本来の力を発揮しだすのはまだ数年後と思われる。
条件が揃った年にしか生産されないスペシャルワイン。タイバーネの畑の遅摘みしたガルガーネガを除梗し、ステンレスタンクにて24時間のマセレーション。圧搾後、10hlのオーク樽に移し、発酵の続きと熟成を行う。樽で2年間の熟成の後、ステンレスタンクに移して更に1年間熟成させてからボトリング。酸化防止剤無添加、ノンフィルター。
●Rosso Masieri(ロッソ マシエリ)
品種:メルロー50%、タイロッソ50%
ロッソ マシエリは、収量がある程度見込めるメルローと地元の品種タイロッソをブレンドしたワイン。 かつては他の品種もブレンドされていたが現在はこの2品種で造られている。
ステンレス製の発酵槽にて5日ほどのマセレーションとアルコール醗酵。圧搾後、ステンレスタンクで8か月間熟成させた後にボトリング。SO2は基本無添加だが、ヴィンテージによっては添加する判断をすることもある。
●So San(ソ サン)
品種:タイロッソ(トカイロッソ)
ソ サンは、ワイナリーから少し離れたコッリ ベーリチに取得した畑で、Sossanoソッサーノというゾーンにあることと、Sono sano(私は健康です)の2つの意味を合せて名付けられた。
9月中旬に収穫されたブドウは15日間のマセレーション(果皮浸漬)とアルコール醗酵の後、1500リットルの大樽に移し換えられ18か月間、醗酵と熟成を行う。
ビアンカーラの造る赤のトップキュヴェ的存在のワイン。創業当初は白ワインがメインで、黒ブドウはブレンドして1種類のみリリースしていたが、アンジョリーノが自分の畑との相性の良さを感じたメルローは、10年ほどの期間に見違えるように素晴らしい結果が得られるようになり、黒ブドウの中で始めて単独で瓶詰めされることになった。メルローが植わる区画が丘の頂点付近に位置することもあり、非常に凝縮したブドウができる。2000年がファーストヴィンテージで、年によっては生産されないこともある。
ステンレス製の発酵槽にて20日ほどのマセレーションとアルコール醗酵、圧搾後、オークの大樽で24か月間熟成させた後にボトリング。
●Passito Monte Sorio(パッシート モンテ ソーリオ)
品種:ガルガーネ
収穫されたブドウは外気が十分に取り込める屋内で垂直に吊った網にかけられ、3か月ほど乾燥させる。干すことで糖 度が30度まで引き上げられたブドウは軽く潰され、冬の寒さで野生酵母の活動が活発でないことから、少量を暖かい場所に置 き、ある程度醗酵を促した状態で、木製の開放醗酵槽に入れ15日間のマセレーションとアルコール醗酵を行う。圧搾後1000 リットルの大樽に移され、5年間醗酵の続きと熟成を行い少量の二酸化硫黄を添加してボトリング。
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